ペットホテルは、ペットを飼っている人なら一度は利用したことがあるのではないでしょうか。しばらく家を空けるときにペットを一緒に連れていけない場合、安心して預けられる場所です。大事なペットに少しでも快適に過ごしてもらえるよう、飼い主がペットホテルについての知識を得ておきましょう。
目次
ペットホテルってどんなところ?
ペットのための宿泊施設
ペットホテルは、ペットのための宿泊施設です。急な出張が入ったり、旅行に行く際にペットを一緒に連れていけないという場合などに、利用できます。
ペットホテルの多くが、一時預かりといった日帰りプランから2日以上連泊できるプランまで揃えています。基本的には、滞在時間を選べるようになっているので、飼い主にとっても気軽に利用することができるでしょう。
実は種類があるペットホテル
ペットホテルはペットが利用できる宿泊施設なのですが、種類があるのを知っていますか?それぞれの特徴を理解しておきましょう。ペットホテルは、主に3つに分類することができます。
ペットサロンが経営しているペットホテル
まずひとつめに、ペットサロンが経営しているペットホテルがあります。ペットサロンといえば、トリミングやシャンプーなどをしてもらえるペットたちの美容院になる場所です。
ペットサロンのペットホテルでは、ペットたちが滞在している間快適に過ごせるよう、ケージのサイズが選べたり自由な空間でのんびりできるよう配慮されています。
動物病院に併設されているペットホテル
2つ目は、動物病院に併設されているペットホテルです。飼い主にとっては、何よりも安心できるペットホテルと言えるのではないでしょうか。急に体調を崩したときなどにも獣医さんが診てくれるので安心です。
ただ、動物病院のペットホテルの場合には、預ける際に持っていったケージのままで過ごすことになるので、ペットにとっては窮屈さを感じてしまう恐れがあります。
のびのびとした場所で、ゆったり過ごせる状態とは異なることを理解しておく必要があります。
犬の幼稚園が運営しているペットホテル
3つ目に、犬の幼稚園が運営しているペットホテルもあります。犬の幼稚園とは、犬のしつけなどを行なっている施設であり、トレーナーが常駐し昼間に愛犬を預かってくれるところがあります。
日帰りプランが多くなってはいますが、幼稚園によってはお泊りのプランもあるので、その都度チェックが必要です。犬同士遊ぶことができたり、散歩に連れていってくれる時間もあるので、愛犬にとって社会性を身につけられる場所とも言えるでしょう。
ペットホテル、値段の相場はどれぐらい?
主に3つの種類に分けることができるペットホテル、値段の相場はいくらぐらいなのでしょうか?店舗によって、また地域によって若干の差はありますが、値段は以下のようになっています。
犬の場合
- 小型犬 3,000円~4,000円
- 中型犬 3,500円~4,000円
- 大型犬 5,000円~6,000円
- 超大型犬 7,000円
猫の場合
- 3,000円~8,000円(ケージフリーかどうかによって料金は異なります)
小動物
- ハムスター 1,000円~2,500円
- インコ 1,000円~2,500円
- フェレット 1,000円~3,000円
- うさぎ 1,000円~3,000円
このように、ペットの種類によって料金には差が生じますが、あまりにも安すぎるペットホテルは人手が足りておらず、ケアが丁寧ではない可能性があります。安いのには理由があると思い、ペットホテルの値段を比較してみましょう。
ペットホテルのメリット・デメリット
ペットホテルには、メリットとデメリットがあるので、両方の面を知り安心してペットを預けられるところを探しましょう。
ペットホテルのメリット2つ
動物病院に併設してあるホテルなら病気や怪我のときに安心
ペットホテルの中でも動物病院に併設してあるタイプなら、急な病気や怪我のときにも安心です。
預けている間、ペットがどのように過ごしているのか、飼い主は知ることができません。しかし、動物病院ならスタッフや獣医さんがペットたちの体調をよく見てくれるので、預けている間も心配がいりません。
いつもと違う環境で過ごしている中で、体調を崩してしまうペットもいます。そんなときにも、すぐそばに獣医さんがいてくれると思うと心強いですね。
飼い主が安心して外出できる
信頼できるペットホテルに大事なペットを預けていると、飼い主が安心して外出できるというメリットもあります。
