「シュサノン内服錠って、何が入っているの?」「なぜ飲み薬で顔の赤みに効くの?」
そんな疑問を持って検索した人のために、この記事ではシュサノン内服錠に配合された12種の生薬をひとつずつ丁寧に解説します。成分を知れば、「自分の体質に合っているかどうか」の判断がぐっとわかりやすくなります。
シュサノン内服錠の有効成分「清上防風湯エキス」とは

シュサノン内服錠の有効成分は、清上防風湯エキス(せいじょうぼうふうとうエキス)です。清上防風湯は、中国明代の医学書『万病回春(まんびょうかいしゅん)』を起源とする伝統的な漢方処方。日本でも皮膚科で長く使われてきた実績があり、その処方名にはきちんと意味があります。
- 清上(せいじょう):横隔膜より上(顔・頭・首)にこもった熱を清(さ)ます
- 防風(ぼうふう):「風(ふう)」=かゆみや炎症の悪化要因を防ぐ、主要生薬の名前でもある
- 湯(とう):煎じ薬(現在は飲みやすい錠剤・エキス剤に加工)
シュサノン内服錠は、この清上防風湯から抽出したエキスを錠剤に加工した薬です。顆粒タイプの漢方薬と比較して、苦みがない分飲みやすく、携帯しやすくなっています。
シュサノン内服錠が赤ら顔に効く仕組み
「なぜシュサノン内服錠が顔の赤みに効くのか」——これを理解するには、漢方の「上焦(じょうしょう)」という考え方が鍵になります。
つまり、漢方医学で、酒さや赤ら顔は、「上焦に熱が過剰にたまった状態」。この熱が顔面の血管を拡張させ、赤みや熱感、炎症として表れると考えるのです。
シュサノン内服錠のメイン成分である「清上防風湯」は、この「上焦の熱を冷ます(清熱)」「炎症の原因を体外に散らす(きょ風)」という2つのアプローチで症状の根本に働きかけます。外用薬で赤みを抑えるのとは異なり、体の内側のバランスを整えながら改善を図るのがシュサノン内服錠の特徴です。
12種の生薬を役割別に解説
シュサノン内服錠の有効成分である清上防風湯は12種の生薬で構成されており、漢方の理論では「君・臣・佐使(くん・しん・さし)」という役割分担があります。主役・補助・調整役が組み合わさることで、単一成分では出せない複合的な効果が生まれます。
君薬(くんやく)処方の中心となる主要生薬
臣薬(しんやく)君薬を補助し効果を高める生薬
佐使薬(さしやく)補助・調整・諸薬を目的の部位へ導く生薬
🌿 君薬(主役):熱を散らし、炎症を鎮める
処方名にも入る中心的な生薬。発汗を促して上焦の熱を体表から散らします。皮膚の炎症・かゆみ・痛みを緩和する鎮痛止痒(ちんつうしようよう)作用があり、赤みを伴う皮膚症状への働きが特に強い。
体を温めて発汗を促し、皮膚の外感風邪(がいかんふうじゃ)を体外に流し去る働きがあります。皮疹(ひしん)の退きを早める消炎・抗菌作用も確認されており、ボウフウと合わせて止痒・消炎の中心を担います。
メントール成分を含み、のぼせや頭部の熱感を冷まします。清熱作用に加えて消炎・止痒・抗菌作用があり、上焦にのぼった熱を体表から散らす(疏散風熱)のに大きく貢献します。
🌿 臣薬(補助):炎症・化膿を強力に鎮める
熱毒(ねつどく)を除いて腫脹(しゅちょう)を消す清熱解毒作用があります。化膿性疾患の炎症症状が明らかなときに特に力を発揮します。ボウフウ・ケイガイと組み合わさることで熱毒を体表へ発散させます。
炎症の熱を取り除き(清熱降火)、体内の湿熱(しつねつ)を減らします。三焦の通利を改善して湿熱を体外に排出する働きがあり、顔面の充血・赤みを内側から抑える重要な役割を担います。
上焦・肺の湿熱を清する力が特に強い生薬。上半身の炎症・充血・化膿を鎮めます。バイカリンなどのフラボノイド成分が抗炎症・抗酸化に働くことが現代薬理学的にも示されています。
中焦の湿熱を瀉し(しゃ)、心の熱を冷ます(清心瀉火)働きをもちます。ベルベリンを主要成分とし、強い抗菌・抗炎症作用があります。オウゴンと組み合わさって上焦の実熱をしっかり鎮めます。
