プードルの種類はどれくらい?それぞれの大きさや体重について解説

プードル

賢く人気のある犬種として有名なプードルにはさまざまな大きさがあります。その大きさは6種類ありますが、FCIやJKCで公認されているのは4種類です。近年注目を集めているタイニープードルやティーカッププードルは公認されておらず、トイプードルに分類されています。今回は、それぞれのプードルが誕生したきっかけや性格、毛色についてまとめました。

スタンダードプードル

スタンダードプードル

スタンダードプードルは、大型犬で元々は水鳥(カモなど)の狩猟犬です。

プードルのトリミングに被毛の一部を残すスタイルがありますが、水辺での狩りを効率的に行なうために考えられたと言われています。

そのスタイルは「コンチネンタルクリップ」と言い、被毛に水が含み重くならないように身体と顔周りの毛をカットし、体温を維持するように心臓と足の毛を残した独特なトリミング方法です。

一般的な犬でも人間の300語程度(幼児並み)を理解することができますが、犬の中でもトップクラスの賢さを持つスタンダードプードルは、それを上回る知能があると言われています。

飼い主に忠実で人間の言葉の理解も早く、芸を覚えたりしつけをしやすいのが特徴です。

大きな瞳、瞳と同じくらいの高さにある垂れ耳、細長い手足、小さな頭を持ち合わせているスタンダードプードルはプードルの中でもエレガントな印象がありますね。

被毛はシングルコートで下毛はありません。クルクルとした巻き毛は、暖かそうですが保温のための下毛がないので寒さには弱いです。

体臭が少なく換毛期もないため、抜け毛はほとんどありませんので、アレルギー体質の人でも飼いやすい犬種です。

大きさ・体重

体高は45〜60cmくらいあり、体重はオスは20〜32kg程度、メスは20kg〜27kg程度です。体高と体長がほぼ同じくらいのスクエア型でとても大きな身体をしています。

寿命

平均寿命は12〜15歳です。スタンダードプードルは古くからの原型を保持している犬種のため、比較的丈夫な身体を持っています。大型犬としては平均的な寿命です。

性格

スタンダードプードルは明るくフレンドリーで穏やかな性格です。知らない人や動物に対しても社交的に接することができます。

また、大らかで賢いので、しつけもしやすく多頭飼いに向いている犬種です。プードルの種類の中でも一番穏やかな性格をしていると言われています。

好奇心旺盛で運動能力が高く遊ぶことが好きなので、たくさん運動をさせてあげましょう。

たくさんの人や動物に接することで、社会性が身につき優しさや賢さに磨きがかかりますので、しつけの面でも屋外での運動はおすすめです。

家族に対して愛情深いため、一緒に過ごすことを好みます。室内で飼育し共有する時間をたくさん設けてあげましょう。

ミディアムプードル

プードル

プードルの中でも頭数が少なく、ジャパンケンネルクラブ(JKC)調べによると2017年の登録頭数が161頭とされています。

参考:JAPAN KENNEL CLUB

しかし、世界家畜連盟(FCI)やジャパンケンネルクラブ(JKC)に公認されたのは2003年と歴史は浅く、国によっては認定されていないところもあります。

ミディアムプードルの被毛は、シングルコートで下毛はなく寒さに弱いです。寒い季節は温度管理に気をつけましょう。

クルクルとした特徴的な巻き毛は換毛期がなく、抜け毛はほとんどありません。しかし、毛玉になりやすいのでブラッシングは必要不可欠です。

大きさ・体重

体高は38〜45cm程あり、体重は8〜15kg程度です。スタンダードプードルより少し小さめの中型犬に部類され、柴犬くらいの大きさです。

マズルがまっすぐ伸びていて頭は小さく、細長い手足には適度な筋肉がついており、バランスのいい体型をしています。

寿命

平均寿命は12〜15年です。中型犬の中では比較的長寿な犬種と言えるでしょう。

性格

スタンダードプードルと同様に賢く穏やかで従順です。犬の中で賢いとされているボーダーコリーの次に、賢い知能を持っていると言われています。

優しく温厚なので、知らない人や動物に対しても友好的に接することができますよ。

しかし、賢いため悪知恵を働いてしまうこともあります。主従関係ができていないと、わがままになり振り回されてしまいますので、メリハリをつけたしつけが必要です。

留守番が多かったり放置しすぎたりするといたずらをして表現することがあります。コミュニケーションやスキンシップを頻繁にとってあげましょう。

オスとメスでは性格にほとんど違いはありませんが、オスの方が家族ひとりに依存しやすい傾向にあります。メスは頑固な面もありますが、家族に依存せず平等に忠誠心を示します。

