目次
アメリカンショートヘアってどんな猫?
原産国と歴史
アメリカンショートヘアの原産は名前の通りアメリカです。もともとはイギリス原産のブリティッシュショートヘアが、移民と一緒に船でアメリカに運ばれて、その猫がさらに異種猫と交雑により誕生したのが「ドメスティックショートヘア」です。
これがアメリカンショートヘアの前身となる猫です。
アメリカンショートヘアは北米で最も古い飼い猫と言われていますが、1906年にアメリカの愛猫団体であるCFA(THE CAT FANCIERS’ ASSOCIATION, INC.)が創設されると、「ショート」の短毛種猫として一括りにされ登録されました。
その後、愛好家により品種改良が行われて現在のアメリカンショートヘアの容姿になったのは1966年のことです。アメリカンショートヘアが日本に入ってきたのは1980年代以降です。
アメリカンショートヘアの前身であるブリティッシュショートヘアは、ネズミ捕りを得意としていたことから当時は「ワーキングキャット」と呼ばれていました。
そのことからアメリカでは、アメリカンショートヘアのことをネズミを捕るという意味の「マウサー」と呼ばれたりもします。
アメリカでは効率的に自動化された穀物管理ができるようになり、ネズミ退治は猫がやらなくてもよくなりました。
それまでネズミ捕りとしてアメリカンショートヘアを飼っていた人びとは、その美しい独特な模様に魅せられてペットとして飼育するようになったのです。
身体の特徴
アメリカンショートヘアの平均体重は、オスが約4~7キロでメスは約3~6キロです。平均体高はオスもメスも約24~25センチ程です。身体の色はさまざなまカラーがありますが、その中でもアメリカンショートヘアの代表ともいわれているクラシックタビーという縞模様は人気のカラーです。
日本ではシルバーとブラックが縞になっているシルバークラシックタビーが人気ですが、模様は個体によって出方がさまざまです。色は青、赤、茶色があります。ソリッドカラーというタビーでないカラーなどのバリエーションが豊富で、70種類以上の数があります。
アメリカンショートヘアの性格
【画像】ポペットフレンズのアクアくん
好奇心旺盛
アメリカンショートヘアの前身であるブリティッシュショートヘアは、ネズミの駆除をする猫として大活躍していました。その名残もあり、アメリカンショートヘアも好奇心旺盛で活発な性格をしています。運動量が豊富で、明るくやんちゃな性格の子が多いのが特徴です。
人懐こいが抱っこは苦手
アメリカンショートヘアは、飼い猫として改良された猫です。そのため、素直で人に懐きやすい性格をしています。人と遊ぶのが好きで、飼い主さんと触れ合うのが大好きですが、抱っこが嫌いな子が多いです。
これは先祖のブリティッシュショートヘアの性格を受け継いでいるのかもしれません。基本的に猫は人にしつこくされるのが嫌いな動物です。遊んでほしそうにしているときは気が済むまで遊んであげて、猫が寝ているときやくつろいでいるときはそっとしておいてあげましょう。
賢くしつけしやすい
アメリカンショートヘアは人と暮らすために改良された猫です。飼い猫として暮らすために賢さを持った猫なので、しつけがしやすい特徴を持っています。爪とぎやトイレのしつけもすぐに覚える賢い猫です。
アメリカンショートヘアの性別で性格は違う?
【画像】ポペットフレンズのあめおくん
アメリカンショートヘアのオスの性格
アメリカンショートヘアのオスは、自由に暮らしていた名残かあまり警戒心がなく、人懐こく甘えん坊な性格をしています。
人が大好きで、飼い主さんと一緒にいることが大好きな性格です。
アメリカンショートヘアのメスの性格
アメリカンショートヘアのメスは、オスとは違って警戒心が強い性格をしています。それは子育てをすることが大きく影響していると考えられます。子どもを守らなければならない本能から、オスに比べると慎重な性格をしています。
アメリカンショートヘアに向いている飼育環境
子どもがいる・多頭飼い
アメリカンショートヘアは飼い猫として改良された猫なので、人が好きで人見知りをしません。性格によりますが、物怖じせず初めて会う人にも興味津々で近づいていきます。
誰にでも懐く性格なので、来客中でも気にせず普段通りにしています。知らない人に攻撃することはなく、友好的な性格なので小さな子どもがいる家庭に向いています。
また、多頭飼いでも他の猫とうまくやっていける性格です。多頭飼いの場合、他の猫にケンカを売ったりせず仲良く遊べるので、遊ぶことが好きなアメリカンショートヘアにはストレス発散になるでしょう。
猫の飼育初心者
アメリカンショートヘアは賢く、しつけがしやすい猫です。友好的で人と遊ぶのが好きな比較的飼いやすい猫です。そのため、猫を初めて飼う人におすすめの猫種です。