家にそのまま置いていくのは事故が起きるかもしれないから不安、ペットに慣れていない人に預けるのも相手を困らせてしまう・・・といったときに、ペットホテルは頼りになります。
動物のことをよく知ったスタッフが対応してくれるので、散歩やご飯、遊ぶときなどの心配をせずに済みます。預けようと思っているペットホテルの中の様子がよくわかると、より安心して預けることができるでしょう。
ペットホテルのデメリット2つ
ペットホテルには嬉しいメリットが2つありましたが、デメリットもあるのでよく確認し、理解しておきましょう。
ストレスを受けてしまうペットもいる
デメリットのひとつめは、ペットホテルという家ではない空間に長時間滞在することで、ストレスを受けてしまうペットがいるということです。ペットホテルによっては、広々とした部屋ではなく狭いケージ、または預ける際に入ってきたケージの中で過ごすケースがあります。そのような状況では窮屈さも感じることでしょう。
ペットによっては、ストレスからご飯を食べなかったり元気を失ってしまうことがあるので注意が必要です。ペットホテルは、環境によってペットに大きなストレスを受けさせてしまうことがあるという点をきちんと理解しておきましょう。
料金が割高なペットホテルも実在する
安すぎるペットホテルは危険とお話しましたが、その反対に料金が割高なペットホテルも実在するので気をつけましょう。
一般的なペットホテルは、一通りのサービスが付いて10,000円弱となっているところが多いです。そんな中、一時預かりだけで数千円、宿泊になると10,000円以上といった価格設定がされているペットホテルは注意が必要です。
料金が高い理由はどこにあるのか、ペットホテルの公式サイトなどを見て調べてみましょう。
信頼できるペットホテルの選び方
ペットホテルにはメリットとデメリットがそれぞれある中で、さまざまなポイントから慎重に選ぶようにしたいですよね。そこで、選び方のポイントとして、以下の点をチェックしてみましょう。
ホテル全体が清潔かどうか
ペットホテルは、ホテル全体が清潔であることが望ましいです。そこで、実際に行ってみたり、公式サイトを見てみるなどしてホテルが清潔かどうかよく確認しておきましょう。
ペットが過ごすケージやベッド、食器などの清潔さを確認するだけでなく、ホテル全体の環境も見ておくことで、より安心してペットを預けることができます。
散歩をしてもらえるかどうかもチェック
ペットホテルにペットを預ける際、特に犬の場合は毎日の散歩が必要になります。そこで、ペットホテルで散歩のサービスがあるかどうかも必ずチェックしておきましょう。
何時くらいに散歩をしてもらうのか、どれぐらいの距離を歩いてもらえるのかといった点も、事前に聞いておくと安心でしょう。
ほとんどの時間をケージの中で過ごすことになる中で、散歩の時間はとても貴重です。ペットが少しでも快適に過ごせるように、散歩サービスの有無も調べておきましょう。
フードなどの持ち込みについて確認しておこう
ペットホテルによっては、フードの持ち込みをお願いしているところがあります。普段食べ慣れているフードを持ってきてもらうことで、ペットたちが安心して過ごせるようになるからです。
また、ホテルによってはフードを用意してくれるところもあります。ペットも1匹ずつ性格が違いますし、好き嫌いなどもあると思うので、不安な場合はフードの持ち込みが可能なペットホテルにしておくとよいでしょう。
夜間のスタッフの有無
ペットホテルにペットを1泊、または数日間預ける場合、夜間の状況が気になる飼い主も多いでしょう。そこで、預ける予定のペットホテルでは、夜間にスタッフが常駐してくれているのかという点をチェックしておきたいです。
ペットたちも人間と同じように、夜は眠るだけと思ってしまいますが、夜中の間に何が起きるかわかりません。急に目が冷めて吠え出す子もいるかもしれませんし、落ち着かずに暴れてしまう子もいるでしょう。
そんなときにもすぐに対応してくれるスタッフがいると心強いので、夜間のスタッフの有無も確認しておきましょう。
動物取扱業の登録がされているかも重要なポイント
ペットホテルと呼ばれるところが増えてきている中で、希に悪徳業者が経営していることがあります。そこで、気になるペットホテルがあったら、動物取扱業の登録がされているか確認してみましょう。
自治体にきちんと届けを出して動物取扱業の登録がされていることが確認できたら、信頼できるペットホテルと思ってよいでしょう。
ペットホテルに預ける前にやっておくべきこと3つ!