🌿 佐使薬(補助・調整):膿を出し、血を巡らせ、諸薬を導く
排膿(はいのう)・消炎作用に優れ、皮膚に化膿が起きているときに膿を排出するのを助けます。また、諸薬を上焦に引き上げ(引経)、薬効が顔面・頭部に届きやすくする誘導役でもあります。
血の巡りを改善する活血(かっけつ)作用の代表的な生薬。炎症部位の血流を整えることで、栄養・免疫成分の届きやすい環境を作り、皮膚の回復を内側からサポートします。
皮膚の炎症・腫れ・化膿を鎮め、顔面の諸症状(額・頬・下顎など)を改善する働きがあります。センキュウ・キキョウとともに、薬効を頭面部へ引き上げる役割も担います。
気(き)の流れを整え、滞りを取り除きます。熱が上焦に偏って停滞しないよう、全体のバランスを調整する役割を果たし、他の生薬の働きをスムーズにします。
グリチルリチン酸を含み、抗炎症・解毒・調和作用があります。処方全体の味をまろやかにしながら、各生薬の働きを調整して副作用を和らげる「調和の生薬」として多くの漢方処方に配合されます。
成分一覧表(配合量つき)
シュサノン内服錠1日量(18錠・3.6g)に含まれる生薬の配合量は以下の通りです。
| 生薬名 | 配合量 | 主な薬理作用 | 役割 |
|---|---|---|---|
| ボウフウ(防風) | 1.50g | 発散・鎮痛・止痒・抗炎症 | 君薬 |
| ケイガイ(荊芥) | 1.50g | 発散・消炎・排膿・抗菌 | 君薬 |
| ハッカ(薄荷) | 0.75g | 清熱・消炎・止痒・鎮静 | 君薬 |
| レンギョウ(連翹) | 1.50g | 清熱解毒・消腫・抗菌 | 臣薬 |
| サンシシ(山梔子) | 1.50g | 清熱降火・湿熱除去 | 臣薬 |
| オウゴン(黄芩) | 1.50g | 清熱燥湿・上焦炎症抑制 | 臣薬 |
| オウレン(黄連) | 0.75g | 清熱燥湿・抗菌・消炎 | 臣薬 |
| キキョウ(桔梗) | 1.50g | 排膿・消炎・上焦への誘導 | 佐使薬 |
| センキュウ(川芎) | 1.50g | 活血・血行改善 | 佐使薬 |
| ビャクシ(白芷) | 1.50g | 消炎・排膿・顔面症状改善 | 佐使薬 |
| キジツ(枳実) | 0.75g | 気の調整・滞り解消 | 佐使薬 |
| カンゾウ(甘草) | 0.75g | 調和・解毒・抗炎症 | 佐使薬 |
添加物:乳糖水和物、ステアリン酸マグネシウム(製品によって異なる場合があります。添付文書で確認ください)。
他の赤ら顔・にきび漢方との成分比較
同様の悩みに使われる漢方薬として「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)」や「荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」があります。成分の傾向の違いを整理しました。
| 製剤名 | 生薬数 | 主な特徴 | 向いている症状・体質 |
|---|---|---|---|
| 清上防風湯(シュサノン) | 12種 | 清熱・発散・排膿のバランス型。オウゴン・オウレン・サンシシが強い清熱成分 | 赤ら顔・酒さ・のぼせを伴う炎症ニキビ |
| 十味敗毒湯 | 10種 | 発散・排膿が中心。清熱成分は少なめ | 急性の化膿性皮膚疾患・じんましん・初期の湿疹 |
| 荊芥連翹湯 | 17種 | 清熱解毒+補血(ほけつ)成分も含む複合処方 | 鼻・皮膚・扁桃の慢性炎症。やや虚証(きょしょう)傾向にも |
清上防風湯(シュサノン)は、3処方の中で顔面・頭部の熱による赤みに最も特化した組み合わせといえます。シュサノン内服錠は、のぼせ・ほてりを伴う赤ら顔タイプには最初に試す価値が高い処方です。
成分から見る「合う人・合わない人」
✅ 成分的に合いやすい方
- 体力が中程度以上あり、疲れにくい体質の方
- 顔が赤く、のぼせや熱感を感じやすい方
