黒猫にもそれぞれ種類があるのを知っていますか?クールでミステリアス、また少し近寄りがたいイメージがある黒猫ですが、いろいろな特徴を持った種類に分かれています。今回は、黒猫の性格と合わせて種類について紹介していきます。
目次
黒猫の外見と特徴
黒猫は別名「ブラックソリッド」ともいわれ、全身が黒い被毛で覆われています。小さな白い斑点(エンジェルマーク)があっても、一般的に黒猫と分類されます。目の色は、ブルー、グリーン、ヘーゼルが多く見られ、稀にゴールドの色をした猫もいます。
純血種のボンベイは黒い被毛しかもたない猫ですが、他の純血種でも黒猫がいるため、体格や体型、耳の形などの特徴はそれぞれの猫種によって変わってきます。
【画像】:ポペットフレンズのスミちゃん
おとなしい猫の種類ランキング5!穏やかな子の見分け方・育てるにはどうすればいい?黒猫の性格は?
猫の性格と被毛の色は関係あるのでしょうか?黒猫というだけで性格が決まるわけではありませんが、猫には同じ毛色や柄を持っていると似通った部分も多く見られるようです。
人懐っこい
他の猫よりも人に対しての警戒心が薄く、人懐っこい性格をしています。黒猫のほうから人に擦り寄ってくるので、猫を飼う初心者の方やひとり暮らしの方にも飼いやすくおすすめできます。
動くものに興味を抱く
遊ぶことが大好きで、動くものには敏感に反応します。猫じゃらしなどのおもちゃで遊んであげるととても喜んでくれます。毎日少しの時間でも良いので遊んであげるようにしましょう。
甘えん坊
おとなしくて甘えん坊な一面を持っています。飼い主に構ってもらうことが大好きですので、擦り寄ってきたときには、必ず頭や背中、あごなどを撫でて、たっぷりと甘えさせてあげましょう。
警戒心が強い
人懐っこく甘えん坊である黒猫ですが、飼い主以外の人や他の動物に対して用心深く、特にメスの方がオスよりも警戒心が強い傾向にあるようです。大きな音にも敏感に反応するので、静かな環境を作ってあげるようにしましょう。
賢い
黒猫は、周囲をよく観察するので頭が良いといわれます。場の空気を読み、考えて行動をとる賢さがあります。
猫の値段はそれぞれ違う!編集部が調べた人気のある種類別で見るランキングベスト15黒い被毛しか持たない猫種・ボンベイ
日本ではあまり飼育されていないボンベイは黒い被毛しかもたない純血種の猫です。漆黒の艶やかな被毛と美しくスリムな体格から小さな黒ヒョウと呼ばれています。
ボンベイの歴史
ボンベイは、黒ヒョウのような美しい猫を目指して試行錯誤の末に産出された猫種です。
1965年、バーミーズのオスとアメリカンショートヘアのメスの交配によりボンベイが生まれました。
バーミーズの艶やかな被毛とアメリカンショートヘアの金銅色の目を受け継ぐ猫の姿が、インドの黒ヒョウに似ていることから、街の名前にちなんでボンベイと名づけられました。
1967年には、新しい猫種としてCFAに登録され、1980年代以降になると多くの猫血統登録団体にも公認登録されるようになりました。いまでは、ボンベイはキャットショーで数々の重要な賞を獲得するまでになりました。
ボンベイの特徴
ビロードのように光沢のある美しい漆黒の被毛で全身が覆われています。短毛でアンダーコートは少なく、他の猫にはない滑らかな手触りが特徴です。目は大きく、離れ気味になっています。色は光輝くような金銅色です。
筋肉質で四肢はスラリと長くスリムな体型で、標準的な体重は3kg~5kg程度とされています。
しっぽは先の方にかけて細くなっており、耳は他の猫と同様の位置にありますが、三角耳の先端は丸みを帯びています。
ボンベイの性格
ボンベイは、バーミーズの愛情深さとアメリカンショートヘアの活発で社交的な面を受け継いだ性格の猫です。
穏やかで甘えん坊ですが、好奇心旺盛で動きまわって遊ぶことが大好きです。犬のようにコミュニケーションを取りやすいといわれており、子どもを含めた家族の誰とでも仲良くし、多頭飼いでも比較的早く馴染むことができます。
賢く、環境への順応力にも優れ、鳴き声も小さいので、ペットとして飼うにはとても優秀な猫といえます。
ボンベイの飼い方
ボンベイは、筋肉質の体型から分かるように、運動量が必要とされます。おもちゃなどで一緒に遊ぶほかに、キャットタワーなどを用意して、しっかりと運動ができる環境を整えてあげましょう。
被毛の手入れは、短毛なのでそれほど手間ではありませんが、独特の滑らかな手触りを保ちたいのなら、週に一度はブラッシングをすると良いでしょう。
穏やかで賢く順応性も高いため、他の猫種と比較するとしつけがしやすいでしょう。
