スラリとした体躯にベルベッドのような光沢のあるブルーの被毛をまとい、吸い寄せられるようなエメラルドグリーンの瞳をもつロシアンブルーは、クールで魅力的な人気の猫種です。「ボイスレスキャット」とも呼ばれているほど、鳴くことがなく物静かで穏やかな性格の猫のため、ペットとして飼いやすい猫とも言えます。そんなロシアンブルーを家族として迎え入れるにあたって、値段はいくらぐらいか気になるところです。今回は、ロシアンブルーの子猫の値段相場についてご紹介します。
目次
ロシアンブルーの値段【ぺットショップの場合】
ロシアンブルーをペットショップで購入する場合は、10~15万円が平均価格となっています。ペットショップごとに値段の設定が変わってきますが、生後2ヶ月の子猫が一番の高値になる傾向があります。そして、生後2ヶ月を過ぎると、価格は低くなっていくようです。
また、ほとんどのペットショップでは、購入時までに接種してきたワクチン代を別途払う必要があります。ワクチン代は1回あたり5,000円程度になるので、そのことも覚えておくようにしましょう。
平均価格より低く販売されている場合や、高く販売されている場合は、遠慮なく店員さんに理由を尋ねてみてください。家族の一員となる猫ですから、疑問点を残さず、十二分に納得してから購入するようにしましょう。
ペットショップで購入する場合のメリット・デメリット
ロシアンブルーは人気の猫種ですから、ほとんどのペットショップで販売されています。ペットショップで購入するメリット・デメリットをしっかりと把握しておきましょう。
メリット
- 気軽に見学ができる
- スタッフさんから子猫について色々教えてもらえる
- 健康管理がしっかりしている
- 理想のロシアンブルーが探せる
- グッズが揃う
ペットショップで購入する最大のメリットは、気軽に何度でも見学できることです。ブリーダーから購入する場合は、現実的に何度も見学に行くことは難しいです。
お気に入りのロシアンブルーを探すなら、気軽に色々なペットショップに足を運んでみましょう。また、誰でも直接子猫と触れ合うことができるので、希望があればスタッフさんにその旨を申し出てみましょう。
ペットショップなら、スタッフさんが一匹一匹の子猫の状態を把握しているので、猫の性格や成長状態などを詳細に聞くことができます。また、飼い始めるために必要なものなども教えてもらえるので、初めて猫を飼う方でも安心してロシアンブルーを購入することができます。
ペットショップで販売されている大半の子猫たちは、しっかりと健康管理がされており、ワクチン接種も行われているので安心して購入することができます。また、短い期間にはなりますが、購入してからの生体保証もあるので、後から病気が発見した場合でも対応してくれるので安心です。
系列店があるペットショップであれば、店頭にいるロシアンブルー以外でも探し出すことができます。
ペットショップですから、ロシアンブルーを購入した際に、必要なグッズも一度に揃えることができて便利です。
デメリット
- 両親猫が見れない
- 社会性を身につけていない
- 感染症のリスクがある
- 悪質なペットショップがある
ペットショップであると、両親猫の性格や容姿を見れないデメリットがあります。猫は、遺伝的な要素が強く出るといわれています。性格は親の性格に左右されることが多く、容姿に関しても親猫に似ることがほとんどです。親猫が見れないと、子猫が成猫に育ったイメージが湧きづらいですね。
早い時期から親猫や兄弟猫と引き離されているため、社会性を身につけていないことが多いです。どれくらいの強さで噛んだら相手が嫌がるか、ということも理解していない場合があります。
ペットショップでは、色々なペットが販売されていますが、知らないうちに他のペットから病気を移されている場合があります。特にネコはFIP(猫伝染性腹膜炎)などの恐ろしい病気がありますので、購入前に獣医さんに検査をしてもらうようにペットショップにお願いしてみることをおすすめします。
残念ながら悪質なペットショップは存在します。販売されている子猫が可愛いからという理由で、即買いすることは止めてください。購入する前には、必ずネットなどでペットショップの口コミ評判を調べるようにしてください。
