新幹線に犬を乗車させる場合は、決められたルールを守りましょう。吠えてうるさいと言われたらどうしようと、飼い主もストレスを抱えないことが大切です。今回は、新幹線に犬と乗車するときの注意点や料金などについてまとめました。
目次
新幹線に犬が同乗できる条件
新幹線にペットを同乗することは可能ですが、乗車するには決められた条件があり、JRには旅客営業規則に条件が記載されています。下記の条件を満たさない場合や、小動物の中でも猛獣やヘビなどは同乗することはできません。
参考:JR東日本 旅客営業規則 第2編 第10章 第309条
犬を同伴させるためのケージの大きさ
- 長さ70cm以内であること
- 縦横高さの合計が90cm程度のケースであること
- ケースと動物の合わせた重量が10kg以内であること
規則の中にもあるように、中型犬や大型犬は条件を満たすことは難しいでしょう。そのため、新幹線に同乗することはできません。自分が飼っている犬や猫などのペットが持ち込み可能であるか判断が難しい場合は、JRに問い合わせてみることをおすすめします。
犬用カート・バギーの大きさに注意
条件を満たしていない大きさのものは、原則として持ち込みが禁止されています。そのため、犬用カートやバギーは持ち込むことができません。しかし、ペットが入るケースと車輪や手押しハンドルなどが分離することができるものは、以下のような条件を満たすことで持ち込みが可能です。
- 車輪や手押しハンドルなどが無料手回り品内であること(突起がある場合はNG)
- 分離したペットケースが制限内であること
以下のような分離型のカートでサイズが制限内である商品も販売されていますので、ぜひ参考にしてください。
コンビ株式会社 ココムペット ミリミリ
コンビはもともとベビーカーを作っているメーカですので安全性にも優れ、頑丈で軽いのが特徴です。ワンタッチで折りたたむことができるので荷物が多い旅行などには便利でしょう。しかし推奨体重が3kg以内ですので、愛犬の体重を確認してから試乗することをおすすめします。
普通手回り品きっぷで乗車可能
新幹線ではペットは手回り品扱いとなり、無料で持ち込むことはできません。そのため、手回り品1個につき280円(普通手回り品きっぷ)の料金がかかります。「普通手回り品きっぷ」は前売り券等は販売されていないため乗車当日に購入しましょう。
手回り品にも車内へ持ち込むことができない下記のようなルールがあります。
- 危険品(暖炉・コンロ・動物・死体・不潔なもの・悪臭を発するもの・危害を及ぼすもの・車内で破損する恐れがあるもの)
このように、動物は持ち込めない荷物に分類されますが、ペットとして飼われている小型犬や猫などは旅客営業規則第2編第10章第309条を守ることで同乗することが可能です。
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犬を同乗させる際は、周りの人に迷惑がかからないように配慮しなければいけません。慣れない移動でストレスを感じしてまうことも多いため、できる限り安心して移動できるように飼い主として責任を持ちましょう。
【画像】:ポペットフレンズの芽依(めい)ちゃん
置き場所は足元へ
新幹線に持ち込んだ後は、膝の上か足元に起きましょう。少しでもストレスを軽減させてあげる場所を選ぶことが大切です。飼い主のストレスは犬も敏感に感じ取ってしまいますので、周囲に迷惑のかからないようにしましょう。
犬をシートに座らせない
犬のためにシートを確保することは自由席も含め禁止されています。手回り品扱いであるペットは、規則にある「荷物用の座席を確保し使用することはできない」に値します。
乗車中は犬を出さない
乗車中にペットをケージから出すことや身体の一部が出ていても規則に違反しますのでやめましょう。周囲には動物が苦手な人やアレルギーを持っている人などもいます。さまざまな人が乗車していますので、自己判断で決めずに規則を守りましょう。
ただし、法律に定められた表示を行なっている盲導犬や介助犬、聴導犬を必要とし使用者本人が随伴する場合は除きます。
吠えないようにしつけする
音に敏感で吠え癖のある犬は、吠えないようにしつけをしなければいけません。普段吠えない犬でも、ケージの中で不安や反響する声に興味を持ってしまい、吠えることもあります。そのため、ケージ内での移動に慣れることが必要不可欠です。
犬用の睡眠薬について
どんなにしつけをしてもじっとしていることが、難しい犬もいます。その場合は、犬用の睡眠薬を処方してもらうこともできますので動物病院で獣医さんに相談しましょう。副作用や注意点、使用方法など体調や体質によっても変わってきますので、しっかり相談してから服用させてください。
個室(多目的室)を利用する
普段は吠えない犬でも状況によっては興奮してしまうこともあります。その際は、多目的室を利用させてもらえるか乗務員さんに聞くことも可能です。
ほとんどの新幹線には、身体の不自由な人や体調がすぐれない人、授乳・オムツ交換をしたい人のために多目的室が設置されています。利用者がいない場合は施錠されているため確認が必要です。
しかし、犬のために設けられた場所ではないため、確実に使用ができるかは乗務員さんの判断になってしまいます。
キャリー選びに気をつけよう
新幹線の座席の幅は43cm(B席は46cm)のため、ケージの辺が43cmより長いと隣の席にかかってしまうことが考えられます。
持ち込みできるキャリーはバリケンネルやケージなどのハードタイプの頑丈なものがいいでしょう。キャスター付きのクレートや犬用カート、バギーはサイズによっては持ち込みできませんので注意が必要です。
普段キャリーでの移動をしたことがない犬は、予想外の反応をすることも考えられますので、キャリーでの移動練習をしましょう。
犬が顔を出せるタイプは乗車できない
スリングや布製のバッグなど、柔らかい素材や顔が出るキャリーバッグは持ち込みできません。
車輪付きのクレートはストレスになる!?
