「ぶちゃかわ」で有名なパグはペットとしても人気が高い犬種です。そんな可愛く魅力あふれるパグですが、実は頑固ものな一面も持ち合わせています。今回はパグの性格や特徴、初心者でも育てやすいパグの飼い方の注意点を合わせてご紹介します。
目次
パグってどんな犬?
パグの特徴
- 体重:6.5~8kg
- 体高:25~28cm
- 小型犬に属す愛玩犬
- 鼻先が短い
- 垂れた耳
- 額にはシワがよっている
- 体は筋肉質
- とても愛嬌のある見た目
パグはいびきをかきやすいといわれていますが、鼻先が短いことで呼吸が浅くなってしまうそうです。
パグの歴史
パグの原産地は中国で、紀元前400年頃からペットとして飼育されていたといわれるほど、歴史のある犬種です。
17世紀にはヨーロッパへと伝わり、ヨーロッパ各地の王族・貴族に認知され、その後はアメリカなどの世界各地へ広まっていきました。日本へは1900年代前半に入ってきて、現在では愛玩犬として広く親しまれています。
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パグの寿命
パグの寿命は、平均12~15年と言われています。オスとメスで差はなく、バランスの良い食事と適度な運動をすることで、長生きします。
しかし、パグは病原菌に弱い体質のため、感染症には十分に注意が必要です。また、後ほどご紹介するパグを迎える際の食事面や健康面のポイントにも注意をすることで、より健康に生きをしてくれることでしょう。
パグの魅力
パグの魅力といえば、愛らしい顔や愛嬌のある仕草、その表情といえるでしょう。人懐っこく、人間がとても好きなので、飼いやすい愛玩犬としても有名です。パグのくるくる変わるコミカルな表情には、心癒されるという人も多く、これも愛される理由です。
さらに、寝ている時はいびきをかいたり、鼻息が荒いといった無防備で飾らない姿全てがパグの魅力なのです。
パグの性格は頑固って本当?
頑固もの
パグは「頑固もの」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。パグは独立心が旺盛なため、自分の意思を通そうとします。それは、食べ物への執着の強さにも表れます。
一見「わがままなのかな、飼いにくそう」とも思いますが、根気よくしつけをすることで、聞き分けの良いパートナーとなりますよ。
明るく遊び好き
パグというと明るくて陽気、遊びが大好きです。エネルギッシュで、大胆な無邪気さもパグを語るうえでは外せません。子どもがいる家庭では、よき遊び相手、よきパートナーとなりともに成長してくれるでしょう。
愛嬌がある
決してハンサムとはいえない見た目ですが、なんといってもその「愛嬌のよさ」で多くの人々を魅了しています。いわゆる「ブサかわ」なパグは、笑った表情はもちろん、澄ました表情ですらとても愛嬌があり、その仕草や不器用さも愛嬌のひとつです。
急に走り出したかと思ったらつまずいたり、頑張って走っているのに遅かったりするのも、愛らしいパグならではの癒しの姿です。
静かでのんびりしている
パグはのんびりとした性格をしており、決して攻撃的ではないため比較的飼いやすいといわれています。また、極端に寂しがりやというわけではないので、留守番も比較的ストレスなくできます。
とても素直
パグはとても素直であり、室内犬として飼いやすいと言われています。しつけも素直に聞いてくれますが、子犬の頃に甘やかしすぎてはいけません。
しつけが根気よく行えるなら、犬を飼うのが初めてと言う人でも、パグを気軽に迎えることができるでしょう。
噛み癖がある
犬種関係なくパグも同様に、本能として噛み癖はあります。子犬の時には甘噛みをしますが、早期にしつけることで噛み癖は改善します。
成犬になっても噛み癖をそのままにしておくと、小さい子どもにケガをさせてしまうことも考えられます。成犬になる前の、子犬の時点でしっかりしつけを行うようにすることが大切です。
パグはオスとメスで性格が違う?
