犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度・自宅でもできる方法をご紹介

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

愛犬のトリミングは行っていますか?実は犬にとってトリミングはメリットも多く必要なものです。ここでは、トリミングの必要性とメリット、トリミングの種類や費用、そして自宅でもできるトリミングの方法をご紹介します。それに加え、トリミングサロンでトラブルを起こさないためのポイントも必見です。

犬のトリミングについて

犬のトリミングとは

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

トリミングとは、もともと「狩りそろえること」「不要な部分を切り取ること」という意味があり、ペット業界においては愛犬の不必要な被毛をカットし、整えることを言います。最近のペットブームに伴いトリミングサロンも増加し、ペットトリマーというペット専門の美容師さんも増えてきました。

なぜ犬にトリミングが必要なの?

一般的に愛犬のトリミングは、トリミングサロンにお願いします。トリミングに行くと、さっぱりカットしてくれたり、毛を整えてくれたりするだけでなく、実は愛犬にとってトリミングは様々なメリットがあります。

衛生面

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

愛犬の衛生面でもトリミングは欠かせません。犬は全身を毛で覆われていることから、排尿後や排便後は肛門の周囲の毛に尿や便がついた状態となります。

その状態のままにしておくと、不衛生な状態であり、雑菌が繁殖してしまい病気や感染症の心配も出てきます。しかしトリミングを行うことで、毛を衛生面でも安心できるように保ち、下痢をしたときにも毛にウンチがつかないようにすることができます。

傷口を守る

怪我をした場合、傷口の周りの毛をカットすることがあります。これは、傷口を毛が刺激しないようにするためであり、傷口から雑菌が入り、感染することを防ぐためのものです。

怪我した場合のトリミングは、診察を受けた病院で治療の上で行うことが多いでしょう。トリミングをする前に獣医師さんから説明があると思いますが、治療のためなので不格好になったとしても仕方ありません。

怪我の防止

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

そもそも肉球は、足の負担を減らすためのクッションやすべり止めといった役割のほかに、汗をかく部分でもあります。

肉球周りの毛が伸びると、肉球本来の役割を果たすことができなくなり、すべり止めの役割を果たせなくなり、汗と混ざったりしてフローリングなどの床で滑って転んでしまうという危険があります。定期的に肉球の毛をトリミングすることで、愛犬の怪我を防止することにつながります。

おしゃれのため

最近では、愛犬のおしゃれのためにトリミングする人が大変多くなりました。最近では、犬種ごとのカットデザインの種類も多くなり、飼い主さんの希望に沿ったスタイルを再現してくれるサロンもあります。

また短時間で洗練されたカットに仕上げる、スピードトリミングというスタイルも出てきました。これまでは犬種によってカットスタイルも定まっていましたが、飼い主によってお気に入りのスタイルが変わっており、愛犬にあったトリミングを求めるようになりました。

熱中症予防

犬は全身を毛で覆われていることから、内側に熱がこもりがちになってしまいます。そのため毛を短くカットすることで、毛のなかの空気が入れ替わって、体温がこもらないようにしてくれ、熱中症予防につながります。

毛を短くするカットを「サマーカット」と呼び、夏の訪れとともに毛が短くなった犬が多くなります。ただし、毛を短くしすぎると、皮膚の部分が紫外線にさらされるようになったり、カットした後に生えてくる毛の質が変化したり、犬種によっては毛が生えてこない場合もあるので、十分に気をつけてください。

犬のそのときの体調もあるので心配な場合は、カットする前に必ず獣医師さんに相談しましょう。

ノミやダニを防ぐ

犬は毛が多いため、ノミやダニといった害虫が隠れる場所となりやすいです。ノミやダニを防ぐための予防法としては、動物病院で処方される予防薬を使うこともありますが、定期的にトリミングをして毛を減らすことで、害虫を防ぐことができます。

犬種による毛の生え方

犬の毛の生え方は、具体的に2通りあります。毛の生え方に合わせてトリミングをする必要がありますし、そもそもトリミングが必要かどうかも変わってきます。

シングルコート

v

シングルコートとは、毛が1重で抜けづらく、伸び続けるという性質があります。シングルコートを持つ犬種は、定期的に毛をカットする必要があります。カットしないと伸び続けるので、毛が絡まったり転んだり、毛に尿がついたりと衛生面も気になります。

  • シングルコートの犬種
  • プードル、マルチーズ、ヨークシャー・テリア、パピヨン、グレイハウンド、ボクサーなど

ダブルコート

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

ダブルコートは、犬の毛が上毛と下毛の2重となっており、換毛期に下毛が生え変わるようになります。ダブルコートの犬種は、毎日のブラッシングが欠かさず行うことは重要です。

しかし、トリミングは絶対に必要というわけでもありません。犬種によっては、毛質が変わる場合もありますし、毛が生えるまでに長い期間が必要な場合もあります。そのため、サマーカットなど思いっきりカットする場合には後悔しないようにしましょう。