また、運動能力に長けており、好奇心旺盛な性格を持ち合わせていますので、野外でゲームをしたり走り回ったりなどたくさん遊んであげましょう。

臆病で神経質な一面もありますが、社会性も身につく野外活動はおすすめです。

ミニチュアプードル

プードル

スタンダードプードルが狩猟犬からサーカスなどのショーやトリュフの探索などの使役犬を経て、徐々に小型化され誕生したのがミニチュアプードルです。

家庭向けの愛玩犬として扱われ、海外の中でもアメリカで非常に人気が高い種類になります。世界家畜連盟(FCI)やジャパンケンネルクラブ(JKC)に公認されています。

大きさ・体重

体高は28〜38cm程あり、体重は5〜8kg程度の小型犬です。小型化されてもそのバランスとスタイルは変わらず、優雅なスクエア型をしています。

寿命

平均寿命は13〜15歳です。一般的な小型犬の平均寿命は14歳くらいとされていますので、比較的長寿な種類と言えます。

性格

活発で賢い性格ですが、小型犬ならではの怖がりで神経質な面もあります。そのため、無駄吠えもしやすいです。散歩などで外に連れ出し社会性を身につけましょう。

従順で愛情深く甘えん坊ですので、飼い主と一緒に遊ぶことや飼い主の喜んだ姿に喜びを感じます。

感受性が強いので喜んだときには興奮しやすく、家族の言い争いなどにはストレスを感じやすいと言われています。

ほかの種類と同様に、知らない人や動物に対しても友好的に接することができます。

飼い主の指示だけではなく予測もできる賢さがあると言われている犬種のため、主従関係をしっかり築くことが必要です。

家族内でも自分よりも下に見てしまうことがありますので、メリハリのある接し方が大切です。

運動神経が良くケージを軽々と飛び越える機敏さがあり、とてもエネルギッシュな種類です。

寂しがりやですので、放置されたり留守番が多いと不安やストレス感じやすいです。

そのため、できるだけ一緒にいる時間を長く作ってあげましょう。

トイプードル

トイプードル

トイプードルは、ミニチュアプードルから小型化された種類で最も人気の高いサイズです。そのため、誕生当初は遺伝疾患や奇形などが多くみられました。

現在では安定したと言われていますが、安易なブリーディングにより、さまざまな疾患を抱えた子犬も増加傾向にあります。

世界家畜連盟(FCI)やジャパンケンネルクラブ(JKC)に公認されている最も小さい種類のプードルです。

クルクルの被毛はシングルコートで、換毛期がありません。そのため、毛が抜けにくくアレルギー体質の人でも飼いやすい犬種です。

被毛は伸び続けるのでトリミングが必要ですが、さまざまなトリミングスタイル楽しむことができるため人気が高いです。

また、体臭が少ないのも特徴です。しかし、ストレスが溜まってしまうと、耳や口の臭いが強くなります。

トイプードルは毛が抜けにくい特徴と賢い性格を活かし、嘱託警察犬やセラピードッグとしても活躍しています。

大きさ・体重

体高は26〜28cm程あり、体重は3〜4kg程度の超小型犬に分類されます。

小さい頭と適度に筋肉のついた細長い手足を持っているスクエア型が理想体型とされていました。しかし、近年ではスクエア型の他に「ハイオンタイプ」「ドワーフタイプ」の3種類の体型があります。

ハイオンタイプとは、ドッグショーなどに参加している胴の長さよりも手足が長く、顔が小さくて小柄なのが特徴です。

ドワーフタイプとは、胴に比べると足が短い胴長短足なのが特徴で人気のタイプになります。

寿命

平均寿命は14〜17歳です。飼育環境によっても異なりますので、食事管理やストレスをかけないように注意した生活を心がけましょう。

性格

トイプードルは、賢くフレンドリーで甘えん坊な性格をしています。子どもがいる家庭でも比較的飼いやすい犬種です。

好奇心旺盛で遊ぶことも大好きなので、たくさん遊んであげましょう。外に連れ出すことで社会性が身につきます。

飼い主には従順で物覚えのいい犬種ですが、主従関係をしっかり築くことが必要です。わがままを許してばかりいると、飼い主でも自分より下に見てしまうことがありますので、メリハリのあるしつけが大切です。

ただし、繊細な面も持ち合わせているため、怒りすぎてしまうと飼い主を怖がってしまうようになります。

甘えん坊がエスカレートすると、寂しさを少しでも感じたときにむだ吠えをしたり、わざといたずらをしたり、ずっと後を付いて回るなど、飼い主に強く依存してしまいやすい傾向にあります。

このような行動が出た場合は、成長のためにも誰もいない時間を作り、一匹で過ごさせることも大切なしつけです。

タイニープードル

プードル

アメリカでトイプードル繁殖の際、公認されているサイズよりも一回り小さく生まれたのがタイニープードルが誕生したきっかけと言われています。

そのため、タイニープードルの歴史は浅く10年程前から人気がではじめました。

現在では偶発的なものではなく、タイニープードル同士を交配させ、タイニーサイズの固定を図っています。

タイニープードルは、世界家畜連盟(FCI)やジャパンケンネルクラブ(JKC)非公認のプードルなので、トイプードルに分類されます。

クルクルとした巻き毛でシングルコートなどの特徴は他の種類と変わりませんが、タイニープードルはトイプードルに比べると耳・鼻・口が小さいと言われています。また、マズルも短い傾向にあり、全体的にコンパクトな印象です。

