みなさんは、ネコじゃらしと聞いて何を思い浮かべますか?道端に生えているのをよく見かけるあの植物ではないでしょうか。その名前に「ネコ」がつくように、猫の前にチラつかせるとすかさずじゃれてきます。最近では、ネコじゃらしを模して作った猫用のおもちゃも多くあります。今回は、猫がネコじゃらしで遊ぶメリットや、猫が興味を持つコツについて詳しく解説していきます。
目次
ネコじゃらしについて
道端に生えているネコじゃらしは、正式名称をエノコログサといいます。
これは穂先が犬のしっぽに似ていることから、「犬っころぐさ」が転じてエノコログサになったといわれています。イネ科エノコログサ属に分類されていて、ブラシのような長い穂先が特徴の雑草です。
「遊び」と「愛嬌」という花言葉を持っており、穂先を猫の前で動かすと猫がじゃれることからネコじゃらしという俗称がついたようです。
また、この自然のネコじゃらしを模して羽などを使って作られた人工のネコじゃらしも広く売られています。
なぜ猫はネコじゃらしが好きなのか
もともと肉食で夜に狩りをして生きてきた猫には、狩猟本能が備わっていて、機敏に動くものに反応します。
その証拠に虫を見つけると捕まえて、飼い主のもとに持ってきたりする話は有名です。
ただし、どんな猫もネコじゃらしが好きというわけではなく、猫の個体によっては反応があまりなかったり、すぐに飽きてしまったりします。
また、年老いた猫よりも、子猫や若い猫のほうがよくじゃれる傾向があります。
ネコじゃらしに反応するような子どもの心が長く残るかどうかは去勢の時期が関係していると言われていて、なるべく早い時期に去勢をしたほうが、いつまでもネコじゃらしに夢中になって遊ぶ傾向にあります。
ネコじゃらしを食べると危険?
遊んでいるときに猫がネコじゃらしを食べてしまった!という状況になったら、お腹を壊してしまうのではないか、のどに詰まってしまうのではないかなど、心配になりますよね。
基本的に植物のネコじゃらしは、猫が食べてしまっても大丈夫です。
猫は肉食動物なので草を消化することができませんが、吐き出したり便と一緒に排出されることが多いので心配しすぎる必要はありません。
ただし、子猫や年老いた猫は草を食べると胃が荒れてしまうこともあるため、一日に何回も吐くなどの症状が出た場合は早めに獣医さんに診てもらいましょう。
また、ネコじゃらしを模した市販のおもちゃを食べてしまった場合には、腸管などに引っかかると命の危険に関わる可能性があります。自分で対処しようとせず、すぐに病院に連れて行きましょう。
ネコじゃらしで遊ぶメリット3つ
ネコじゃらしで遊ぶことによって、どんなメリットがあるのでしょうか。猫がネコじゃらしで遊ぶことで得られる3つのメリットについてまとめました。
【画像】:ポペットフレンズのあんこちゃん
運動不足の解消
まずひとつ目は、運動不足の解消です。猫は一日に長毛種であれば15~20分程度、短毛種であれば20~30分程度の運動が推奨されています。
運動不足は肥満になったり、関節や筋肉、骨が弱くなってしまうなど、猫にとって悪い影響が出てしまう恐れがあります。
ネコじゃらしを使って機敏に動き回らせることで、犬と違ってあまり外に出ない猫の運動不足を解消させることができます。
飼い主とのスキンシップ
猫は気まぐれなので、なかなか懐いてくれないこともあります。そんなときにネコじゃらしを使って猫の気を引くことで、猫とスキンシップを図ることができます。
仲良くなりたいけれど警戒されている、というときにネコじゃらしを使って気まぐれな猫の気を引いてみてはいかがでしょうか。
ストレス解消
人間と同じように猫にとってもストレスは大敵です。猫はストレスを感じると食欲がなくなったり、性格が変わったり、ひどいときには自虐行動に走ったりします。
ストレスを解消するには運動をさせるのがおすすめです。
また猫には、昼はエネルギーを温存するために寝て過ごし、夜に狩猟をするという習性があります。
もともと夜行性の猫に、しっかりと夜に眠ってもらうには、日中にたくさん動かせて疲れさせる必要があります。
ネコじゃらしを使って遊ぶことで猫のストレスを解消し、さらにあり余るエネルギーを消費させましょう。
ネコじゃらしを手作りするときのポイント3つ
ネコじゃらしを自分で作る際に、気を付けたほうがいいポイントが3つほどあります。かわいい猫と楽しく遊ぶためにも、押さえておきましょう。
猫の本能を利用する
猫は元々肉食動物で、狩猟本能が備わっています。ネコじゃらしが目の前で動くことで猫の狩猟本能が刺激されて仕留めようとします。
よって、猫が気になるように羽や揺れるものを先端に付けるのがポイントです。
