外出した愛猫が帰ってこない場合や家出をしてしまったとき、もしかして迷子になったのではと不安に思うことがありますよね。そんな万が一のときに備え、目印となるものを愛猫に身につけさせることが大切です。今回は、実際にいなくなったときにどう探せば良いのか、また、迷子にならないよう対策を講じるにはどうすれば良いのかなどを紹介します。
目次
猫が迷子になる理由5つ
愛猫が帰ってこない、と不安に思っている飼い主と同じように、猫自身も帰り道が分からず困っている可能性があります。
では、なぜ猫は迷子になってしまうことがあるのでしょうか。迷子対策を考える前に、まずは迷子になる原因について理解しておきましょう。
自宅からの脱走
室内猫として育てていても、猫が脱走をしようとすることがあります。その原因として考えられるのは、以下の2つです。
- 住環境に不満がある
- 好奇心旺盛で冒険が大好き
猫は縄張り意識が強い動物なので、リラックスして過ごせる環境を求めています。しかし、引っ越しで知らない場所に連れてこられたり、家の中が何かしらの理由でリラックスできなかったりすると、より快適な場所を求めて脱走することがあります。
好奇心旺盛な性格の子は、冒険をしようと外へ出かけることがあります。その楽しさを覚えてしまうと、頻繁に家から脱走するようになることが考えられます。
方向音痴で帰り道が分からなくなった
車や人で賑わう街、別の動物との出会い・・・家の中では体感できない刺激に興味をそそられ、気の向くままに冒険をしようとする子もいるでしょう。その結果、来た道が分からくなって迷子になることがあります。
猫には帰巣本能があると言われているため、基本的には自宅に帰ることができるはずです。しかし、極まれに方向音痴な子もいるので、迷子になる可能性もゼロではありません。
体調不良で飼い主から離れようとする
「猫は死に際にいなくなる」と聞いたことがある方もいるでしょう。猫は、体調不良や自分の死を予感しているとき、弱った自分を周りに知られないよう姿を隠す習性があります。
野生であれば、弱っているところを敵に襲われないようにするためだと納得できますが、飼い猫が弱った姿を飼い主に見せないようにすると考えると、少し寂しさを感じてしまいますよね。
しかし、これは本能的なものなので仕方がありません。体調が回復するまでは帰ってこないことがほとんどなので、迷子になったのではと思ってしまう人が多いようです。
交通事故
迷子になったのかもしれないと心配しながら帰りを待っていても、一向に帰ってくる気配がない・・・そんなときは、事故に遭って重傷を負っていたり、命を落としたりして帰れなくなっている可能性もゼロではありません。
飼い主以外に捕まる
首輪をしていれば一目で飼い猫と判断できますが、マイクロチップだけの子や首輪をつけていない子もいるため、飼い猫と知らずに拾われてしまうケースが考えられます。
なかには、外を歩いている猫を動物虐待のターゲットにしようと考える悪質な人もいるので、猫さらいには十分注意が必要です。
愛猫が迷子になったらどう探す?
数時間で帰ってくれば問題ありませんが、何日も帰ってこないとなるとさすがに心配ですよね。大切な家族に何かあったのでは、と心配で居ても立っても居られない方も多いでしょう。そんなときは、以下のような手順で愛猫捜索を行なってください。
自宅周辺を探す
まずは自宅周辺の捜索です。なかなか家に帰ってこないと思っていたら、意外と家の近くにいた、というケースも珍しくはありません。特に、警戒心の強い猫は影になる場所に身を潜めている可能性があります。
車の下や植え込みの中など、人目につかないような場所もくまなく探しましょう。日中は捜索しやすい反面、猫が警戒して姿を見せない可能性があります。
逆に、夜間は警戒心を緩めて姿を見せてくれる傾向がありますが、暗いところに目が慣れていない人間にとっては探すのが大変となるでしょう。探す時間帯でメリットとデメリットがあるので、それぞれの場面にあった探し方を考えることも大切です。
関連機関に問い合わせる
もしかしたら、愛猫が事件や事故に巻き込まれている可能性があります。その際、関連機関が保護してくれていることもあるので、愛猫が保護されていないかを確認してみましょう。問い合わせる関連機関は、以下の3ヶ所です。
保健所
飼い主が不明な動物を保護しているため、身元不明で愛猫が送られているかもしれません。保健所の他に、動物愛護センターでも同様の可能性があります。愛猫の特徴を伝え、心当たりがないか確認しましょう。
猫の保護施設とはどんなところ?東京近郊にある施設を知って殺処分を減らそう!
