ラグドールはどんな性格の猫?特徴に合わせた飼育方法やかかりやすい病気を知ろう

ラグドールの性格はどんな性格?性格に合わせた飼育方法を知ってラグドールと楽しく暮らそう

英語でぬいぐるみ「Ragdoll」という意味を持つラグドールは、その名の通りぬいぐるみのようなふわふわで柔らかい長い毛が魅力の猫です。抱っこすると本物のぬいぐるみのように見えるラグドールですが、このラグドールはどんな性格をしているのでしょうか。そして、その性格に合わせた飼育方法を解説していきます。

ラグドールとは

ラグドールの歴史

ラグドールの性格はどんな性格?性格に合わせた飼育方法を知ってラグドールと楽しく暮らそう

ラグドールは新しい品種で、アメリカの猫種登録協会であるCFAに正式に公認されたのは2000年です。

誕生したのは1960年代で、アメリカのカリフォルニア州で飼われていた、顔の鼻周りだけ色が異なる品種で、茶色が目立つ「シールポイント」というカラーの猫がベースになっています。

このシールポイントにペルシャ猫やシャム猫に似たバーミーズという猫を交配させ、改良を重ねて今のラグドールが生まれました。

ラグドールの特徴

ふわふわのラグドールは、抱っこしていてもされるがままのような様子から、本当のぬいぐるみのようだと言われることが多いです。

青い瞳に丸い顔をしていて、頭部が平らで目が大きく、耳は少し離れています。身体は骨太の足にふさふさのタヌキのような尻尾がチャームポイントです。

ラグドールは成長のスピードが緩やかです。一般的な猫は成猫になるまで1年程ですが、ラグドールはゆっくり成長し、成猫になるまでおよそ4年程かかります。

成猫になるまではペルシャ猫およそ4年ほどかかります。また、毛色が変わるのもゆっくりで、生まれたばかりの頃は真っ白のラグドールも2年かけて少しずつ模様が入ったり毛色が変わります。

ラグドールの毛色

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ラグドールは毛足が長いミディアムロング被毛で、胸のまわりが赤ちゃんのよだれかけのようだと言われることがあります。毛色は3つの毛の模様で分けられます。

カラーポイント

ラグドールの一番の特徴は、顔の中心か全体に現れる濃い毛色です。尻尾や手足にアクセントとして濃い色が入る場合もあり、こげ茶色がアクセントになるのを「シールポイント」、灰色のアクセントを「ブルーポイント」、茶色のアクセントを「レッドポイント」といいます。

ミテッド

カラーポイントと似ていますが、ミテッドは手足の先に靴下を履いたように白く入った毛色のことをいいます。また、鼻のあたりやおでこのカラーポイントに白く筋のように模様が出ることもあります。

バイカラー

バイカラーは、鼻を含む顔の一部が白毛で覆われて「八」の字の模様になっていることをいいます。頭から背中にかけては灰色や茶色なのが、お腹や足は白く全体的に明るい色の被毛が多いのがバイカラーの特徴です。

茶色っぽい色は「シール」、赤みがある「レッド」、灰色の「ブルー」の他に、濃いこげ茶色をしている「チョコレート」や薄い灰色の「ライラック」という毛色もあります。

ラグドールがかかりやすい病気

肥大性心筋症

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遺伝的に起こる心臓病の一種に「肥大性心筋症」という病気がありますが、この病気は成長とともに心臓の筋肉が弱くなっていき、血液を全身に送り出せなくなる怖い病です。

遺伝の要素が大きいので、ラグドールを飼うときはこの病気をした猫が家系にいないか確認できるブリーダーから譲り受けるのがいいでしょう。

尿石症

猫は泌尿器系の病気にかかりやすいと言われていますが、ラグドールは特に尿石症になりやすいので注意が必要です。

尿石症は尿の中のミネラル成分が石になって尿管や尿道に詰まることで、体内の老廃物を排出することができなくなり、膀胱炎・腎不全を引き起こす怖い病気です。

注意
泌尿器系の病気はひどくなると命を落とすことがあるので、様子がおかしいと感じたらすぐに動物病院へ連れて行きましょう。

ラグドールの性格5つ

穏やかで人懐こい

一般的に猫は抱っこされるのが好きではありませんが、ラグドールは人懐こく抱っこされてもおとなしくしています。他の動物や子どもにも穏やかに接することができるので、犬を飼っていたり小さな子どもがいる家庭でも安心して飼うことができます。

飼い主に従順

ラグドールは飼い主に従順で、しつけがしやすい猫種です。自分の居場所に対する帰巣本能が強い部分があるので、環境が変わるとストレスを感じやすい傾向があります。

成猫になってから引っ越しをしたり、他の家庭にもらわれることがあるときは大きなストレスを抱えることがあるので、しっかりケアしてあげましょう。

物静かでおとなしい

ラグドールはあまり鳴くことがない猫で、鳴いたときの声も小さいため気になるほどではありません。また、闘争心や狩猟本能が他の猫種と比べるとあまりないため、他の動物と暮らしてもトラブルになることが少なく、多頭飼いにも向いている猫と言えます。

頭が良い

犬は集団で生活してきた動物なので、リーダーの言うことに従順でしつけがしやすいのですが、猫は単独行動をしてきたためしつけをするのが難しいと言われています。

しかし、ラグドールは非常に頭が良く教えたことをすぐに覚えます。やってはいけないこともすぐに理解するので、家具での爪とぎなど困るような行動はしつければしなくなります。また、犬のように芸をするラグドールもいるほど、賢い猫です。

動くのがあまり好きではない

ラグドールは活発に動くのが好きな猫ではありません。ゴロゴロするのが大好きで、飼い主さんが意識して遊びに誘って運動させなければ、いつまでも寝ていることもあります。

ラグドールは長毛種で毛がふわふわなので、触らないと体型を確認することができません。普段から太りすぎていないか、触って確認することが大切です。

触ったときに肋骨をすぐ感じる場合は痩せすぎ、適度に脂肪がついているときは標準、肋骨をさわれない場合は肥満の場合があるのでダイエットが必要になります。

注意
動くのが好きでないラグドールを無理やり動かそうとするとストレスを感じるので、遊びに誘うときは飼い主さんが工夫して、猫が自分から動くのを待ちましょう。

ラグドールはオスとメスで性格が違うの?

