ダンボールが好きな猫が多いことから、ダンボール製の猫用グッズが多く販売されています。飼い主のなかには「自分でも作ることができるのでは?」と思う人もいるでしょう。今回は、なぜ猫がダンボールを好むのか、その理由とともに、ダンボールで猫用グッズを手作りする方法を紹介します。
目次
ダンボール好きな猫が多いのはなぜ?
【画像】ポペットフレンズのそらくん
一般的に、猫はダンボールが好きだと言われています。ダンボールをおもちゃにしたり、ダンボールの中に入ってくつろいだりしている姿を見たことがある人も多いでしょう。では、なぜ猫はダンボールが好きなのでしょうか?その理由を3つ紹介します。
暗くて狭い
猫は、暗くて狭い場所が大好きです。本能的に、自分から狭い場所に潜り込もうとしたり、影ができているような暗い場所で、のんびりしていたりすることが多い傾向があります。
そのため、小さめのダンボールや、入り口が狭いダンボールなどに、自分から飛び込む愛らしい姿が動画などで人気を博しています。
素材が柔らかい
厚みがあるダンボールでも、中はたくさんの隙間があるため、素材自体は柔らかくなっています。恐らく、その程よい柔らかさが、猫にとっては気持ちが良いのでしょう。
実際に、ダンボールの上で丸くなって眠ったり、のんびり休憩していたりする子もたくさんいます。
暖かくて静か
フローリングにダンボールを敷いたり、冷たい風が吹く場所でダンボールを壁にしたりすると、冷たさをシャットアウトしてくれますよね。
そのうえ、ほんのり暖かさも感じられるため、猫は暖を取るためにダンボールへ入ろうとします。
特に、ボックス状のダンボールは音も遮ってくれるため静かに過ごすことができます。リラックス場所にはうってつけの環境が整っているため、猫がダンボールを好むのも納得ですね。
猫が喜ぶダンボール活用術6選
【画像】:ポペットフレンズのウィスちゃん
猫がダンボールを好むと分かれば、ダンボールを使って様々なアイテムを作って喜んでもらいたいですよね。
そのうえ、リサイクルにもなれば一石二鳥です。では、具体的にどのように活用すれば良いのでしょうか。
ここでは、猫を飼っている人の多くが実践している、ダンボール活用術を6つ紹介します。捨てる前に何かに使えないか、と考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
段ボールベッド
ダンボールは、保温性が高く柔らかいため、猫用ベッドに最適です。組み立て方によって形もサイズも自由自在で、愛猫に適したオリジナルのベッドを用意してあげることができます。
しかし、ダンボールはその用途が多様なため運搬の過程で汚れてしまうことが多々あります。汚れたダンボールをそのまま使用すると、愛猫の体を汚したり、寝ている愛猫の体にダニが寄ってくる恐れもあるため、使用する前にしっかり拭いて衛生的な状態にしてから使ってください。
段ボールハウス
ボックスになっているダンボールは、出入口の穴を開けるだけで猫用ハウスになります。また、ボックスをいくつか組み合わせて大きなハウスを作れば、多頭飼いでも対応可能です。
一般的に、大きな猫ハウスを購入すると数千円かかりますが、自宅にあるダンボールであればタダで用意できます。加工もしやすいので、自作している人もたくさんいますよ。
トイレのサポート
ダンボールを立てて壁にすることで、トイレの目隠しができます。こうすると、愛猫も安心してトイレができるでしょう。
また、猫は寒いと動くのが億劫になり、トイレを我慢してしまう場合があります。これが習慣化してしまうと、慢性的な膀胱炎のリスクが高まるため、できるだけ寒さから愛猫を守ってあげることが大切です。
トイレまでの道にダンボールを敷いておけば、床の冷たさが伝わりにくくなるため、愛猫もトイレに行きやすくなるでしょう。
ケージの保温
暖かい空気は、天井にたまりやすい傾向があります。そのため、暖房が入った部屋であっても、飼い主が暖かいと感じているからといって、愛猫も暖かいとは限りません。
むしろ、床との距離が近い猫にとっては、寒いと感じている可能性もあるのです。あまりの寒さに、ケージでくつろぐことができず、飼い主に抱っこをねだったり、ヒーターの前を陣取ったりする子もいるでしょう。
それもかわいい仕草ではありますが、猫自体の冷えを防ぐためには、暖房の風向きを下向きにすること、そして、よりケージ内を暖める方法として有効なのが、ダンボールでケージを囲む、ということです。暖まったケージ内の温度をキープし、快適に過ごしやすくなるでしょう。
爪とぎ
厚みのあるダンボールを重ねて貼ることで、手作りの爪とぎができます。猫にとって爪とぎは習慣的な行動のため、爪とぎ専用のグッズを用意しておかなければ、家中のあらゆる場所をガリガリと引っ掻いてしまう可能性があります。
そこで、ダンボールの出番です。実際に、ダンボールで作られた爪とぎも多数販売されています/span>。自宅にたくさんダンボールがあるのであれば、愛猫のために手作りしてあげてはいかがでしょうか。
キャットタワー
キャットタワーは、遊び場になるだけでなく、休憩場所や寝床としても使えます。そのため、家にひとつは置いておきたいという飼い主も多いのではないでしょうか。