ペットホテルの選び方を押さえながら、次に預ける前にやっておくべきことを知り、実際に行ないましょう。以下の3つは、ペットホテルに預ける際に必須の事項となるので、早めに取り掛かっておくことをおすすめします。
ワクチンは必ず接種しておこう
ペットホテルに預けるうえで欠かせないのが、ワクチンの接種です。ペットホテルに行く当日には、ワクチン接種証明書を持っていかなければいけません。
ペットホテルによって、どのワクチン接種証明書を持ってくるように言われるかは異なりますが、犬の場合、狂犬病ワクチンや混合ワクチンであることがほとんどです。
ワクチンを接種する時期が来たら早めに済ませておき、証明書もきちんと手元に置いておきましょう。
犬のワクチン接種時期や費用はどのくらいかかるの?病気予防をして愛犬と楽しく過ごそう!ケージやハウスに慣れさせておく
家からペットホテルに行くまでの道中、またはペットホテル内で過ごす際には、ケージやハウスに入っていることが多いです。そのため狭い空間に慣れさせておくことが大切です。
ペットによっては狭いところに閉じ込められるのが嫌で、吠え続ける子もいます。これではペットホテルでも迷惑になってしまうので、預けることができません。
狭い場所に慣れさせながら、安心できるおもちゃやタオルを入れておくなどの工夫を行なうと、ケージやハウスでおとなしくしてくれるでしょう。
ペットホテルを利用する前から、定期的にお出かけをしてケージで移動するという動作を繰り返していると徐々に慣れてくるので、日々のペットとの関わり方も見直してみましょう。
ノミやダニ予防も必須
ペットホテルには、たくさんのペットが預けられて同じ空間で過ごしています。そこで、問題になるのがノミやダニの問題です。
知らないうちに体にくっつくことの多いノミやダニ、日頃からきちんと予防しておかないと周りのペットにも迷惑をかけてしまいます。そこで、自宅でも日頃からノミとダニ対策は始めておきましょう。
ペットが使うベッドなどは適宜新しいものに交換する、散歩に行く際はノミなどを予防するスプレーを吹きかけてから出発するなどといった対策を行なっておくと、ペットホテルにも安心して預けることができます。
また、周りのペットからノミやダニをもらってしまう恐れもあるため、ペットホテルを利用する際にはスプレーを所持してしっかり予防しておくと安心です。
ノミやダニは1匹見つけると、その他にもたくさん潜んでいるといいます。ペットが痒がって体を掻きむしっても困るので、日頃からのノミ・ダニ予防は大切です。
犬がブラッシングを嫌がるときの対処法が知りたい!頻度とコツについて解説信頼できるペットホテルを見つけよう!
ペットホテルを探し始めると、母体がさまざまであり、サービス内容や値段なども異なることがわかります。しばらくペットを預ける場合には、清潔感があり信頼できるホテルを選ばないといけません。
そのためには、口コミや公式サイトなどをチェックし、実際にペットホテルを訪ねて質問してみてもよいでしょう。大切なペットがたった数時間、数日間快適に過ごせるように、飼い主が慎重に選ぶことが重要です。