オスの性格は甘えん坊

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ラグドールはオスの方が比較的活発で、甘えん坊な性格の子が多いです。基本的におとなしい性格のラグドールですが、オスは人懐こく飼い主さんにまとわりついてきます。

メスの性格は神経質

猫は全体的にメスのほうが神経質な性格をしていますが、ラグドールもその通りです。ラグドールのメスは少し気分屋のところがあり、マイペースな性格をしています。

猫の性格は持って生まれたものと、飼育環境で決まると言われています。子猫のときから人間の手で育てられた猫は、人間に懐いて甘えん坊な性格になります。成猫から飼い始めても、愛情をたっぷり注いで大事に育てれば人を好きになるでしょう。

ラグドールの性格に合わせた飼育方法

完全室内飼いをする

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最近、猫の飼育方法は室内飼いが推奨されていますが、その理由は病気の感染や事故から猫を守るためです。

ラグドールは穏やかでおっとりしていて動くのが好きではないので、万が一外で危険にさらされたとき瞬時に反応することができません。外での暮らしは危険が多いため、室内飼いをおすすめします。

また、室内では猫にとって危険になるものがないか、誤飲・誤食してしまうようなものはないかを確認して安全な環境で猫を飼育するように心がけましょう。

MEMO
ラグドールはおとなしく大きな声で鳴くことはないので、集合住宅での飼育にも向いています。

安心できる場所を確保してあげる

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ラグドールの性格の項でもご紹介しましたが、ラグドールは帰巣本能が強いため環境が変わるとストレスを感じます。そのため、ラグドールが安心できる場所を用意してあげることが重要です。

普段からケージを部屋に置いておき、猫が不安を感じたらその中に入れるようにしてあげるといいでしょう。ケージの中にハウス型のベッドを置いてあげると、怖いことや不安なことがあったらその中に隠れます。ケージが自分にとって安心できる場所だと認識していれば、引越し先でもケージの中で安心して過ごすことができます。

注意
新しい環境に慣れたら自分からケージを出てきて部屋を探検しますので、それまでは無理にケージから出すことはしないようにしましょう。

肥満に注意する

ラグドールはあまり運動が好きではないため、肥満になりやすい猫種です。肥満になると病気を引き起こしたり、股関節に負担をかけることになるので、日頃から気をつけましょう。

飼い主さんが積極的に遊びに誘って運動させるなど、意識することが大切です。いくら運動が嫌いといっても、猫なので遊びは好きです。愛猫が好きなおもちゃを使って上手く運動させるように工夫しましょう。

猫は瞬発力を使った遊びが好きなので、猫じゃらしを振ってすぐに捕まえられないように動かすと喜んで遊びに乗ってくれます。猫じゃらしを振るだけでなく、物陰に隠すなどの工夫をすると好奇心からよく遊ぶかもしれません。

また、おもちゃは常に出しっぱなしにせず、定期的にいくつか出しておいてローテーションして遊ぶと飽きずに遊んでくれるでしょう。

ブラッシングをこまめにする

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ラグドールは長毛種なので、ブラッシングをこまめにしてあげる必要があります。普段は最低でも週2回、換毛期は毎日ブラッシングが必要です。ブラッシングをしないと、毛玉ができて、毛の間にゴミや細菌がたまるので健康によくありません。

また被毛を清潔に保つため、長毛種の猫は短毛種よりも頻繁なシャンプーが必要です。猫のシャンプーは猫アレルギーの軽減に繋がります。猫を飼い始めたときにアレルギーがなくても、一緒に暮らしていることでアレルギーを発症することがあります。

猫アレルギーの原因は猫のフケや抜け毛と言われているので、月に2回程度のシャンプーが有効です。特に長毛種の猫は毛が長くて細いので空気中に舞うので、こまめなシャンプーを心掛けましょう。

ラグドールは穏やかで飼い主さんに従順なので、ブラッシングやシャンプーを嫌がる子はあまりいないため、お手入れはしやすい猫です。

キャットタワーなどを用意して運動できる環境を整える

運動が好きではないラグドールは、もしかしたらキャットタワーを用意しても登らないかもしれません。高いものだとジャンプして登らなければならないので、低くて安定したものを用意してあげるといいでしょう。

MEMO
ラグドールは身体が大きいので、キャットタワーの上部のハンモックや見晴台が大きめのものを選ぶようにしましょう。

ラグドールの性格を知って楽しく暮らそう

ぬいぐるみのようなふわふわな毛がたまらないラグドールはおとなしく飼いやすい猫です。ブラッシングが大変だと思う方もいると思いますが、ブラッシングの時間は愛猫と触れ合える大切な時間です。毎日のように話しかけながら、きれいな毛をブラッシングできるなんて、猫好きには至福のひとときではないでしょうか。

ラグドールの賢さや穏やかさに魅せられている飼い主さんは多いでしょう。ラグドールとの楽しい時間を過ごしてくださいね。