車輪付きのクレートは飼い主にとって移動も便利なため好まれます。しかし、犬にとって地面の上をガタガタと振動を立てて動く車輪付きのクレートは、恐怖や不安の原因になってしまいます。そのため、ストレスも大きいでしょう。
狭いキャリーの方が安心することも
キャリーサイズは犬の身体に合った小さめのサイズを選びましょう。スペースが広いと酔ってしまう原因になったり、居場所が定まらず不安になってしまうこともあります。また、犬は狭いスペースを好みますので、大きめではなく小さめのキャリーを選びましょう。
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犬と同乗するときに下記のようなものがあると便利でしょう。狭い空間での移動ですので、少しでも快適に過ごせるように工夫してあげることが大切です。
お気に入りのおもちゃ
いつも遊んでいるお気に入りのおもちゃを一緒に入れてあげると安心するでしょう。しかし、お気に入りでも音の鳴るおもちゃや興奮してしまうものは避けたほうがいいでしょう。
隙間から与えられる給水器
乗車中は犬を外に出すことはできませんので、キャリーなどの隙間から飲めるタイプの給水器があると便利でしょう。下記のようにさまざまなタイプの給水器が販売されていますので、ぜひ参考にしてください。
QEES ペット用 自動給水器 ウォーターノズル
食品級の素材で作られているため、毒性がなく安心して使用することができます。また、ノズル部分は変形しづらく錆びにくいため衛生的です。水漏れしない設計が施されてますので移動にも便利です。
リッチェル ウォーターノズル キャリー用
薄型でコンパクトなのでキャリーにつけても邪魔になりません。外からの取り外しもワンタッチでできます。また、蓋を開けるだけで簡単に水の補給ができる設計になっているので、移動中にとても便利です。
Higo ウォーターディスペンサー
カラーバリエーションも豊富で、簡単に取り付けることができます。犬が舐めると水が出る仕組みになっています。フックでケージに取り付けることができるので、取り外しや設置が簡単です。
おやつ
犬が好きなおやつを持って行くと、不安も少し和らぐでしょう。長時間持つおやつがおすすめです。
アイリスオーヤマ 長持ちガム ミルク味
ハードタイプでミルクの香りづけしてあるガムなので、飽きずに長時間噛むことができるでしょう。
ペティオ (Petio) ササミ MOGU ハードダブル巻きガム
低脂肪でかみごたえのある牛皮に巻いたガムは最後まで、美味しく食べられます。保存料や着色料を使っていないため安心して与えることができます。
※1歳未満の幼犬は消化器系が未発達のため与えないでください。
ドギーマン 無添加良品アキレススティック
添加物を一切使用していないため安心して与えることができます。硬めの食感のため、しっかり噛むことでストレスを発散できるでしょう。
※6ヶ月未満の幼犬には与えないでください。
消臭剤・消臭袋・ペットシーツ
乗車前にトイレを済ませていても、粗相をしてしまうことも考えられます。新幹線内は狭い空間のため、臭ってしまいますので消臭剤や消臭袋、ペットシーツで対策をしましょう。また、新幹線では途中下車をすることができないため、トイレなどに移動して処理をしましょう。
動物や子どもにも優しく、舐めてしまう部分にも使用することができます。排泄物やマーキングの消臭、衣類に染み付いた臭いの消臭、ウィルスの除菌、雑菌臭の予防・制御など、さまざまな用途で使用できます。
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愛犬と新幹線に乗るときは、ルールさえ守れば快適に乗車することができます。今までペットホテルなどに預けていた人も、思い切って一緒に旅行に行ってみてはいかがでしょうか。新幹線は飛行機などと違いますので、愛犬の様子も確認でき安心して移動ができる乗り物です。
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