- 赤ニキビや炎症性の湿疹が顔・頭に出やすい方
- 酒さ(しゅさ)による慢性的な赤みが気になる方
- 脂性肌で毛穴が詰まりやすい方
⚠️ 注意が必要な方・合いにくい可能性がある方
- 体力が低下している・虚弱体質の方(清熱成分が強く、胃腸に負担がかかりやすい)
- 胃腸が弱く、食欲不振・胃もたれを起こしやすい方
- 赤みが冷えから来ている(のぼせを伴わない)方
- 毛細血管の拡張(テランジェクタジア)が主な原因の慢性赤みの方
シュサノン内服錠は、「体質に合うかどうか」が効果の感じ方に直結する漢方製剤。判断に迷う場合は、購入前に薬剤師・漢方相談のできる登録販売者に相談するのがおすすめです。
成分に関連した副作用・注意点
甘草は多くの漢方処方に含まれています。他の甘草含有製品と長期併用すると、「偽アルドステロン症」(血液中のカリウムが減少する症状)が起こるリスクがあります。だるさ・むくみ・血圧上昇・体重増加などの初期症状に気づいたらすぐに服用を中止し医師に相談してください。
成分に関連して起こりやすい副作用は以下の通りです。
| 症状 | 関連する成分 | 対処 |
|---|---|---|
| 食欲不振・胃部不快感 | オウゴン・オウレン・サンシシ(清熱成分) | 胃腸が弱い方は食後に服用を検討。改善なければ中止・相談 |
| 偽アルドステロン症(まれ) | カンゾウ(甘草) | 他の甘草含有薬との重複服用に注意。長期服用の場合は医師相談を |
| 腸間膜静脈硬化症(長期服用) | サンシシ(山梔子) | 腹痛・下痢・便秘が繰り返す場合は中止し医師へ |
| 肝機能障害(まれ) | 複数の生薬が関与 | 黄疸・褐色尿・全身のだるさが出たらすぐ中止・受診 |
よくある質問
Q. 生薬のエキスを錠剤にすると有効成分は変わらない?
A. 基本的な有効成分は同じです。抽出したエキスを乾燥・造粒して錠剤化しているため、生薬の有効成分はほぼそのまま含まれています。顆粒タイプよりも飲みやすい反面、個々の成分量には若干の差が生じることがあります。
Q. 12種の生薬がすべて必要なの?1種でも効く?
A. 漢方は複数の生薬の相互作用で効果を発揮する「複合処方」です。単独の生薬ではなく、君臣佐使の組み合わせによって初めて清上防風湯としての効果が生まれます。1種を単独で使っても同じ効果は得られません。
Q. 「清上防風湯」の他社製品とシュサノンは同じ成分?
A. 基本処方(12種の生薬の種類)は同じです。ただし製品によってエキスの抽出方法・配合量・添加物が異なります。効果の感じ方に差が出ることもあるため、添付文書を確認してください。
Q. サプリメントとの違いは何?
A. シュサノン内服錠は第2類医薬品として国に認可された医薬品です。酒さ・赤ら顔・にきびへの効果・効能が公式に認められている点が、健康食品・サプリメントとの本質的な違いです。
まとめ
📌 シュサノン内服錠の成分まとめ
- 有効成分は清上防風湯エキス(万病回春を起源とする漢方処方)
- 12種の生薬が「清熱」「発散」「排膿」「血行改善」の4つの方向から赤みにアプローチ
- ボウフウ・ケイガイ・ハッカが主役となり、オウゴン・オウレンなどが強力に補助する構成
- のぼせ・ほてりを伴う赤ら顔・酒さ・炎症ニキビタイプに最も適した処方
- 甘草(カンゾウ)の重複服用・長期使用には注意が必要
成分を理解することは、「自分の体質にフィットするかどうか」を見極める上でとても大切なことです。今回の解説を参考に、購入・服用の判断に役立ててください。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の商品・治療法を推奨するものではありません。
※ 医薬品の服用については必ず添付文書を確認し、不明点は薬剤師・医師にご相談ください。
※ 症状が重い場合・長期間続く場合は皮膚科・医療機関への受診をおすすめします。
