犬のおならが気になる!その臭いと病気の関係は?

犬 おなら

犬も私たちと同じように、おならをします。ふとしたときに、愛犬がしたおならの臭いが気になったことはありませんか?犬のおならがくさくなるのには理由があり、理由を知ることで対処法も見えてきます。また、犬種によってはおならが出やすいものもいます。今回は、そんな犬のおならにまつわることについて詳しく見ていきます。

犬だっておならは出る!その原因とは?

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ご存知のとおり、犬もおならをします。生理現象のため、普段は気になることが少ないと思いますが、時に気になってしまうほどくさいおならが出ることがあります。では、その原因には、何が考えられるのでしょうか?

犬のおならがくさいときは主に2つの原因が

犬のおならがくさいとき、その原因は主に2つ挙げられます。

食べ物

ひと目に、食べ物が原因でおならが臭くなることがあります。犬は毎日同じドッグフードを食べるというイメージがありますが、野菜や肉類を自宅で調理したものをドッグフードに混ぜたり、おやつを食べることもあります。そのなかで繊維質のものや乳製品を多く摂取した場合、おならがくさくなりやすい傾向があります。人間同様、腸内細菌の動きが活発になり、ガスが多く発生するからです。

具体的には、さつまいもやキャベツ、豆類などを多く食べた場合には、おならが出やすくなります。また、フードを変えたときにもおならが出やすくなるケースがあります。いきなりフードが変わり、栄養素の配合率や使用されている食材なども変わることが原因として考えられます。

犬といえば早食いな子が多いのですが、この早食いによってもおならが出やすくなります。フードと一緒に空気までをも飲み込んでしまっているので、胃腸に空気が溜まり肛門からおならとなって出てきます。

体調不良

犬も風邪をひくことがあり、疲れを感じたりストレスを溜めていることもあります。いつもとは体調が異なるとき、胃腸の調子も乱れがちです。胃腸の働きがいつもより弱まる関係で、食べ物の消化に時間がかかりおならが増えることがあります。

いつもは元気なのに今日はおとなしい、おならがいつもよりたくさん出ていると感じるときは、愛犬にストレスや疲れが溜まっていないか様子を見てみましょう。ストレスを感じているようなら、それを軽減してあげるだけでもおならの回数が減ってくるでしょう。

犬のおならが多いときの理由は

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犬も日常的におならをしますが、その回数が多いと感じるときには以下の理由が挙げられます。

便秘や下痢などの軟便のとき

おなかの調子が悪いときに、おならは多くなりやすいといえます。便秘や下痢といったように便の状態が安定していないと、おならの回数も増える傾向にあります。胃腸の調子が乱れている証拠であり、フードの見直しや水を飲む回数などを意識してみることでおなかの調子も整ってきます

便秘や下痢は犬の体にも負担を与え、ストレスを溜めることにもつながるので、できるだけ早く解消できるようにケアをしてあげたいです。

胃腸の病気を発症している

胃腸の病気を発症している場合にも、おならの回数が増えることがあります。犬が発症することのある胃腸の病気には、以下があります。

  • 炎症性腸疾患
  • 原因不明とされている慢性腸障害のひとつであり、症状に臭いのきついおならが挙げられます。いつもよりおならの臭いがきついと感じたら、炎症性腸疾患を疑ってみる必要もあります。おならの臭いが気になるときには、動物病院で相談してもよいでしょう。

  • 胃炎
  • 人間ではストレスや疲れが溜まったときにかかりやすい胃炎ですが、犬でも発症することがあります。胃の粘膜に炎症が起き、おなら以外に嘔吐や食欲不振、水をよく飲むなどの症状があらわれます。

  • 腸内腫瘍
  • いわゆる大腸がんや直腸がんなどの腸内腫瘍によって、おならが出ることもあります。特徴としては、おならの臭いがきつくなり、回数も増えます。

このように、胃腸の病気にも種類がありそれぞれ特徴が異なるので、愛犬の様子がいつもと違うと感じたら経過を観察しながら、病院にも行ってみましょう。

ストレスを受けている

ストレスによって、おならの回数が増えることもあります。ストレスは人間だけでなく、犬にとっても悪影響を及ぼすとされており、犬はストレスを感じることで胃酸の分泌が悪くなってしまいます。これは、食べたものを消化するのにも時間がかかるということを示しているのです。そして食べ物が十分に殺菌されないまま小腸へ進んでしまうため悪玉菌が多くなっていき、悪玉菌が多い腸内ではガスが発生しやすくなるので、おならも増えるという仕組みになります。

ストレスを受けると腸の蠕動運動も鈍くなるため、便の調子が悪くなる場合もあるでしょう。ストレスは犬にとっても大きな影響を与えるのです。日頃からストレスなく過ごせるようにしてあげたいですね。

餌の消化不良も考えられる

犬のおならが気になるとき、食べた餌による影響も考えられます。犬はあっという間にフードを食べ終えてしまうほど、本能的に早食いです。勢いよく食べることで、空気も一緒に飲み込んでしまいガスが発生するという点は先にお話しましたが、餌がきちんと消化されないことでもおならを増やしてしまいます。