  • ダブルコートの犬種
  • チワワ、柴犬、ミニチュア・ダックス、秋田犬、ラブラドール・レトリバー、ゴールデン・レトリバー、ポメラニアン、ボーダー・コリー、シベリアン・ハスキーなど

トリミングの種類

トリミングの種類は大きく分けて3つあります。犬種によってはカットが必要なものもあるので、犬種に合わせたコースを選ぶようにしましょう。

シャンプーコース

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

シャンプーだけお願いしたい場合のコースです。カットを必要としない犬種の場合も、このコースを選ぶことが多いです。一般的には、シャンプーコースに爪切り、足の裏の毛のカットが含まれていますが、オプションとなっているサロンもあります。

シャンプーカットコース

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

シャンプーカットコースは、その名の通りシャンプーとカットができるコースです。一般的には、シャンプーした後に全身をカットします。カットが目元だけの場合、顔だけの場合には、シャンプーと部分カットとして別の設定となっている場合があります。

トリミングサロンによっては、全身カットも部分カットもひとくくりで表示している場合があるので、どのような設定となっているのかあらかじめ確認しておきましょう。

オプション

「全身のカットやシャンプーも必要ないけど、細かな部分の手入れをしたい」という場合には、オプション設定となっていることがあります。料金表示の時に細かく表示されていない部分に関しては、一度確認しておきましょう。

トリミングの頻度

トリミングの頻度といっても、犬種によって違いますし、飼い主さんの考え方によっても変わってきます。ひとつの目安としては月に1回程度と考えておきましょう。特にトイプードルやポメラニアンといった毛の長い犬種は、最低でも月に1回カットが必要となります。シャンプーも1ヶ月に1度行っても問題ありません。

犬の大きさで違う?トリミングの料金

気になるトリミングの料金ですが、犬の大きさだけでなく犬種によっても異なってきます。犬の大きさ、犬種別で料金をみていきましょう。これは目安であり、トリミングサロンの地域や店舗によっても差はありますので、詳しい料金に関してはサロンに確認してくださいね。

小型犬のトリミング料金

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

シャンプーコース

  • チワワの場合:3,500円~
  • ミニチュアダックスフンドの場合:4,000円~
  • トイプードルの場合:5,500円~

シャンプーカットコース

  • チワワの場合:5,000円~
  • ミニチュアダックスフンドの場合:5,500円~
  • トイプードルの場合:8,000円~

中型犬のトリミング料金

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

シャンプーコース

  • 柴犬の場合:5,500円~
  • ボーダー・コリーの場合:6,000円~

シャンプーカットコース

  • 柴犬の場合:7,000円~
  • ボーダー・コリーの場合:7,500円~

大型犬のトリミング料金

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

シャンプーコース

  • ラブラドール・レトリバーの場合:7,000円~
  • ゴールデン・レトリバーの場合:8,000円~

シャンプーカットコース

  • ラブラドール・レトリバーの場合:9,000円~
  • ゴールデン・レトリバーの場合:10,000円~

超大型犬のトリミング料金

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

シャンプーコース

  • グレートピレニーズの場合:10,000円~

シャンプーカットコース

  • グレートピレニーズの場合:13,000円~

自宅でもできる!愛犬をトリミングする方法

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

トリミングが必要とは思っていても、トリミング代もかかってきますよね。1ヶ月に1回のペースでトリミングに行くとなると、やはりお財布事情も厳しく感じることもあるでしょう。そんなときは自宅でトリミングしてみましょう。「プロじゃないしカットなんてできない」と思うでしょうが、コツさえ掴んだらできるようになるのでその方法をご紹介します。

準備するもの

「家にある文房具用のハサミでもいいや!」と思っていませんか?愛犬をカットするのに、やはりトリミング用のハサミは必要です。愛犬のためにずっと使い続けるものなので、できる限りそろえてあげましょう。

カットバサミ

自宅でトリミングをする場合に、欠かせないのがカットハサミです。細長いハサミで、動かさない受け刃と動かす切り刃の使い分けがうまくできるようになります。

梳き(すき)バサミ

長い毛をもつ犬種やコートが厚い犬種のトリミングには、梳きバサミが必要です。長さを変えずに量を減らすことができるので、全体のバランスを崩す子となく仕上がります。熱中症対策にもおすすめです。使用するときは、同じ場所を何度も梳かないようにしましょう。梳きムラができると、で凸凹した仕上がりになります。

ミニバサミ

ミニバサミは形を整えるためのもので、刃の先が丸くなっているものを選ぶようにしましょう。デリケートな顔の周り、肛門の周り、手足の先など細かな部分をカットするときに使用します。

バリカン

バリカンは身体に対し、滑らせるように使うものです。ハサミに比べて短時間で仕上げることができますし、滑らかな仕上がりになります。しかし、強い力でバリカンを使うと皮膚を傷つけてしまうこともあるので、空中を動かすような感覚で行いましょう。また、バリカンにはミニバリカン(ペンシルバリカン)もあります。ミニバリカンは耳の周りや足の裏などの細かい部分を整えるのにおすすめです。