動物病院
交通事故に遭った愛猫を、親切な方が動物病院に連れて行ってくれている場合も考えられます。ひとまず治療を済ませ、一時的に保護している可能性があるので、身近な動物病院に問い合わせてみましょう。
その際に見つからなければ、愛猫の情報を拡散させるためにチラシを置かせてもらうのもひとつの手段です。
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警察署
猫は法律上「モノ」と扱われるため、落とし物として警察署に届けられている可能性があります。一度近くの交番や管轄の警察署に問い合わせてみましょう。
もしそこで見つからなくても、警察が他の署で保護していないかなどを確認してくれれば、見つかる可能性も高まります。
情報収集をする
猫はマイペースなので、どこまで冒険に出たのか飼い主にも把握ができません。身近で見つかれば良いですが、場合によっては自宅から遠い場所で見つかることも考えられるでしょう。
できるだけ再会の確率を上げるためには、情報を集めることが重要です。そこで、情報収集に効果的な手段として以下の3つがあります。
チラシ
アナログな方法ですが、昔も今も有効な手段と言われるのがチラシです。目に留まるチラシを作ることで、目撃情報を得やすくなるでしょう。猫探しのチラシを作る際は、以下の点をポイントに作ることをおすすめします。
- 名前:飼い主以外でも、名前を呼ぶと反応することがあります。そのため、猫探しのひとつの材料となるはずです。
- 写真:どんな猫を探しているのか分かりやすいよう、大きな写真を載せましょう。
- 特徴:身体的な特徴や、種類、性別、マイクロチップの有無など、特定しやすいような特徴をしっかり書いておきましょう。
- 謝礼:謝礼があれば協力的になってくれる人が増えるのは事実です。再会率を上げたいのであれば、多少は用意しておくことも必要となるでしょう。
しかし、謝礼の詳細を書いてしまうと、それがトラブルの原因となる可能性があります。そのため、「心ばかりのお礼を用意します」くらいの控えめな表現が望ましいでしょう。 - 連絡先:いつでも対応できるような、つながりやすい連絡先を書いておくことをおすすめします。
この他に、目を引きやすいデザインにしたり、水に濡れても良いよう防水加工をするなどの工夫も必要です。たくさんの目があることで、愛猫も見つかりやすくなるでしょう。
オンライン上には、迷子の愛猫をお探しの方へ向けたチラシ作りの無料のテンプレートなどもあります。ご参考として、とても親切にご紹介いただいているこちらをご紹介します。
他にも、有料ですが迷子のペット専門のチラシ製作を請け負ってくれるオンラインショップもあります。時間のない方や多くのチラシを手軽に準備したい方はこちらを利用するのもいいでしょう。
参考:迷子ペット.net
ペット探偵
迷子になったペットを探してくれる業者があります。その名も「ペット探偵」。動物の習性などを考えながら捜索計画を立て、様々な手段でペットを探すプロフェッショナルです。
愛猫をどう探したら良いか分からない、と悩む方の頼れる存在となってくれるでしょう。捜索方法は、チラシや聞き込み、逃走経路の追跡などです。動体感知カメラやマイクロスコープカメラなどの機材を駆使しながら行なうので、自力で探してもダメだった場合でも見つけることができるかもしれません。
愛猫との再会を諦める前に、一度相談してみてはいかがでしょうか。気になる費用ですが、業者によって依頼費や報酬が異なります。依頼を考えている方は、事前に料金システムを確認しておきましょう。
例えば、ペット探偵で有名な「PET RESCUE」であれば、捜索時間と経費で料金が決まります。予算があれば相談にのってくれるので、すぐにでも愛猫を探したいという方は、一度相談してみてはいかがでしょうか。
ネットの掲示板
