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スコティッシュフォールドとはどんな猫?
スコティッシュフォールドは「Scottish Fold」と書きますが、スコティッシュはスコットランドのことで、フォールドは折りたたむという意味です。
スコティッシュフォールドのはじまり
スコティッシュフォールドは、1960年代にスコットランドに住むロス夫妻の元で生まれた耳が折れた猫がはじまりです。その猫はスージーといい、耳が折れている特徴がありました。
そして、そのスージーが産んだ猫も同様に耳が折れ曲がっていたため、ロス夫妻は耳が折れているのは遺伝によるものだと気づきました。ロス夫妻は耳が折れた猫とアメリカンショートヘアと交配し、今のスコティッシュフォールドの原型を作りました。
折れ耳の猫は実は中国でも18世紀に存在し、中国の文献に記録されています。猫の血統書団体には認められていませんでしたが、折れ耳でも健康なスコティッシュフォールドの研究が続けられた結果、1980年頃にCFAに承認されました。
このCFAとは、世界最大の愛猫協会のことです。しかし、イギリスのGCCFやヨーロッパ最大の猫登録団体のFlFeでは、折れ耳は骨軟骨異形成だとしてスコティッシュフォールドを正式な猫種として認めていません。
スコティッシュフォールドの特徴
スコティッシュフォールドの特徴はなんといっても、折れ耳です。この折れ耳の遺伝率は約30%程なので、残りの約70%は折れ耳ではなく、普通の立ち耳のスコティッシュフォールドが生まれます。折れ耳のスコティッシュフォールドでも、体質や環境で立ち耳になることがあります。
成猫の大きさは猫のサイズとしたら中くらいの大きさで、平均的な猫の体重と変わらず、オスで3.0~6.0キロほど、メスで2.5~5.0キロ程になります。
スコティッシュフォールドは運動量が少ない猫で、体重が増えやすい特徴があるので、平均体重を大幅に上回らないように気をつけてあげましょう。もしも食べているのに体重が増えないことがあったら、何かの病気かもしれませんので動物病院へ連れて行きましょう。
スコティッシュフォールドの性格
穏やかで落ち着きがある
スコティッシュフォールドは猫の中では穏やかでのんびりした性格をしている子が多い特徴があります。ケンカもあまりせず、感情を表に出すことがあまりありません。そのため、多頭飼いに向いているといえます。
また、先住猫がいる場合でもスコティッシュフォールドは穏やかな性格なので、うまくやっていける場合が多いです。猫とゆったりした時間を過ごしたい人や、おとなしい性格の猫と暮らしたい人には向いている猫だと言えます。
また、鳴き声が小さく、まわりにあまり迷惑をかけないため、マンションなどの集合住宅に住んでいる人におすすめです。
温厚で優しい
スコティッシュフォールドは、温厚で優しい性格をしている子が多く、他の猫や人間ともうまく付き合うことができる猫です。個体差はあるので、スコティッシュフォールドだからといって全部の猫がそうとは限りませんが、比較的寛容な性格の子が多い特徴があります。そのため、子どもがいても安心して飼える猫です。
甘えん坊で人懐っこい
スコティッシュフォールドは人が好きでよく懐く子が多く、人に甘えるのも好きな性格をしています。犬のように人にまとわりついて飼い主さんのそばに居るのが好きです。人見知りしない性格の子が多いので、猫を飼うのが初めてな人におすすめの猫です。
常に飼い主さんのそばにいたい甘えん坊の一面があるため、お留守番が長くなると寂しさからストレスになることがあります。
猫は一般的に大人になるにつれて、あまり遊びをしなくなりますが、スコティッシュフォールドは成猫になっても遊びが好きで飼い主さんに遊びを催促することがあります。
スコティッシュフォールドのオスメスの性格の差
【画像】:ポペットフレンズの春くん
やんちゃで甘えん坊なオス
スコティッシュフォールドに限らず、一般的に猫はメスよりもオスのほうがやんちゃで甘えん坊な場合が多いです。特にスコティッシュフォールドはそれが強く表れます。喜怒哀楽を豊かに表現してメスに比べると飼い主さんにも素直に甘えるのはオスです。
クールで落ち着いているメス
素直で甘えん坊のオスに比べると、スコティッシュフォールドのメスは比較的落ち着いていて、クールなさっぱりした性格の子が多いのが特徴です。
オスのスコティッシュフォールドのようにストレートに甘えてくるというよりは、呼んでもツンとしていることが多いのですが、甘えるときはものすごく甘えてきます。猫はツンデレと言われることがありますが、まさにそのような性格です。
去勢・避妊手術をしたら性格は変わるの?
