小動物人気が高まるなかで手軽に飼い始めることができると注目されているのが、ハムスターです。部屋にケージを用意すれば飼うことができるので、愛らしい姿をすぐそばで感じながら、ともに生活することができます。ハムスターといえばケージのなかだけで過ごしているように思いますが、散歩をすることも可能です。では、ハムスターを散歩させる際には、どのような点に注意すればよいのでしょうか?
目次
ハムスターに散歩は必要?
犬は毎日の散歩が必要だというイメージがありますが、小動物であるハムスターにも散歩は必要なのでしょうか?
ここでは、ハムスターの散歩の必要性について考えてみましょう。
ハムスターは広い場所より狭いところが好き
ハムスターは数匹がくっつきあって眠ることや、ケージの隅っこに潜って過ごしている姿が多く見られます。
このような場面からも、ハムスターが広い場所より狭いところを好むことがわかるでしょう。
これは、ハムスターが元々地中に掘った巣穴で生活していたという習性と深く関係しています。よって、狭いところが好きなのは、ハムスターに本来備わっている習性と言えます。
このような習性を利用して、ハムスターを飼育するうえで揃えるべきグッズにトンネルやベッドなどがあります。
私たちから見ると窮屈に見える場所でも、ハムスターにとっては落ち着く、快適な場所なのです。
散歩から帰りたがらないことも多い
一般的には広い場所より狭いところの方が好きなハムスターですが、一度ケージから出して散歩を始めると、ケージに帰りたがらないこともあります。
これは、散歩をしながら、落ち着いて過ごせる場所を見つけている可能性が高いでしょう。
部屋のベッドの隅っこや机の下など、お気に入りの場所を見つけた際にはケージに入ってくれなくなるので、注意が必要です。
ハムスターの散歩はいつからがベスト?
上手に行なうことでハムスターの運動不足を解消できる散歩ですが、いつから行なうのがベストなのでしょうか?
寿命が2~3年と短くなっているハムスターは、生後4ヶ月なら立派な大人と言えます。
そのため、生後4ヶ月以降であれば散歩をさせても大丈夫でしょう。ハムスターはあっという間に大人になってしまうので、赤ちゃんの頃に散歩させるのは控えて、大人になってからお散歩を楽しませるようにしましょう。
ハムスターの散歩、押さえるべきポイントは5つ
ハムスターの散歩をするときには、ポイントを押さえたうえで安全面に配慮しましょう。
以下の5つの点を押さえれば、楽しんで散歩をさせてあげられますよ。
リードや首輪は付けない
猫や犬にリードと首輪があるのは知っている人も多いと思いますが、ハムスター用のリードや首輪も存在します。
しかし、ハムスターは外を出歩くことはないので、基本的に必要はありません。
室内を散歩させるときにも、つけない方が安心です。リードや首輪が障害となって、部屋のなかにあるものに引っかかってしまう事故が起きる可能性があります。
机やベッドの脚に巻きついてしまい、ハムスターの首が窮屈になってしまうこともありうるので、様々なことを想定しながら危険と判断できるリードと首輪はつけないことをおすすめします。
囲いやサークルを作って範囲を決めること
ハムスターをケージから出して散歩させるときには、事前に囲いやサークルを作って活動できる範囲を決めておきましょう。
小さなハムスターは、その習性から部屋の隅っこや私たちの手が届かない隙間に入り込んでしまうことがあります。
ダンボールや箱を使って囲いを作ったり、ハムスター用品として販売されているサークルを利用するのもよいでしょう。
サークルは折りたためるものがあるので、使い終わったあとの収納にも困りません。事故を防ぎ、安全に散歩させるために、囲いやサークルはきちんと用意しておきましょう。
また、囲いやサークルの用意ができないときは、少し広めの箱を用意しておくとハムスターを自由に散歩させることができます。
箱から飛び出てしまわないように対策をしておくと、飼い主も安心でしょう。
ハムスターのお散歩用サークルの作り方
ハムスターの散歩の際に用意しておきたいサークル、市販品を購入するのもよいですが自宅にあるもので手軽に作ることもできます。
そこで、サークルの作り方を紹介しましょう。100円ショップで手に入るもので、簡単に作ることができるのでおすすめです。
そこで、ハムスターのサークルの作り方を分かりやすく紹介されている動画を見てみましょう。サイズをきちんと計測しながらガムテープでつないでいくことで、本格的なサークルが完成します。
さらに、こちらのサークルは、使わないときには折りたたんで保管することもできます。ベッドの下や机と壁の隙間などに収納しておけるので、かさばる心配もありません。
身近に揃う材料で作っておくと、古くなってしまったときにも処分に困りません。
時間帯は18時~24時がベスト
サークルや囲いを用意したら、次はハムスターを散歩させる時間帯を考えましょう。
ハムスターは、夜行性の動物です。夜中に回し車をせっせと回しているという様子を見たことのある人もいるでしょう。
