ペットとの海外旅行に持っていくべきグッズ14選!必要な手続きや代行会社の費用も

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近年、ペット同伴可能のレストランやテーマパークが増えてきました。さらに、海外旅行にもペットを連れて行くことができるようになったのです。ペットを海外旅行に連れて行くには、健康状態のチェックや書類の用意など、様々な準備が必要です。今回は、ペットを海外に連れて行く際の準備方法と注意点についてお話します。大切な家族の一員であるペットとの海外旅行を楽しみましょう!

ペットとともに海外へ出発するときに必要な手続

ペットと海外旅行に行く際には、まず航空会社に許可を取ることが必要です。また、海外には様々な病気が存在し、なかにはペットを媒介して人間に移ってしまう病気もあります。ペットを海外に連れて行くためには、日本と海外旅行先、両方の出国・入国条件をクリアする必要があります。

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航空会社にペット搭乗の予約を取る

航空会社により、飛行機に乗せることができるペットの条件が変わります。そのためまず最初に、航空会社に確認しましょう。ペットを乗せる予約はWEB上からできないことがあるため、電話をすることをおすすめします。行き・帰りのペットの搭乗の予約ができたら、日本を出国する準備に移りましょう。

ペットが日本を出国するために必要な準備

ペットが日本を出国する際に必要な手続は下記のとおりです。

狂犬病の検査を受け、「輸出検疫証明書」の交付を受ける

狂犬病は犬だけでなく、人間を含む全ての哺乳類に感染すると言われています。狂犬病ウイルスを保有する犬や猫に噛まれたり引っかかれたりすることで発症し、その致死率は100%とも言われています。

日本は世界で数少ない狂犬病未発生国のため、出入国時の狂犬病のチェックはかなり厳しく行なわれます。海外旅行の7日前までに動物検疫所に連絡をし、「輸出審査証明書」を提出するか、ウェブサイトの「NACCS(動物検疫関連業務)」から「輸出入申請手続」を行ない、検査を受けましょう。

犬の場合はレプトスピラ症の検査も受ける必要がある

レプトスピラ症は感染した犬の尿から感染する感染症で、国内での感染が確認されています。特に沖縄での感染が多く、重症化すると腎機能に影響をもたらし、死に至ることもあるため十分な注意が必要です。

犬の場合は、このレプトスピラ病の検査も義務付けられているため、狂犬病と合わせて動物検疫所、またはNACCSより手続きを行ない、検査を受けましょう。

180日以内の海外旅行の場合に必要な処置

本来、動物が海外から日本に入国する際には、180日程度の輸出待機をする必要があります。飼い主が日本に帰国した後、3ヶ月ほどは旅行先の国に係留されてしまうことになるため、180日以内の海外旅行をする場合は、日本を出国する前に必ず所定の手続を行ないましょう。

12時間以内の係留期間のみで日本に入国することができるようになるため、ペットと一緒に帰国することが可能になります。

    【180日以内の海外旅行で出国前に必要な処置】

  1. 動物病院で手術を行ない、ペットにマイクロチップを装着し、固体識別ができるようにする
  2. マイクロチップの装着後、狂犬病の予防接種を受ける(※生後91日以降に限ります)
  3. 2.の期間より30日以上~1年以内に再び狂犬病の予防接種を受ける
  4. 日本が指定している検査施設で狂犬病の抗体価検査を受ける(※血液検査になります)
  5. 海外旅行の7日前までに動物検疫所またはウェブサイトの「NACCS」から動物検査の予約をする
  6. 動物検疫時に、開業獣医師や日本が指定する検査施設で1.~4.の処置を受けたという証明書を提出し、輸出検疫証明書を取得する

ペットが旅行先の国を入国するために必要な準備

旅行先の国に入るための条件をクリアする必要もあります。あらかじめ、空港や旅行先の国の大使館に問い合わせて、条件をチェックしておきましょう。たとえばアメリカにいく場合は、下記のとおりとなります。