しかし、ペットショップなどで販売されているものを見ると、5,000~10,000円くらいはしますよね。なかには、20,000円近くする高価なものもあり、購入を悩んでしまう人もいるでしょう。
ならば、このキャットタワーもダンボールで手作りしてみてはいかがでしょうか?ダンボールを積み重ねて柱を作れば、爪とぎになるだけでなく、上へ上へとダンボールを重ねていくことができるため、簡単にオリジナルのキャットタワーを作ることができますよ。
デザインも自由自在なので、実際に手作りしている人もたくさんいます。
猫にダンボールアイテムを手作りしてあげるメリット
先程ダンボールの魅力を猫目線で紹介しましたが、ここでは、飼い主目線のメリットを紹介します。
安いコストで作れる
猫を飼う場合、その環境を整えるために、様々なものを買い揃えなければなりませんよね。最近は、ペット用の可愛い雑貨も多いため、あれもこれもと買っていると、あっという間に予算オーバーになってしまいます。
少しでもコストを下げたい場合は、手作りできるものは手作りをするメリハリが大切です。ダンボールは、新品で用意しても1枚数百円で手に入りますし、自宅にあるものを使えばタダです。工夫次第で、数千円する猫グッズをお金をかけず作ることができるのは、飼い主としても嬉しいですよね。
リサイクルになる
最近は、ネットショッピングを利用する人も多くなっているため、家に宅配のダンボールがたまることが多いでしょう。資源ごみであるダンボールは、燃えるゴミに出すことができないため、処分が面倒なこともありますよね。業者に処分してもらう際は、手数料がかかる場合もあります。
しかし、ダンボールを使って猫グッズを作れば、処分に困っていたダンボールをリサイクルすることができます。新しく猫グッズを購入するお金も浮いて、一石二鳥ですね。
オリジナル性が出る
ダンボールは柔らかい素材なので、比較的加工しやすくDIY初心者にもおすすめの素材と言っても良いでしょう。
お店では購入できない、飼い主こだわりの愛猫にぴったりなグッズを作ってあげることができます。オリジナル性があって、きっと愛猫も喜んでくれるはずです。
せっかく作ったダンボールグッズをかじるときの対処法
【画像】:ポペットフレンズのうたちゃん
苦労して作ったダンボールグッズを、愛猫がかじって壊してしまったら、飼い主としてはショックですよね。いつまでも大切に使ってもらうため、愛猫がダンボールをかじるときの対処法を紹介します。
なぜ猫はダンボールをかじる?
まずは、猫がダンボールをかじる原因について理解することが大切です。原因は猫によって様々ですが、主に以下の4つが考えられます。
歯がかゆい
乳歯から永久歯に生え変わる時期は、口の中がむずむずし、かゆくなります。ダンボールを噛むのは、このかゆみを紛らわせるためだと考えられます。
ストレス発散
人間も、ストレスを感じると無意識にやってしまう行動がありますよね。爪を噛んだり、必要以上に髪を触ったりなど、人によって内容は様々です。
それと同じように、猫もストレスを感じると、発散させようと様々な行動をします。そのうちのひとつがダンボールをかじることです。かじかじと噛むことで、気持ちを落ち着かせているのでしょう。
飼い主の気を引きたい
猫のなかには、ダンボールをかじることが悪いことだと理解している子もいます。それをあえて行なうことで、飼い主の気を引こうとしているのです。
「構って」と言葉にして伝えられない愛猫が、必死に気を引こうとしていると考えると、可愛いと思えてきますね。
狩りの練習
飼い猫でも、狩猟本能が残っている子はたくさんいます。しかし、毎日必ず餌をもらえる環境にいるため、狩りをする必要がなくなった猫は、その本能をおもちゃやダンボールにぶつけます。
そのため、急に牙を出してダンボールにかじりつくことがあります。
愛猫がダンボールをかじるときの対処法
愛猫が頻繁にダンボールをかじったり、叱ってもやめようとしなかったりする場合は、以下のような対処法をしてみてください。
テープで補強する
テープを何重にも重ねて貼ると、硬さが増してかじりにくくなります。そのため、ダンボールを噛むのをやめ、身の回りのおもちゃなどにターゲットを変えるでしょう。
また、テープを貼ることで、ダンボールの細かいくずが出にくくなり、愛猫の誤飲を防ぐこともできます。
口の中を見てみる
子猫が頻繁にダンボールを噛む様子が見られたら、一度口の中を確認してあげてください。歯の生え変わる時期であれば、永久歯が生えそろうと自然とダンボールを噛まなくなるので、そのまま放っておいても大丈夫です。
もし、歯が生えそろっても噛むことが続くようであれば、ダンボールの代わりとなるおもちゃを与えましょう。
愛猫と遊んであげる
寂しがり屋で飼い主の気を引きたい子は、叱ってもなかなかダンボールかじりをやめてくれないでしょう。
そんな子には、飼い主がしっかり遊んであげることが一番の対処法です。寂しさを感じさせないよう、たくさんスキンシップを取ってあげてくださいね。
愛猫のために手作りダンボールハウスに挑戦しよう!