また、ビニールやアルミホイルなどを使ってカサカサと音が鳴るように工夫するのもおすすめです。
いろんな種類のものを作る
猫によってどんなネコじゃらしを気に入るかは分からないため、さまざまな種類のものを作って試してみましょう。
毛糸を使ったものや、ボンボンがついているもの、光に反射してきらきら光るものなど、さまざまな工夫を施して愛猫専用のおもちゃを作ってみてはいかがでしょうか。
安全に配慮する
じゃれているうちにネコじゃらしの装飾が取れて、猫が誤飲してしまう可能性があります。できるだけ丈夫で、壊れないものを作るようにしましょう。
また、ひとり遊びはさせずに飼い主のいるところで遊ばせるようにしましょう。
ネコじゃらしで遊ぶ5つのコツ
ネコじゃらしを作ったけど猫の食いつきが悪い、といった場合には使い方が単調なのかもしれません。猫の本能を呼び覚ますために、遊び方も工夫しましょう。
【画像】:ポペットフレンズのアクアくんの手
床を這うように揺らす
定番の遊ばせ方のひとつです。床を這うようにネコじゃらしを動かしたり、小刻みに動かしてみたりして、ネコじゃらしがネズミなどの小動物のように見えるようにすると猫の反応がよくなります。
時々動きを止め、緩急差をつけたり、適度に捕まえられて達成感を与えるのもおすすめです。
高い場所で降る
じゃらすときに高低差を付けることで猫にジャンプを促したり、より激しい運動をさせることができます。
上下運動は猫の筋力維持に有効なので、健康のためにも最適です。
ただし、高い場所ばかりで揺らしていると、猫があきらめて興味を失ってしまうため、興奮が続くようほどほどに猫の届く範囲で気を惹きながら遊びましょう。
隠しながらじらす
カーテンの裏からひょっこり出てきたり、ちらちら見え隠れしていると生き物のように見えて狩猟本能が刺激されるようです。
ただじらすだけでなく、こうした工夫をするとすぐに飽きたりせず、楽しく遊んでくれますよ。
手で代用するのは危険!?
子猫の時に手を使ってねこじゃらしの代用をすると、大人になっても手を獲物だと思ってじゃれてくる場合があります。
子猫の時は痛くなくても、大人になるとそれなりに力も強くなるので手が傷だらけになってしまう可能性があります。
子猫の時からネコじゃらしなどのおもちゃを使うようにしましょう。
ネコじゃらしのお手入れ方法
猫がくわえたり、たわむれたりするので、長く使うためにも終わったらお手入れをするようにしましょう。
猫が口にしても大丈夫な除菌スプレーを使うのがおすすめです。クロスに除菌スプレーを染み込ませてふき取りましょう。また、取れかかっているパーツがないか確認することも大切です。
ネコじゃらしで遊ぶ猫の動画4選!
3匹の猫とネコじゃらし
3匹の猫がピンク色のネコじゃらしを捉えようと頑張っている動画です。
獲物を狙い定めてお尻を振ったり、じゃれているうちにひっくり返ってしまったりするかわいい姿を見ることができます。
飼い主さんが程よく高低差をつけたり、ネコじゃらしを捕まえさせたりしていて、使い方の参考にもなります。
ネコじゃらしに遊ばれる子猫
青いキラキラしたネコじゃらしに遊ばれている子猫の動画です。
25秒と短いですが、ネコじゃらしが頭に乗ったときのキョトンとした表情がかわいらしいですね。
シンクロする姿がかわいい7匹の子猫
軽快な音楽に合わせて動いているようにも見える子猫の動画です。視線の先のネコじゃらしを追ってシンクロしている姿は何とも言えないかわいさです。
ネコじゃらしを掴もうとちょいちょい動く小さな手がかわいらしいですよ。
自動ネコじゃらしに反応する猫たち
これは自動ネコじゃらしにたわむれる猫たちの動画です。捕まえるのがうまい猫がいるのが分かりますね。これなら飼い主が疲れて帰ってきても猫を遊ばせてあげられそうです。
ただし、自動ネコじゃらしは動きが鈍いのですぐに猫に捕まってしまったり、立てかけている場合倒れてしまう恐れがあります。飼い主がきちんと見守ってあげましょう。
ネコじゃらしを使って猫と戯れよう
ネコじゃらしは手軽に手に入れられて、猫の反応もいいのでおもちゃに最適です。できているものを使うだけでなく、自分で猫好みのものを作ってあげることでいっそう猫との親密さが深まるのではないでしょうか。
一方で、万が一人工のものを誤飲してしまったら危険なため、ネコじゃらしで遊ばせるときは目を離さないように気を付けましょう。ネコじゃらしの使い方も、たまに捕まってあげるなどして猫に達成感を味あわせるなどの工夫をしてあげることで、長く興味を引くことができます。
ネコじゃらしを使ってかわいい愛猫とのコミュニケーションを図ってみてはいかがでしょうか。