    【ペットと一緒にアメリカに行くときに必要な準備】

  • 犬-30日以内に狂犬病の予防接種を受けたという証明書を受ける
  • 猫-州によって異なる

他にも、事前許可を受ける必要がある国や、マイクロチップの装着が義務付けられている国などがあります。旅行先の国の入国条件について、大使館の公式ホームページなどで判断しがたい場合は、電話で問い合わせるとよいでしょう。

また、オーストラリアやフランス、ドイツなどのEU諸国にペットと入国する場合は、動物検疫所が発行する「輸出検疫証明書」に獣医師からのサインが必要となります。

さらに、これらの国の入国においては、獣医師家畜防疫官による検査も必要です。電話やウェブサイトから動物検疫の検査を受ける申請をするときに、必ず行く国を伝えるようにしましょう。

ペットと日本へ帰国するために必要な手続

ペットと一緒に海外旅行を楽しみ日本に帰国するときには、海外の病気などを持ち込まないよう、日本への入国条件をクリアする必要もあります。海外から日本へペットが入国するために必要な手続きは下記のとおりです。

    【海外から日本へペットが入国するために必要な手続き】

  1. 日本帰国予定日の40日前までに、日本で利用する空港の動物検疫所に連絡をする
  2. 空港の指示に従って出発前に検査を受け、狂犬病および狂犬病の疑いがないかを検査し、異常がなければ海外旅行先の国の政府機関が発行する「健康証明書」を受け取る(※犬の場合はレプトスピラ症の検査も必要です)
  3. 日本に帰国した後、2で受け取った証明書と、出発時日本の動物検疫所で受け取った「輸出検疫証明書」を提出し、輸入検査を受ける

事前に180日以内の海外旅行において必要な処置を行なっている場合は、問題がなければ12時間以内に入国することができます。

ペットとの海外旅行で必要な手続を代わりに行なってくれる会社もある

これまでお話してきたとおり、ペットと海外旅行をする際には様々な手続きをする必要があります。英語以外の言語を使う国ももちろんあるため、自分で行なうのが不安な方は、ペットの海外旅行に必要な手続きを代わりに行なってくれる会社を利用するのもよいでしょう。料金は50,000円前後の会社が多いようです。

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ペットと海外旅行に行くときに必要な持ち物14選

ペットと海外旅行をするときに必要なものを紹介します。

証明書類

空港で動物検疫を行なう際に必要な書類や、動物検疫を受けた証明書は必ずもっていき、取り出しやすい場所にしまっておきましょう。また、医療機関で受けたワクチン接種証明書なども持っておくといいでしょう。

ペットが飲んでいる薬があれば忘れずに持っていきましょう。また、慣れない環境では、ペットの体調が変わりやすくなるため、旅行に夢中になって薬を与えることを忘れないようにしましょう。

日本のかかりつけの医療機関の連絡先

海外旅行でペットに何かあったときにすぐ問い合わせられるよう、かかりつけの医療機関の連絡先を持っていきましょう。また、国際電話のかけ方などを一緒に調べておくことをおすすめします。

現地の医療機関の連絡先と地図

ペットの体調が悪くなってしまったときのために、滞在する場所の付近で医療機関を探しておきましょう。また、地図を持っているとタクシーなどを利用する際に見せるだけで連れていってもらうことができるため、便利です。

ケージ

航空会社の規定に合ったサイズのケージを用意するようにしましょう。サイズが合わない場合は飛行機に乗せられなくなる可能性があるため、必ず確認してください。

餌・水飲み用の皿

餌や水をあげたいときに、お皿の代わりになるものがすぐ見つからない可能性があります。餌と水飲み用の皿を何枚か持って行くことをおすすめします。

ペットシートなどのトイレ用品

宿泊先ではペットのトイレを清潔に保ち、臭いが出ないように心がけましょう。トイレシートは多めに持っていくことをおすすめします。また、ペット用のウェットティッシュがあると、トイレの片付けをするときやペットの身体を拭いたりするときに役立ちます。