良いペットショップを見分けるポイント
以下に良いペットショップを見分けるポイントを紹介しますので、子猫購入の際の参考にしてください。
- 飼育環境が清潔である
- スタッフに専門的な知識がある
- 欠点もきちんと説明する
- 保証が手厚い
- 営業時間が夜遅くない
- 生後49日以降の猫を販売してない
ロシアンブルーの値段【ブリーダーの場合】
専門のブリーダーから購入すると、ペットショップよりも安い場合が多く、8~13万円程度になります。ただし、親猫がキャットショーのチャンピオンだったりすると価格が高騰することもあります。また、ロシアンブルーの場合、ブルーの被毛とエメラルドグリーンの瞳がキレイな子猫は、より高値になる傾向にあります。
ブリーダーさんからロシアンブルーを購入したい場合には、インターネットで専門のブリーダーさんを検索して探してください。気に入った子猫が見つかったら、ブリーダーさんに連絡を入れて、子猫と面会する予定を取りましょう。必ず、実際に子猫と面会をしてから、引き取るかどうかを決めるようにしてください。
ブリーダーから購入する場合のメリット・デメリット
ロシアンブルーを専門的に育成しているブリーダーから直接購入する際のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
- 両親猫を見れる
- 複数の選択肢がある
- 質の高い子猫を購入できる
- 飼育環境を確認できる
- ペットショップより安価
- 相談ができる
ブリーダーから子猫を購入する際は、両親猫を見せてもらいましょう。猫は成長すると遺伝子的に性格と容姿が親猫に似てくるようになります。両親猫を見ることで成猫になったイメージがしやすくなります。
ブリーダーはロシアンブルーを専門に育成しているため、複数匹の子猫がブリーダーの元にいます。ペットショップでは店頭には1、2匹しかいない場合がほとんどで選択肢が少なくなってしまいますが、ブリーダーであれば、複数の中からどの子にするか選ぶことができます。
ブリーダーの中には、キャットショーに出場させるために、こだわりのあるブリーディングをしていることがあります。また、親猫がキャットショーのチャンピオンだったり、雑誌のモデルをしていたりすることもあるので、容姿が良く質の高い子猫を購入することができます。
ブリーダーの元へ子猫の見学に行ったときに、実際に子猫を飼育している現場を見ることができます。清潔にしているか、狭い部屋で無理な数の猫が飼育されていないかを確認するようにしてください。
ペットショップは小売店になりますが、ブリーダーはいわゆる卸業者のようなもので、仲介業者が間に入らない分、安価で子猫を購入することができます。
ブリーダーさんから両親猫について詳しく話を聞くことができるので、遺伝的な病気や性格などが分かります。また、ブリーダーさんは専門的な知識を持っているので、子猫を迎えてからも、分からないことや困ったことがあった場合は気軽に相談することができます。
デメリット
- 気軽に見学することができない
- 悪質なブリーダーがいる
いつでも子猫を見に行くことができるペットショップとは違って、ブリーダーの場合は、飼育している場所が個人の家であることが多く、訪問する日時を決めてから見学する必要があります。また、交通アクセスも遠方であることがほとんどのため、気軽に見学することができません。
お金を儲けるために、出産費用を抑え、劣悪な環境で健康を無視した繁殖を行っている「パピーミル」と呼ばれる悪質なブリーダーが存在します。知らないうちにパピーミルに加担をして不幸なペットを増やさないためにも、評判が高く信用できるブリーダーを探すようにしてください。
良いブリーダーを見分けるポイント
以下に、良いブリーダーを見分けるポイントを紹介しますので、悪質ブリーダーに関わらないように注意してください。
- 生後7週未満の猫を販売しない
- 飼育環境を清潔にしている
- 狭い部屋で無理な数の猫を飼育していない
- 見学をさせてくれて、親猫を見せてくれる