コーム

コームとは櫛のことで、トリミングを行わなくても既に購入している場合もあるかもしれません。コームは毛玉を取り除いたり、被毛を立てるのに使います。また、絡まった毛を延ばしあり、希望の長さにカットするためにもコームは必要で、日々のブラッシングにも使用することができます。

トリミングを始めよう

足裏をトリミングしよう

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

トリミングに慣れていない場合、まずは足の裏をトリミングしましょう。机の上にすべり止めを敷き、犬を載せて身体を脇で抱え込み、足先を上げます。

抱っこできる小型犬の場合には、膝の上に乗せても構いません。そして、指を1本ずつゆっくりカットしていきましょう。犬の身体を傷つけないように、注意を払いながら行ってください。

胴体をトリミングしよう

胴体のトリミングは、ハサミとバリカンを使って行いましょう。まず、コームなどでコートを整えて希望の長さまでハサミで切ります。その後でバリカンを使用し、コートの表面を滑らかになぞるようにカットしていきます。そして、刈り残した部分をハサミで整えて、最後にブラッシングをします。

バリカンに慣れるポイント

初めてバリカンを行う犬は、バリカンの動作音を怖がります。怖がっている状態のまま、無理にカットを行うとトリミングが苦手、嫌いになるので、まずはバリカンに慣れるようにしましょう。

最初はバリカンを動かさずに、犬の脇においたり、コートをなでるようにして少しずつ慣れていきます。その後、背中周りを短時間でバリカンを使ってトリミングして、回数を重ねるごとに時間を延ばしていきましょう。ご褒美におやつをあげてもいいですね。

トリミングサロンでトラブルを起こさないポイント

希望のカットは詳しく説明する

愛犬を希望のカットにしてもらうためには、曖昧な説明ではなく詳しく明確にお願いしましょう。「可愛くして」「涼しい感じに」といった言い方ではなく、希望のカットの写真を見せるなど、具体的にお願いしましょう。

しつけをしておく

犬のトリミングは必要?気になる費用や頻度とは。自宅でもトリミングできる方法をご紹介

トリミングサロンでは、カットだけでなくブラッシング、シャンプーも行うことが多いですよね。犬にとっては知らない人に体を触られるわけですから、驚いて動いたり、トリマーの手を噛んでしまうことも考えられます。

そのため、トリミングサロンに行く前に、慣れておくことが大切です。シャワーやドライヤー、バリカンの音には慣れておくようにしつけしておきましょう。

施術台が外から見えるサロンにしよう

トリミングサロンは、外から施術の様子は見えるところを選ぶようにしましょう。室内に連れていかれて、誰も見えないところでトリミングとなると、トラブルがあってもうやむやに終わってしまいます。

施術台の衛生面も気になりますよね。外から確認できると、飼い主がその場にいなくても、他のお客さんや店員の目があるため、トラブルの防止になると言えます。どのような場所でトリミングが行われているのかもわかるので、安心できます。

繁忙期は避ける

サマーカットをする夏の初めの時期など、繁忙期はお客さんで混み合っています。そうなると、カットにはスピードが求められるので、カットの希望を伝える時間も少なくなり、仕上がりが満足いくものになるか不安が残ります。

また繁忙期だけでなく、土曜日、日曜日、祝日も比較的多くなるので、なるべく平日で時間をみつけて、空いている時間に行くようにしましょう。

ネットの口コミをチェックする

幼いことから通っているトリミングサロンだと、トリマーの方と知り合いだったり、いつもの髪型をお願いしたり、愛犬のことを理解してくれるので安心して預けることができますよね。

しかし、初めてトリミングサロンを訪れる場合には、お店の口コミをチェックしておきましょう。口コミには利用した方の感想が詳しく書かれていることも多いです。良い面も悪い面も知っておくことで、トリミングサロンでのトラブルを防ぐことができます。

「動物取扱」の標識を確認する

トリミングサロンは、法律上「第一種動物取扱業者・保管」の登録が必要になります。また、「環境省告示」によって広告を行う場合には動物取扱業の標識を掲示することが義務づけられているので、ホームページやチラシ、店内に標識があることを確認しましょう。

もし、標識がない場合には登録していないか、掲示する法律を知らないことになるので、トリミングサロンに対する認識が疑われます。

愛犬をトリミングして、ヘアを整えよう

トリミングには、愛犬にとってさまざまなメリットがあります。愛犬の衛生面にも効果がありますし、怪我の防止、熱中症予防にもなります。もちろん、おしゃれのため、愛犬を可愛くするためにトリミングすることもありますよね。

費用に関しては、サロンごとに異なるので、必ず事前に確認しておきましょう。また初めて訪れるサロンでは、どのようなカットにするか、詳しく伝えれるようにしておいてくださいね。そうすることで、可愛い愛犬がより可愛く生まれ変わりますよ。