犬が必要とするタンパク質を高い割合で配合しているフードは多く、分解するときにたくさんのガスが発生します。さらに、フードには野菜や果物を含んでいるものもありますが、犬の体は食物繊維などを分解する能力が低いため、消化に時間がかかりガスも発生するようになります。消化不良によっておならの数を増やしてしまう恐れがあるため、愛犬に与えているフードの見直しも定期的に行ないたいですね。

犬のおならが臭いときの対処法5つ

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犬のおならがくさいときは、日常生活を振り返って実践できる対策を取ることから始めましょう。そこで、ここでは5つの対処法を紹介します。

食事のバランスを見直そう

おならの回数や臭いが気になるときに、まずは食事のバランスを見直してみましょう。今与えているフードの成分表示や食材の割合などをチェックし、腸内環境を整えてくれるフードを選ぶのがポイントです。

ドッグフードは、タンパク質を中心に野菜なども少量含まれているものが多いので、おならの回数やにおいが気になるときは、食物繊維や乳製品を減らしてみましょう。特に、食物繊維がフードのなかに含まれていることが多いため、成分をチェックしながら食物繊維の割合が少ないものを選ぶとよいでしょう。

フードを変えようという場合にも、いきなり新しいフードに変えてしまうのではなく、サンプルや小袋を利用しながら一週間ほどかけて少しずつ移行するようにしてみましょう。犬の体に慣れさせていくことが大切なので、少しずつ様子を見ながら与えましょう。

ヨーグルトなどの乳製品は控えよう

犬の体には、乳製品を分解する酵素がそれほど多くは存在していません。そのため、乳製品を摂取すると消化に時間がかかり、消化不良を起こしてしまう恐れがあります。消化不良から腸内にガスが溜まりやすくなり、便の状態にも変化が現れるため、おならの臭いが気になる場合は、乳製品を与えない方が安心です。

カッテージチーズやヨーグルトなど、犬でも食べられる乳製品はあります。しかし、消化不良を招き、おならを増やすことになってしまうため、できるだけ控えた方がよいでしょう。

腸内環境の改善を図る

犬のおなら対策として、前述したように食事のバランスや乳製品の摂取を控えることがひとつのポイントと言えます。そこで、その延長として腸内環境の改善を図りましょう。

犬の腸内環境を改善するためにできる対策として、まず食事の量を調整することがあげられます。早食いの犬は、丸のみなどもしやすく、一度に一定量のフードを食べてしまいます。そこで、一回の食事量を減らし、回数を増やすようにしてみましょう。ここから胃腸にかかる負担を軽減でき、腸内環境の改善ができます。

また、乳製品はできるだけ控えることでおならを改善していくことができますが、少量のプレーンヨーグルトであれば腸内環境の改善に効果が期待できます。スプーンに一杯ほどの量を与えながら、おならの様子をチェックしてみましょう。食べ過ぎは返って負担となるので、量はきちんと守りましょう。

食事を一食抜いてみる

おならの数が多く、においも気になる、さらに下痢の症状も現れているときには、食事を一食分抜いてみましょう。胃腸に負担をかけないために、食事の回数を減らすことがおすすめです。お腹が減ってかわいそうと感じてしまうかもしれませんが、腸内環境を改善していくために、飼い主としてコントロールをしているのだと自信をもって実践してみましょう。

サプリを検討してみる

腸内環境の改善を図るとき、サプリを活用することも便利です。乳酸菌を少量摂取することで腸内環境の改善ができるので、愛犬のおならに変化が見られないときは試してみるのもよいでしょう。その際に、必ず犬用のサプリを利用しましょう。犬用サプリとして、腸内環境を改善してくれる商品も数々登場しています。

サプリは気軽に摂取できるので、日々の食事に混ぜて与えるなどすれば利用しやすいでしょう。安心して利用できるサプリを見つけて、愛犬に与えながらおならの変化をチェックしましょう。

おならが出やすい犬種もいた!

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犬のおならに関しては、犬種によって出やすい種類もいます。

パグなどの短頭種

パグやフレンチブルドックなど短頭種と呼ばれる犬たちは、鼻がつぶれたようになっており、空気を吸い込みやすい構造となっています。空気がたくさん腸内に溜まることで、おならとなって出てきます。

このような流れから、パグなどの短頭種はおならが出やすい犬種です。ただ、犬種の特徴としておならが多いだけでなく、病気が原因でおならが増えている可能性もあるため、日頃からの健康チェックは欠かさないようにしましょう。

犬のおならは健康のバロメーター

犬は、健康的であってもおならが出ます。しかし、臭いがきつく回数も多いということであれば、病気や日常生活に原因が潜んでいるかもしれません。腸内環境の改善を図りながら、愛犬の体の様子を確認しましょう。

食事の食べ方や量などを意識して、愛犬のおならを改善できるよう実践してみてくださいね。