人気がある猫の種類が知りたい!12種それぞれの性格や各ボディーのタイプまで徹底解説黒猫の種類【短毛種】
ボンベイは黒猫しかいない猫種でしたが、黒猫が存在する短毛種の猫種を紹介してきます。
アメリカンショートヘア
アメリカンショートヘアは灰色に黒の渦巻き模様のシルバータビーが良く知られていますが、多くの毛色が存在しています。そのなかでも、全身が黒い被毛の黒猫も品種として認められています。
足が大きくしっかりとした体格をしており、しっぽは長く、厚い被毛で覆われています。性格は明るく遊び好きですが、警戒心がやや強い傾向があります。
アメリカンショートヘアはどんな性格の猫?オスとメスで異なる?性格に合わせた飼い方を知ろうアメリカンカール
長毛種と短毛種がいますが、あらゆる毛色がアメリカンカールと認められており、黒猫も存在しています。
独特に反り返った耳が特徴ですが、出現率は約半分で、巻き具合には個体差が出るようです。人懐こく、好奇心が旺盛で明るい性格をしています。成猫になっても子猫のように甘えん坊な一面があることから「猫のピーターパン」という愛称を持っています。
コーニッシュレックス
巻き毛が特徴のコーニッシュレックスですが、黒い巻き毛の黒猫は人気があるようです。
筋肉質でありながらスリムな体型で、逆三角形の顔にバットイヤーといわれる大きな耳がついています。猫のなかでも高くすっきりした鼻をもち、楕円形でわずかに目が吊り上がっていてメリハリのある顔をしています。
性格は、甘えん坊で人懐こいですが、少し繊細な面を持っているので多頭飼いには向いていないかもしれません。
バーミーズ
ボンベイ誕生の元となった美しい被毛をもつバーミーズですが、色々なカラーが認められています。最初に生み出された色が黒いセーブル色なのでバーミーズというと黒猫を想起する人が多いかもしれません。
バーミーズには、丸みがあるアメリカン・バーミーズと細身なヨーロピアン・バーミーズの2種が存在しています。人懐こく、順応性があり、静かな鳴き声から「慈悲深いネコ」などと呼ばれています。
ブリティッシュショートヘア
ブリティッシュショートヘアは、「ブリティッシュブルー」と呼ばれる独特の灰色の猫が良く知られています。他にも交配の過程でいろいろな毛色を取り込んだため、あらゆる色が発現していますが、そのなかでも黒い被毛の猫も誕生しました。
がっしり体型で頭、頬、目が丸く、容姿はアメリカンショートヘアと似ているところがありますが、自立心が強く、威厳のある様子から「猫界のウィンストン・チャーチル」と呼ばれることもあります。
ブリティッシュショートヘアの性格は穏やかでマイペース?特徴に合わせた飼い方とはスコティッシュフォールド
多くの毛色と模様のパターンをもつスコティッシュフォールドですが、単色の黒猫も存在しています。
折れ曲がった耳が特徴ですが、子猫のときは真っすぐな状態で生後1ヶ月くらいから折れ始めます。ただし、折れ耳になるのは遺伝的に3割強ほどといわれています。
おっとりとしていて穏やかな性格です。また、人懐こく、鳴き声も小さいので初めて猫を飼うときや子どもがいる場合でも安心です。多頭飼いにも向いています。
スコティッシュフォールドはどんな性格?特徴や性質に合わせた飼い方を知って上手に付き合おうマンチカン
【画像】:ポペットフレンズのモスコくん
あらゆる毛色と被毛の長さがマンチカンと認められています。多くの猫種と交配が重ねられた結果、黒猫も存在しています。
短い脚が特徴のマンチカンですが、遺伝確率は3割弱といわれており、長い脚のマンチカンも認められています。体は小さいですが、非常にパワフルでスピード感がある動きをします。とても陽気な性格で好奇心が強く、遊ぶことが大好きです。
マンチカンの性格はオスとメスによって異なる!特徴に合わせたしつけ方法も知ろうセルカークレックス
巻き毛が特徴のセルカークレックスは、非常に多くの毛色をもち、あらゆる毛色とパターンが認められています。黒猫も多くの毛色の中から誕生しています。
大きくたくましい体に、愛嬌のある丸い頭と短い鼻を持っています。静かで落ち着いた性格と特長的な巻き毛から「羊の皮をかぶった猫」と呼ばれることがあります。活発な面もありますが、辛抱強く寛容で、初対面の人や子どもの相手も上手に振る舞うことができます。
ジャパニーズボブテイル
ジャパニーズボブテイルは猫種として確立していますが、日本猫を起源とする雑種の猫です。単色、二色、三毛猫など多くの色が認められており、黒猫も存在します。