オスの性格
どの犬種にもいえることですが、オスの場合は気が強く、権勢本能が強く出やすいといえます。
散歩中に他の犬に突然吠えることもあるので、幼少期にしっかりしつけておきましょう。また、メスに比べて凛々しい顔立ちをしており、男らしさを感じますよ。
メスの性格
オスに比べてメスは、穏やかで素直、そして活発な一面もある性格の子が多いです。犬を飼う初心者であれば、オスよりメスのほうが育てやすいと言われており、他の犬種に対しても優しい一面を持ちます。
もちろん、しつけは必要ですが、基本的に大人しい性格だと言えるでしょう。
毛色や毛並みによるパグの種類
JKC(ジャパンケネルクラブ)で認められているパグの毛色は4色です。
フォーン(薄茶色)
日本で目にするパグの多くは、フォーンです。身体は薄茶色で、顔全体が黒いのが特徴です。パグというと、このフォーンをイメージする人が多いのではないでしょうか。
ブラック(黒)
身体も顔も真っ黒のパグです。100年ほど前に、他の犬種との交配によって生まれた毛並みで、ブラックの中でも綺麗な黒の毛並みをもつパグはとても珍しいと言われています。
シルバー(灰色)
灰色の毛並みはとても希少な種類であり、パグのなかでもめったに見かけません。動くとシルバーの輝きを発するので、とても美しい毛色です。
アプリコット
「アプリコット・フォーン」ともいわれる毛並みで、フォーンを濃くしたような毛色です。身体が赤みが入った茶色の毛色で、口元や鼻が黒色です。オレンジが混ざったような茶色は、見た目にも明るい印象となります。
パグが気を付けたい病気
壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎)
パグが気を付けたい病気のなかでも、パグ脳炎という別名を持つほど発症の多い「壊死性髄膜脳炎」は特に注意が必要です。
壊死性髄膜脳炎になると、突然痙攣を起こして倒れ、重症化すると後遺症が残ることがあります。原因は解明しておらず、ふらつき、傾斜、旋回などの症状が出ることがあり、ひどい場合には、発症後数日で亡くなることもあります。
発症する可能性は非常に低いと言われていますが、生後数ヶ月~10歳以上と幅広く発症する可能性のある病気です。
水頭症
水頭症もパグに発症することが多い病気で、子犬期に発症するといわれています。水頭症の初期症状は、ぼーっとしていることが多く、普段から大人しいパグだと気づきにくい病気です。
病気が進行していくと、急に鳴いたり怒りっぽくなったり、歩き方がおかしいなど神経系に影響が出てきます。「もしかして…」と思ったら、すぐに病院で診察を受けてください。
熱中症
パグは、熱中症に注意が必要な犬種です。多くの犬は舌を出して水分を発散し、体温調節を行いますが、パグは特に体温調節が苦手な犬種であり、暑さによってストレスを溜めこんでしまいます。
緑内障
パグは目が大きい犬種のため、目やにが出やすく眼球表面に傷が付きやすいと言われています。特に「緑内障」には注意が必要です。
緑内障は、眼圧が上がり目が充血したり、角膜にむくみがでたりといった症状が出て傷みを伴います。まぶたが痙攣したていたり、頭をなでたときや、涙を流したときに痛がっている様子がある場合は、注意してください。
緑内障は早期発見が重要で、症状が進行すると失明する恐れもあります。いつもと様子が違うと感じたら、確認のため一度動物病院で診てもらうと安心です。
また、緑内障は遺伝性のものもあるので、パグを迎える際には確認しておきましょう。
パグを飼うときに注意すること
しっかり運動させよう
パグは朝と夕方20~30分程度、毎日散歩をさせるようにしましょう。
家に閉じこもっている時間が長いと、すぐに運動不足になってしまいます。散歩だけではなく、ボールを使ったりロープを使ったりと、遊びながら運動を取り入れるようにしてみるのもおすすめです。
ただし、暑さと寒さに弱い犬種なので、気温が15度を下回る時は散歩を控えるようにしましょう。また、散歩中などで呼吸が早くなっていたり、疲れているようなら、適度に休憩をさせてください。
根気よくしつけをしよう
頑固さのあるパグですが、根気よくしつけることが大切です。良いこと悪いことのけじめをしっかりつけ、良いことをしたらすぐに褒めて、悪いことをしたらすぐに叱ることが大切です。
トイレトレーニングの時も、正しいトイレの場所で用を足せたら、すぐに褒めてあげられるように飼い主も随時観察をするようにしましょう。
時間が経ってから褒められたり叱られたりすると、なぜなのか理解できないことが多いため、すぐに褒めることで自分の取った行動が正しいと紐づけるのです。しつけには時間がかかることを念頭に置き、根気よくしつけを行ってください。
食べ過ぎに注意しよう
パグは食べるのが大好きな犬種です。ドッグフードの準備をしている最中から、待てずに食べてしまう子もいるほどです。
そのため、食事量の管理は、飼い主が責任をもってしっかり行ってください。食べ過ぎて肥満になる子も多いので、健康面でも十分に注意しましょう。
定期的にブラッシングをしよう
パグの毛は短く、とても滑らかなので他の犬種に比べても手入れは簡単と言われています。しかし、抜け毛があるので定期的にブラッシングをしてあげましょう。
ブラッシングをしてあげることで、皮膚病の予防や暑さ対策にもなり、愛犬とコミュニケーションをとる大切な機会にもなります。
温度調節に気を付けよう
パグは夏の暑さと冬の寒さに弱い犬種です。体温調節も苦手なため、室内の温度管理は注意して行いましょう。室内では、26~28℃が適温とされています。
暑過ぎたり寒過ぎたりすると、ストレスを溜めこみやすくなるため、留守中でも温度管理を忘れずに行うようにしてください。
魅力いっぱいのパグの性格を知って接してみよう
「ぶちゃかわ」な見た目で有名なパグですが、愛らしい表情や仕草におっちょこちょいの性格で、本当に魅力いっぱいの愛犬となってくれるでしょう。
眺めているだけで、癒されますよね。根気よくしつけを行う必要はありますが、初心者でも比較的飼いやすいので幅広いライフスタイルの方におすすめです。
ただ、室内の温度管理や健康管理、毎日の散歩は欠かせないことも覚えておきましょう。人間の良きパートナーでもあるパグに長生きしてもらうよう、健康面にも十分に気を付けてパグをご家族に迎え入れてはいかがでしょうか。