迷子のペットを探すために開設されている掲示板の利用や、個人ブログで情報を拡散させるなど、ネットを使って愛猫を探す方法もあります。
また、動物愛護センターや保健所などが保護した動物の情報を開示している場合があるので、自分から情報を発信するだけでなく、同時に情報集めをすることもおすすめします。
例えば、町の獣医師たちによって開設されたウェブサイト「獣医師広報板」では、迷子猫の情報交換のために掲示板を設置しています。また、拾った猫の飼い猫募集を呼びかけている場合もあるので、愛猫の情報を発信しながら同サイトの別掲示板をチェックすることをおすすめします。
掲示板:迷子猫・保護猫掲示板
自由気ままな猫は迷子になりやすい!再会確率を上げるためにやっておくべき迷子防止法
迷子になった猫を探すのは非常に大変です。猫にとって外には危険がいっぱいあることを考えると、再会する方が難しいというのも事実です。そのため、愛猫が迷子にならないよう、事前に対策を講じることが大切です。
では、具体的にどういった対策を行なえば良いのか、効果的な手段を3つ紹介します。
マイクロチップを装着させる
猫の体内に埋め込むマイクロチップには、飼い主の情報を登録することが可能です。動物病院や保健所などにある専用リーダーを使って情報を読み込めば、猫の身元確認が簡単にできます。
迷子猫の捜索時はもちろん、災害で愛猫と離れ離れになったときなどにも再会確率が上がることが期待でき、今注目を集めています。
関心が高まる猫のマイクロチップとは?災害時に愛猫が戻ってくる確率アップ?
首輪に迷子札をつけておく
迷子札とは、猫の身元が分かるよう名前や飼い主への連絡先などを記載した札のことです。飼い猫だと一目で分かるだけでなく、保護した人が飼い主に連絡をすることが可能なので、迷子になっても探しやすくなります。
猫用首輪のおしゃれでかわいい商品20選!安全性のあるおすすめ商品の選び方脱走防止策を講じる
そもそも家から脱走しないようにすれば、愛猫が迷子になることもありません。完全室内猫にするためには、以下の3つの点に注意しましょう。
ドアに近づけないようゲートを設置する
飼い主がドアを開けた隙に、愛猫も一緒に外に出ようとすることがあります。それを防ぐために、ドアの近くにゲートを設置しましょう。ペット用のゲートもありますが、小さい子どもの事故防止に販売されているゲートも有効です。
ゲートを設置する際は、ジャンプ力がある猫でも飛び越えにくいような高さのものを選びましょう。
窓を閉めるときは鍵もかける
鍵を閉めていないと、上手にスライドさせて開けてしまうことがあります。なかには、鍵も開けてしまう利口な子もいるので、窓は必ず鍵とロックを両方かけましょう。
猫をベランダや庭に出さない
室内に閉じ込めるのは可哀想という考えから、ベランダや庭を開放している方もいるかもしれませんね。しかし、これが脱走を誘発させる原因となることもあるので注意が必要です。
猫の身元確認に役立つ迷子札おすすめ5選
愛猫の身元を明確にする迷子札は、いざというときに役立つアイテムのひとつです。そこで、おしゃれで可愛いおすすめの迷子札を5つ紹介します。
刺繍ネーム猫首輪
刺繍タイプの迷子札です。首輪に名前と電話番号をつけることができるため、世界にひとつだけのオリジナル迷子札を用意することができます。刺繍にすることで、文字が滲んで消える心配もありません。
星やハートなどの飾り刺繍もつけられるので、おしゃれなデザインを考えてあげてはいかがでしょうか。
愛猫用のオリジナル迷子札 オーダーメイドのサークルミニ
円形の小さなプレートです。8つのフォントから好きなものを選ぶことができ、可愛いシルエットのデザインがおしゃれ感を演出します。ミニサイズで重くないので、首輪につけてもストレスを感じさせません。
色はシルバー、ゴールド、ブラックの3種類があり、首輪との色合いを考えてデザインを決められるのも嬉しいですね。