遊ぶ時間を確保できる
飼い主さんと遊ぶのが大好きなアメリカンショートヘアは、相手をしてあげないとストレスを感じるようになります。ペットといっても寂しい、悲しいなどの感情があります。猫を飼うためには、自分の時間を割いてお世話や遊ぶ相手をしなければいけません。
また、猫の体調管理やしつけも大切です。アメリカンショートヘアと暮らすためには、愛情をかけてお世話をすること、しっかり向き合って遊んであげる時間を確保しましょう。
アメリカンショートヘアの性格に合わせた飼い方
【画像】:ポペットフレンズのアクアくん
遊ぶ環境を整える
運動不足・ストレス解消のためにも1日最低でも10~15分くらいはしっかり向き合って遊んであげましょう。お気に入りのオモチャや上下運動ができるキャットタワーを用意してあげるといいでしょう。
特にアメリカンショートヘアはジャンプが得意で、高い所へ登るのが好きなので、キャットタワーがない場合は、タンスや棚を上手く組み合わせて段差を作って登れるようにしてあげましょう。
そして、アメリカンショートヘアは活発で好奇心旺盛なので、お留守番させるときは危ないものに触らないように注意が必要です。キッチンのコンロはロックしておく、誤飲につながるものを置いておかないなど、細心の注意をしましょう。
適度な距離感をとる
猫はあまり構われすぎるのを嫌います。人が好きで好奇心旺盛なアメリカンショートヘアでも、気分によって構ってほしくないときもあります。そのため、猫が一人でゆっくりくつろげる場所を作ってあげるといいでしょう。
部屋の数ヶ所にベッドを置いてあげたり、猫は狭い場所が好きなので潜って眠れる場所(ダンボールなどで簡易ベッドを作ってもいいですね)を用意してあげると喜びます。
しつけの仕方のコツを知る
アメリカンショートヘアは賢いため、物覚えがよく、しつけも比較的簡単です。基本的に猫はトイレのしつけは苦労せず、すぐに覚えてくれる動物です。
そのため、爪とぎの場所も根気よく教えることですぐに覚えてくれます。アメリカンショートヘアもトイレや爪とぎの場所や使い方はすぐに覚えます。
猫のしつけで注意しなければならないのは、トイレの失敗をしたときに大声で名前を呼んで叱らないことです。猫は犬のようなしつけ方ができない動物です。
叱る時に声を荒げたりすれば、怯えてしまい飼い主さんに懐かなくなってしまいます。また、名前を呼んで叱ると自分の名前イコール怖いことがあると認識してしまいます。注意するときは名前を呼ばず「ダメ!」と言うようにしましょう。
むやみにおやつを与えない
アメリカンショートヘアは、太りやすい体質と言われています。そのため、食事の管理は重要です。餌やおやつをあげ過ぎるとカロリーオーバーで太ってしまいます。ねだられて可愛いからといって、あげすぎには要注意です。
猫の食事は総合栄養食と書かれているフードをあげていれば栄養は充分に足りているので、本来ならおやつは必要ありません。
しかし、絶対におやつはだめというわけではなく、おやつをあげる場合はフードをその分減らして与えるようにするといいでしょう。
もし肥満になってしまったら、痩せさせるのはとても大変ですし、健康にもよくありません。
清潔で落ち着く環境を整える
猫はきれい好きな動物なので、生活空間は常に清潔を心がけてあげましょう。特にトイレは汚れていると用を足すのを我慢してしまう猫もいます。
そうなると、膀胱炎や便秘になってしまうので、猫がトイレを使ったらすぐ掃除してあげましょう。仕事などで留守にすることが多い場合は、トイレを多めに用意しておくといいでしょう。
また、猫の祖先は砂漠で暮らしていたため、比較的夏の暑さには強いです。しかし、湿気には弱いため注意しましょう。高温多湿の環境にいると熱中症や熱射病にかかってしまうので、室温を適温に保ち、新鮮な水を部屋の数ヶ所に置いておきましょう。
猫は水をあまり飲まない動物なので、意識して水を飲ませるようにしなければなりません。しかし、無理やり水を飲ませることはできませんので、通り道についでに水を飲むような環境を作ってあげましょう。
また、ドライフードだけでなく水分が多く含まれているウェットフードを取り入れて水分を補給させるのもいいですね。冬は寒すぎないようにペットヒーターを使用して、暖かい素材のベッドを置くなどして風邪をひかせないように気をつけてあげましょう。
アメリカンショートヘアと楽しい時間を!
いかがでしたでしょうか。アメリカンショートヘアの性格についてご理解いただけましたか?アメリカンショートヘアの人懐こい性格はとても魅力的です。遊びが大好きで人が好き、そんなフレンドリーな性格をしているアメリカンショートヘア。猫と遊びたい人には最適な猫なのではないでしょうか。