- 血統書を見せてくれる
- 対応が丁寧である
- 質問にはしっかりと答えてくれる
ロシアンブルーの値段【里親制度を利用する場合】
ペットショップやブリーダーからロシアンブルーを購入するのではなく、里親制度を利用する方法もあります。里親としてロシアンブルーを探す場合は、以下の方法があります。子猫ではなく成猫の可能性が高いですが、気に入る子と出会えるかもしれません。
- 保護猫カフェ
- NPOが主催する里親譲渡会
- 動物愛護センター
- 保護シェルター
- 里親仲介HP
基本的に無料
里親としてロシアンブルーを迎えた場合は、基本的には無料になります。里親制度が売買ではなく、譲渡になるため生体価格が無料ということです。ただし、ワクチン代や譲渡に関わる諸費用が請求される場合もあります。
里親制度を利用するメリット・デメリット
里親制度を利用するメリットとデメリットを紹介しますので、納得の上で利用するようにしてください。
メリット
- 生体代がかからない
- ひとつの命を救うことができる
- ワクチン、去勢・避妊手術を受けた猫を譲渡してもらえる
ワクチンや譲渡の諸経費を請求されることはありますが、生体代はかかりません。
保護された猫は、新しい飼い主が見つからなければ殺処分になってしまうことがあります。里親になることで、明日死んでしまうかもしれない命を救うことができます。
自治体や保護団体にもよりますが、あらかじめワクチンを接種してあったり、ノミ除去されていたり、去勢・避妊手術を受けている状態で譲渡してもらえる場合もあります。
デメリット
- 条件が厳しい
- 競争率が高い
里親になるための条件が大変厳しいです。高齢者、独身男性、初めて猫を飼う人は不可であったりします。また、源泉徴収票、預金残高証明、勤務先の連絡先などを提出して里親に相応しいかの審査も行われます。
施設によっては猫の種類や数が限られている上、ロシアンブルーは人気が高いので、必然的に競争率が高くなってしまいます。
里親制度を利用する場合の注意点
里親募集者との間で発生するトラブルには注意してください。
- 金銭に関するトラブル
- 引き取った猫が病気だった
ワクチンや譲渡費用を前金として振り込んだ後に、相手が音信不通になってしまう前金詐欺などがあります。費用は前払いで振り込まないようにしてください。また、高額な金額を請求されるケースもあります。必ず、譲渡契約書は必ず結んでください。
募集者が病気を隠して譲渡する場合があります。また、エイズや白血病のように見た目では病気であるかどうか分からない場合があります。2週間のトライアル飼育を利用して猫の様子を見るか、募集者に病気の有無を確認して書面に残してもらうようにしましょう。
ブルーポイントやオッドアイのロシアンブルーの値段は?
ロシアンブルーのなかには、「ブルーポイント」と呼ばれている全体の毛色が白く、鼻先や耳、手足、しっぽだけがブルーの毛を持った子がいます。また、他の猫と同様に左右の目の色が違う「オッドアイ」の子もいます。「ブルーポイント」と「オッドアイ」のロシアンブルーの値段はいくらになるのでしょうか?
ブルーポイントのロシアンブルーは?
ブルーポイントはミスカラーとされ、正式にロシアンブルーとして認められていません。ミスカラーのため、本来なら安価な値段に設定されるのですが、ブルーポイントは人気が高いことと、希少なことから通常のロシアンブルーとあまり価格差はないようです。
オッドアイのロシアンブルーは?
オッドアイは希少であるので、値段も高くなるのではないかと思われがちですが、需要が少ないために、ブルーポイントと同様に通常のロシアンブルーと比べても値段の差はないようです。
魅力的なロシアンブルー
ロシアンブルーは人気の猫種であるため、他の猫種と比較してもそれほど高い値段ではありません。また、オスとメスの値段の違いは、若干体格の小さいメスが人気のため高くなる傾向にあるようです。
気品溢れる容姿に、飼い主に従順で賢いロシアンブルーはとても魅力的な猫です。初めて猫を飼いたいと考えている人には特におすすめですので、ロシアンブルーとの生活を楽しんでみてはいかがでしょうか?