マナーウェア

慣れない環境でペットが粗相をしてしまう可能性があるため、できる限りマナーウェアの装着をおすすめします。また、旅行前にトイレのしつけを徹底しましょう。

抜け毛の掃除ができるアイテム

エチケットとして宿泊先や滞在先では、ペットの抜け毛の掃除は行なうことをおすすめします。粘着性のあるローラーやブラシがあると便利でしょう。

雨具

ペットが雨に濡れて風邪を引いてしまう恐れがあるため、雨具を用意し、外に行くときは持ち歩くようにしましょう。雨具を着ることができない動物は、雨のときには外に連れ出さないようにすることをおすすめします。

使い慣れた毛布やタオル

毛布やタオルを用意してあげると、寒いときに役立ちます。海外では冷房が非常に強い国も多いため、夏場も持っていくことをおすすめします。また、自分の臭いが付いていることで動物が安心するため、毛布やタオルは使い慣れたものにしてあげましょう。

いつも遊んでいるおもちゃ

おもちゃがあればストレスが発散しやすいため、ケージの中にいれておいてあげましょう。また、旅行中には1日に1回一緒に遊んであげるとよいでしょう。

機内には100mlを超える液体を持ち込むことができないため、スーツケースの中に水を入れるようにしましょう。海外の水は日本と成分が違い、ペットがお腹を壊してしまう可能性もあるため、少し多めに持って行くことをおすすめします。

フード

一部の国では、病原体を国内に入れないようにするため、食物の持込に厳しいルールが設けられています。たとえば、アメリカは肉や肉類の持ち込みを禁止しているため、ドッグフードやキャットフードなどを持ち込むことはできません。

ペット用のフードを持ち込むことができない国へ行く場合は、現地調達をする必要があるため、事前にペットフードが購入できる場所を必ず調べておきましょう。

ペットと海外旅行をする際の注意点3つ

ペットと海外旅行をする際にはこれらの注意点に気をつけましょう。

宿泊先がペット同伴可能か確認する

海外旅行にペットを連れて行く場合は、宿泊先がペット同伴可能か必ず確認しましょう。また、ペットOKの宿泊先でも、部屋によっては連れ込み不可のこともあるため、ペットを連れていく場合は必ず事前に申告しましょう。自分で宿泊先に伝えることが難しい場合は、旅行会社の方に行なってもらうといいでしょう。

ただし、手違いなどで宿泊先にペットを連れ込むことができなくなってしまう場合もあるため、宿泊先の付近でペットホテルを探しておくことをおすすめします。また、宿泊先への移動手段がバスやタクシーなど徒歩以外の場合は、必ずペットが同乗できるか調べておきましょう。

ノミやダニに注意する

旅行先でアウトドアを楽しむ場合はペットにノミやダニが付着しないよう、出発前に予防薬を使用しましょう。また、旅行前にノミ・ダニ用のシャンプーを使って身体を清潔に保ってあげることも大切です。

ペットの様子をしっかりとチェックする

多くのペットにとってなれない環境はストレスとなります。体調に異変がないか、ストレスを感じている様子がないかをこまめにチェックしてあげましょう。もし、少しでも様子がおかしいようであれば、日本のかかりつけの医療機関に相談してください。

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しっかりと準備をしてペットとの海外旅行を楽しもう!

多くのペットは動物は環境の変化に敏感なため、ペット自身や飼い主の臭いがついたものを持って行き、安心できるようにしてあげましょう。

また、環境の変化が苦手な子は無理して海外旅行に連れて行かず、ペットホテルなどに預けましょう。海外には、日本では販売されていないペットグッズもあるため、留守番をしてくれるペットのおみやげにおすすめです。

ペットは大切な家族の一員です。そんなペットと一緒に海外旅行をしたり、海外旅行のお土産をプレゼントすることができたら、一生忘れられない思い出になるのではないでしょうか?ペットと一緒に様々な形の海外旅行を楽しみましょう!