大きさ・体重

体高25cm以下で、平均体重は2〜3kgです。歴史が浅いため公式サイズがありません。そのため、タイニープードルを購入してもトイプードル程度の大きさになってしまうこともあります。

最大でもトイプードル程度の大きさですが、気になる場合はブリーダーさんなどに親の大きさを確認してから迎えることをおすすめします。

または、タイニープードルは生後7〜8ヶ月で成犬程度の大きさになるため、7ヶ月以降のタイニープードルを迎えるといいでしょう。

タイニープードルに手足の長いハイオンタイプはなく、ドワーフタイプとスクエアタイプの2種類になります。

寿命

歴史が浅いため、平均寿命のデータがないのが現状です。そのため、「健康なタイニープードルはトイプードルの寿命に準ずる」と言われています。

トイプードルの平均寿命は14〜17歳ですので、タイニープードルもこのくらいが目安と考えて良いでしょう。

性格

基本的に忠誠心があり温厚で友好的で賢い面は、他の種類のプードルと変わりはありません。そのため、物覚えも早くしつけがしやすいと言われています。

また、運動能力にも長けています。活発で好奇心旺盛なので、たくさん遊んであげましょう。散歩や公園などでさまざまな人や動物と触れ合い、社会性を身につけてあげることをおすすめします。

しかし、自立心が高いと言われているプードルですが、小さくなればなるほど身体だけではなく精神的にも未熟な面が見られます。

成犬になっても、甘えん坊なところなどは幼さが残るでしょう。

ティーカッププードル

ティーカッププードル

タイニープードルよりもさらに小さいサイズのプードルをティーカッププードルと言います。ティーカップに入るほどの小ささからその名前がつきました。

とてもコンパクトなサイズと巻き毛の被毛から、ぬいぐるみのような可愛さがあり人気の種類です。

その歴史はタイニープードルと同様に浅く、世界家畜連盟(FCI)やジャパンケンネルクラブ(JKC)では非公認のプードルとされているため、トイプードルに分類されます。

大きさ・体重

体高23cm以下で体重は2kg未満です。生後半年ほどで成長が止まります。

寿命

歴史が浅く平均寿命はありませんが、健康であればトイプードルと同じく14〜17歳くらいと考えられています。

性格

人懐っこい性格や賢さ、飼い主に対して従順な面は他の種類のプードルと変わりません。学習能力も高いためしつけもしやすいでしょう。しかし、小さい種類特有の神経質で臆病な面もあります。

初めての場所や大きな音などに敏感に反応し怯えてしまうこともありますので、無理強いをせず落ち着く場所を作ってあげることが必要です。

散歩などでは、車の音や大きな犬を怖がってしまうこともありますので少しずつ慣れさせましょう。

また、甘えん坊なため、飼い主に依存する傾向にあります。メリハリをつけたしつけや適度な距離を保つことが、自立心を育てることに繋がりますよ。

プードルは毛色によって性格が違う!?

性別によっても性格に違いがあるように、毛色でも性格が少しだけ異なります。その一部を紹介します。

レッド

プードル

テディベアカットで人気のレッドは、明るくてやんちゃで活発な性格をしています。少し落ち着きがない面もあるようです。

アプリコット

アプリコット プードル

薄いオレンジのようなアプリコットは、レッドと似たような性格をしていますが、神経質でわがままな面を持っています。

毛質が柔らかめで絡まりやすいので、優しくブラッシングをしてあげましょう。

ホワイト

プードル ホワイト

ホワイトは原種カラーでもあり、性格もプードルらしい賢く従順で友好的ですが、甘えん坊で警戒心が強い一面もあります。

他の毛色よりも涙やけやよだれやけが目立ってしまうため、綺麗な毛色を保つためにはお手入れが必要です。

クリーム

プードル

飼い主に甘えん坊でわがままな面があります。甘やかしすぎず、メリハリのあるしつけをおすすめします。

ふわふわと毛質が柔らかいので、優しくブラッシングしてあげましょう。

シルバー

プードル シルバー

希少なカラーであるシルバーは落ち着きがあり温厚です。マイペースな面もありますので、主従関係をしっかりと築きましょう。

ブラック

プードル 黒

ブラックは全カラーの中でも忠誠心が強く、賢さと行動力のバランスが整っていると言われています。

また、知能も高く穏やかなためしつけがしやすいです。運動能力が高いため、運動不足はストレスの原因になります。そのため、毎日の散歩は欠かさずに行ないましょう。

ブラウン

プードル ブラウン

ブラウンはマイペースで自立心が強く天真爛漫です。つかみどころがない性格でもありますので、しつけには根気が必要になるでしょう。

他のカラーよりも比較的留守番が得意です。

ライフスタイルに合ったプードルを迎えよう!

プードルにはさまざまな種類があり、歴史も異なります。毛色によっても少しずつ性格に違いがあるほどです。

どの大きさも賢く魅力的ですが、定期的なお手入れや運動を必要とする犬種ですので、飼い方などを考えたうえで自分に合ったプードルを迎えましょう。