小型犬・猫用 肉球型 ドッグタグ迷子札
肉球型のプレートが可愛い迷子札です。サイズは1円玉くらいで、裏面に名前、電話番号、飼い主の名前を彫刻することができます。また、首輪につけるための付属品を8種類から選ぶことができるので、使いやすいものを選べるのも魅力のひとつです。
小型犬・猫用ネームプレート!星柄迷子札 サークルS
1円玉よりさらに小さい円形プレートです。星柄のデザインで、とても可愛らしいですよね。色はシルバー、ゴールドの2種類から選べます。キラキラとした輝きからは高級感も漂い、おしゃれに身につけさせることができるおすすめの迷子札です。
シェイク (Shake) ねこ用IDカプセル・鈴 ブルー
小さなカプセルに鈴がついた迷子札です。カプセルの中には名前や連絡先を書いた紙を入れることができます。蓋にはゴムのパッキンがついており、水に濡れても中の紙をしっかり守ってくれて安心です。シンプルなデザインなので、どんな首輪のデザインにも合わせられるのが嬉しいですね。
愛猫のために迷子札を手作りしてみよう!簡単にできる迷子札のアイディア3選
おしゃれな迷子札が多く販売されていますが、なかには「他の人と被らせたくない」と思う方もいるでしょう。確かに、オリジナル性があるものであれば、いざ迷子になったときも大きな特徴のひとつになりますよね。
そこで、迷子札を手作りする際のアイディアを3つ紹介します。どれも簡単にできるものばかりなので、愛猫のために挑戦してみてはいかがでしょうか。
UVレジンの迷子札
ぷっくりとしたデザインのアイテムを作ることができるUVレジンは、猫用迷子札を手作りする際にも活躍してくれます。
作り方は非常に簡単で、土台にデザイン紙を貼り、その上からレジン液を乗せて乾燥させるだけです。
土台やデザイン紙によって様々なデザインの迷子札を作ることができるので、個性的なものを作りたい方には特におすすめです。
下記のブログにて、写真付きで作り方が掲載されています。挑戦してみようと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
参考ブログ:ボンベベ育犬手帖
プラ板で作る迷子札プレート
「手作りをしたいけれどコストをかけたくない」
そんな方におすすめなのがプラ板を使った迷子札です。100円ショップで購入可能なので、低コストで作ることができますよ。
デザインは自由自在で、小さな子どもでも作ることができます。親子で工作をしながらオリジナルの迷子札を作るのも楽しいかもしれませんね。
作り方は下記の動画で分かりやすく紹介されているので、動画を見ながら作ってみてはいかがでしょうか。
アルミストラップの迷子札
手作りストラップとして販売されているアルミの土台に、デザイン紙、透明シールの順に貼り付けるだけの簡単迷子札です。短時間で作ることができるので、忙しい方や、多頭飼いでたくさんの迷子札を作らなければならない方などにおすすめです。
下記のブログに作り方の詳細が書かれているので、ぜひチェックしてみてください。
参考ブログ:うにの秘密基地
おしゃれな迷子札を選んで愛猫の迷子を防ごう
猫にとって、外の世界は危険がいっぱいです。そのため、あまり自由に家と外を出入りできる環境にしていると、何らかのトラブルに巻き込まれて帰ってこなくなる可能性があります。
万が一のときでも愛猫を探しやすいようにするためには、マイクロチップや迷子札の装着などが必要不可欠です。しっかり対策を講じることで、愛猫が迷子になっても再会できる可能性が高まるでしょう。
探す方法はいろいろとありますが、自分1人の力では捜索範囲に限界があります。猫の捜索には多くの人の目が必要となるので、万が一の事態が発生してしまった場合には、愛猫のことを最優先に考え、関連機関に連絡をとったり、チラシや掲示板で情報を発信するなどし、たくさんの人の力を借りて再会に尽力しましょう。