【画像】:ポペットフレンズの春くん
猫は去勢・避妊手術をする前と後では性格が変わることがあります。オスの場合は、去勢手術をする前は縄張り意識が強く、他の猫に対して威嚇したり攻撃的になることがあります。
また、性的な衝動からくるさまざまなストレスから解放されます。去勢していないとおしっこを部屋中にしてしまうマーキング行動や、外に向かって大声で鳴くことがあります。猫自身、性的な欲求不満を抱えることになり、それは怒りのシステムを引き起こすため大変なストレスになり、苛立った様子を見せることがあります。
去勢手術をすることでこのストレスがなくなるため、穏やかな性格のスコティッシュフォールドはそのまま穏やかな性格でいられます。また。手術をすることで成長ホルモンの分泌がなくなるため、子猫のときに手術をすると子猫の性格が残ります。スコティッシュフォールドが元々持っている甘えん坊の性格のまま大人になります。
性格に合わせたスコティッシュフォールドの飼い方
スキンシップを多めに
スコティッシュフォールドは、甘えん坊な性格のため長い時間の留守番をさせるとストレスを感じることがあります。普段から飼い主さんに甘えてきますが、留守番をしたあとはいつもよりも更に甘えてきます。そのときは十分にスキンシップをとってあげましょう。
叱るときは優しく声をかける
スコティッシュフォールドに限らずですが、猫をしつけるときは大きな声を出したり叩くのはやめましょう。自分がした行動に対してではなく、「飼い主さんは怖い人」ということを印象づけるだけになってしまいます。
そして、それまで築いてきた信頼関係が崩れてしまうことがあります。特にスコティッシュフォールドは、繊細な性格なので大きな声で叱られるとストレスを感じてしまいます。しつけをするときは優しく声をかけて語りかけるようにしましょう。
多頭飼いにもおすすめ
スコティッシュフォールドは穏やかな性格なので、他の猫ともうまく折り合いをつけて暮らしていけます。猫は縄張り意識を持っていて、新しく迎えた猫をすぐに受け入れるのが難しい場合があります。
特に猫の年齢が高くなればなるほど仲良くなるのに時間がかかります。その点、性格が優しく温厚なので比較的どんな猫でも仲良くできます。
集合住宅に住んでいる人におすすめ
スコティッシュフォールドはのんびり穏やかなので、活発に走り回って遊ぶことが少ないため、マンションなどで暮らしている人にはおすすめです。また、鳴き声も小さいので、近所の人に迷惑をかけることはあまりないでしょう。
スコティッシュフォールドの性格は飼い方でも決まる(まとめ)
スコティッシュフォールドの性格は個体によって異なることがありますが、比較的穏やかで優しく甘えん坊な子が多いようです。生まれ持った性格に加え、その性格は飼い方で変わってきます。
人が好きで飼い主さんのそばにいたいスコティッシュフォールドの性格を理解し、甘えさせて満足させてあげることでストレスを抱えることなくのびのびとした性格の子になります。
もしも反対に、留守番が長くて寂しい思いをしているのに相手をしてあげないと、寂しさからストレスを感じてひねくれた性格になってしまうかもしれません。
飼い主さんの愛情をかけてあげれば、きっと心穏やかな性格のスコティッシュフォールドに育つのではないかと思うのです。