ダンボールで何かを作ってあげたいけれど、面倒な感じがするし作り方が分からないから、と懸念している人もいるでしょう。そんな人のために、あっという間にできる簡単なダンボールハウスの作り方を紹介します。
Tシャツを使ったダンボールハウス
ダンボールに不要なTシャツをかぶせるだけの簡単なダンボールハウスです。首元の穴に合わせてダンボールをカットすれば、猫の出入り口が完成です。
ダンボールを引っ掻いたりかじったりしても、Tシャツが保護してくれるため、細かいくずが落ちる心配もありません。
出来上がりを見たい方は、こちらのブログを覗いてみてください。ダンボールハウスに入り、喜んでいる可愛い猫たちの姿も写っていますよ。
参考ブログ:あおきいろ帳
ドーム型のダンボールハウス
準備するものは、ダンボール、ハンガー、Tシャツの3つだけです。家にあるものでできるだけでなく、作り方も簡単なのが嬉しいですね。猫用ハウスを初めて手作りする人には、特におすすめのダンボールハウスです。Tシャツのデザインによって、いろんなカラーのハウスを作ることができます。複数匹飼っている人は、それぞれの愛猫に合わせて作ってあげると、きっと喜んでくれるはずです。
また、Tシャツだけでなく、パーカーやトレーナーなどで作ると、寒い冬でも暖かく過ごせるでしょう。作り方は、こちらの動画で紹介されているので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
窓をつけた一軒家タイプのハウス
「ハウス」と言うからには、外観も家のようにおしゃれにしたいと言う方におすすめなのが一軒家タイプです。三角形の屋根を作り、側面に出入り口用の穴を開けるだけで、簡単に家の形をした猫用ハウスができます。出入口とは別に、窓をつけてあげると、より家っぽくなりますね。
こちらのブログに写真付きで分かりやすく紹介されており、デザインもおしゃれで参考になりますよ。
参考ブログ:ひだまり日和
おしゃれなダンボールハウスなど人気アイテム3選!
手作りのダンボールハウスも良いけれど、手作りでは難しいおしゃれなハウスも見てみたい、という人のために、おすすめのダンボールハウスを紹介します。
ミュー (mju:) 爪とぎ ガリガリサークル スクラッチャー ブラウン ビッグ
ダンボール製のサークルです。サイズはビッグとレギュラーの2種類があります。側面も底もダンボールなので、自由にガリガリと爪とぎをさせてあげられますよ。
爪とぎのくずが外に飛び散りにくいのが魅力ですが、逆にサークルの中にたまってしまう傾向があります。細かいくずが、愛猫の毛に絡まってしまうことがあるため、小まめに掃除をしてあげてくださいね。
ムート(Mut) 猫を愛する人の爪とぎダンボールハウス (L型)
L字型のダンボールハウスです。1匹で広々と使っても良し、複数匹で集まって使っても良しの便利なデザインです。耐荷重20kgなので、丈夫で安心ですね。ハウス内と、ハウス上部に爪とぎが用意されており、低い段の側面にある肉球型の窓が可愛らしさを演出します。いろんな遊び方ができるので、きっと飽きることなく遊んでくれるでしょう。
組み立ては簡単で、ハサミやカッターがなくてもできます。工作が苦手な人でも、これならば安心して組み立てられそうですね。
つめとぎ 猫 猫の爪とぎ 肉球型 キャットトンネル 猫 爪とぎ 爪研ぎ ねこ 爪みがき つめみがき 段ボール ダンボール トンネル 遊び またたび付き ペット用品
画像引用:楽天市場
肉球型のダンボールトンネルです。
猫の体がすっぽり収まるほどの穴が4つと、半円状の穴がひとつあります。薄暗いトンネルの中でのんびりしたり、側面で爪とぎをしたりなど、様々な使い方ができますね。
独特な形なので、置いておくだけでおしゃれなインテリアにも見えます。削る部分が多いため、一般的な爪とぎより長持ちしやすいのも、この商品の魅力のひとつです。
愛猫だけのオリジナルダンボールアイテムを手作りしてあげよう!
猫はダンボールが大好きなので、できればそれを活用して、何かを作ってあげたいですよね。しかし、作り方が分からなかったり、特別な道具がないとできないのでは、と不安に思っていたりする飼い主も多いでしょう。
実際のところ、ダンボールは加工しやすい素材のため、それほど身構える必要はありません。それでもやっぱり不安な人は、一度こちらで説明した猫用ハウスの作り方を参照してみてください。作り始めたら、あまりの簡単さに「たったこれだけでできるの?」と拍子抜けするかもしれませんよ。
家にたくさんダンボールがある場合は、捨てる前に、手作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。一生懸命作れば、きっと愛猫に愛情が伝わるはずです。オリジナルのダンボールグッズをプレゼントして、愛猫との絆を深めていきましょう。