しっぽが短いのが特徴ですが、丸まっていて柔軟性がなく関節で固まっています。筋肉質でスレンダーな体格をしており、脚がまっ直ぐに伸びていて、胴体に対して垂直に近いため真横から見ると長方形のプロポーションになっています。順応性が高く、人見知りもせずに飼いやすい猫種です。
黒猫の種類【長毛種】
長毛種の黒猫を紹介します。
メインクーン
メインクーンはたくさんの毛色やパターンを持っています。中でもブラウンやシルバーのタビーが良く知られていますが、黒一色の猫が存在しています。
ペットとして飼われる猫では最も大きくなる猫種です。冬の寒さに耐えられるダブルコートのもふもふとした厚い被毛に包まれ、しっぽは長くふさふさとしています。「世界一しっぽが長い猫」「世界一体の長い猫」としてギネスブックに記録されています。
猫のなかでも知性が高く、優しくて穏やかな性格をしているため、「ジェントルジャイアント(=穏やかな巨人)」と称されるほどです。大きな体からは想像もつかないような、高く可愛らしい声で鳴く人気の高い猫種です。
メインクーンは穏やかで優しい性格の猫!初めて飼う人にもおすすめな理由と飼育方法 穏やかな巨人という別名を持つ優しいペルシャ
ペルシャの人気の高い毛色というとホワイトになりますが、ブラックペルシャと呼ばれる黒い被毛をもつ猫が存在します。ブラックペルシャは、なかなか目にすることができない希少価値の高い猫になります。
鼻がつぶれているのがペルシャの最大の特徴です。長毛種の中でも被毛が厚く、細くて長いふわふわとした毛で全身を覆われています。しっかりとした体つきで足は短く、大きくて丸い目をしています。甘え過ぎず、神経質でもなくゆったりとくつろぐことが好きで、あまり興奮することがない性格をしています。
ペルシャ猫はどんな性格?3つの基本が王様の品格が漂っている証!?サイベリアン
サイベリアンはいろいろな毛色が存在していますが、公認される毛色は登録団体によって違います。原産国のロシアでは黒と赤を主色としたカラーが公認されています。サイベリアンの黒猫は希少であり、毛色が黒に近いほど値段が上がる傾向にあるようです。
筋肉質で大きな体格をしています。大きな猫であるにも関わらず運動能力が極めて高く、しっかりとした足腰を持っているため、特異的な跳躍力もあります。
また、トリプルコートを身にまとう珍しい猫種です。従順で温和、犬のように賢く辛抱強い性格をしています。
ノルウェージャンフォレストキャット
毛色の種類や模様は多岐にわたりますが、黒一色のノルウェージャンフォレストキャットが存在しています。
がっちりとした体格で広い胸と筋肉質の脚が特徴です。逆三角形の顔とアーモンド型の目をしていて、もふもふとした被毛で全身が覆われています。
穏やかで我慢強く、社交的で人懐っこい性格をしています。あまり鳴かずに声も小さいため、初めて猫を飼う人にはおすすめの猫といえます。
ノルウェージャンフォレストキャットの性格に隠された秘密とは?運動神経抜群の森の妖精についてターキッシュアンゴラ
代表的な色はホワイト一色のターキッシュアンゴラですが、様々な色が認められており、黒一色の猫も正式に認められています。
スレンダーな体格をしていますが筋肉質です。首は細長く、楔形の頭部に付け根の広い大きな耳を持っています。少しだけ斜視になったアーモンド型の目でオッドアイの猫が多いです。
被毛は手触りの良いシングルコートで、手入れも比較的楽であるといえます。猫らしい自由奔放な性格で、多頭飼いには向いていないですが、賢く好奇心旺盛なため、しつけに苦労することはほとんどありません。
ブリティッシュロングヘア
「ブリティッシュブルー」と呼ばれる毛色がブリティッシュロングヘアのトレードマークとなっていますが、多くの毛色とパターンがあり、黒一色の毛色も認められています。
筋肉質で丸みを帯びた体つきをしていますが、体全体のバランスから比較すると足と首が短いのが特徴です。成猫は体型からも窺い知れるように、運動が得意ではありません。
愛情豊かではありますが自立心もあり、飼い主の膝の上に乗るよりは、同じソファで寄り添うようにいることを好みます。
落ち着いたクールな性格で、しつこくかまってもらうことを好みません。
実は縁起が良いとされている黒猫
黒猫は不吉なイメージを持たれがちですが、日本では縁起の良い「福猫」として魔除けや幸運の象徴とされてきました。
クールな見た目とは違って人懐こく甘えん坊である黒猫は、そのギャップが可愛くて魅力的でもありますので、もっとたくさんの人から愛されるようになってほしいものです。
猫の長毛種15選!美しい毛並みを維持する日頃のお手入れ方法についてもご紹介