そこで、散歩をさせるなら、18時~24時の間にしましょう。ハムスターの動きが一番活発になる時間帯なので、ケージから出してあげると喜んで探検をすることでしょう。
明るい時間帯は眠っていることが多いので、散歩の準備をしても出てきてくれない可能性があります。
夜行性という特徴を理解したうえで、散歩させる時間についても注目してみましょう。
散歩の時間は30分以内にしておこう
ハムスターの散歩は、時間を決めておくことが大切です。目安としては、30分以内がおすすめです。30分以上自由にさせていると、部屋の隅などで寝てしまうことがあります。
また、うっかりトイレをされてしまうこともあるので、30分以内がちょうどよい散歩時間と言えます。
また、散歩の時間を決めておくのは、規則正しい生活を送るためにも大切なことです。
ハムスターの生活リズムが乱れてしまわないように、散歩の時間はきちんと決めてあげましょう。
散歩中に寝ることもあるので目は離さない
散歩をさせている30分間ほどは、飼い主もそばにいて目を離さないようにしましょう。ハムスターは探検をしている際に、途中で疲れて寝てしまうことがあります。
寝てしまうとじっと動かなくなり、目を離した隙に見失ってしまうこともあるので、眠たくなる前に早めにケージに戻してあげましょう。
その他にも、室内の危険な場所に行ったり、遊ばせている部屋から出ていかないように注意して見ておきましょう。事故を防ぐためにも、目を離さないことが大切です。
ハムスターの散歩をする際の注意点5つ
ハムスターの散歩を行なう際には、以下の注意点にも気をつけながら行なうようにしましょう。
危険なものはあらかじめ片付けておく
ハムスターを散歩させるときには、危険なものはあらかじめ片付けておきましょう。
コンセントの管理は徹底しておく、部屋のドアや窓は開けっぱなしにしない、タンスや机、ベッドなどの家具の隙間には入れないよう塞いでおくなど、日常には様々な危険回避のポイントが考えられます。
そのため、危険なものは事前に整理整頓をして、ハムスターが危険な目に遭わないように対策をしておきましょう。
よじ登れる場所も避けよう
ハムスターは、壁や棚などをよじ登っていくことも可能です。そこで、よじ登れる場所を作らないよう、注意することも大切です。
よって、棚などがある部屋で自由に散歩させるのはやめましょう。気づかないうちにハムスターがよじ登っていくと、その後高いところからうっかり落ちてしまう可能性も出てきます。
小さな体には大きな衝撃となるので、命にも関わります。そのため、高い場所によじ登ることができないよう、事前に部屋の確認をしておくことが必要です。
ほお袋の中身をチェックしておこう
散歩をさせている間、ほお袋が膨らんでいるように見えることもあります。ハムスターは私たちが入ることのできないベッド下や棚の隙間などに入ることができるので、そこに落ちているものを食べてしまう恐れがあります。
このようなことを防ぐために、散歩中にほお袋に変化があった場合には、その中身をチェックしましょう。
食べてはいけないものを、ほお袋に貯めてしまっている場合もあるので、飼い主がきちんと確認しましょう。
ケージの外では餌を与えないように
散歩をさせるためにケージから出した場合には、ハムスターに餌を与えるのもやめましょう。その餌を部屋の隅っこなどに貯めようとする恐れがあり、そのまま放置することで腐ってしまうことがあります。
ハムスターは餌やおやつをすぐに食べずに貯める習性があるため、与えられたものはすぐに部屋のどこかへ貯めようとしてしまうかもしれません。
ほお袋の中身をチェックして危険なものを食べていないか確認するのと同時に、ケージの外では餌を与えないように徹底しましょう。
安全な場所でそっとしておくことも大事
ハムスターが散歩をしているときは、飼い主が目を離さないことが重要です。しかし、ハムスターにとっては構われたり見られていることにストレスを感じる場合もあります。
そこで、安全だと言える場所では、そっとしておいてあげましょう。安心できるいつものケージではない外界だという点だけでも、ハムスターは警戒しています。
少しでも散歩を楽しめるように、ときにはそっとしておいてあげるのも大切なのです。
ハムスターの散歩は安全を確認した上で行おう!
ハムスターの散歩を行なう際には、あらかじめ部屋に危険なものがないか確認をしてから、囲いを用意して、安全に散歩ができるよう環境を整えましょう。
部屋の隅や普段掃除をしない場所もきれいにしておくことで、ハムスターをより安全に散歩させることができます。
事前にチェックすべきことがたくさんありますが、ハムスターをリフレッシュさせてあげるためにも定期的に散歩を行なうとよいでしょう。
散歩の準備をしても出てこない場合は、眠たかったり散歩する気分ではないと理解して、無理をさせないように注意することもハムスターと共同生活をしていくためのポイントと心得ましょう。