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猫のおみやげ どんなものを持ってくるの?
鳥や小動物
鳥ではスズメや鳩などをおみやげとして持ってくることがあります。おみやげは、都会と田舎によって内容が違ってきます。都会のほうが鳥が多く、田舎のほうは小動物が多いという結果が出ています。
また、季節によっても持ってくるものが変わり、若鳥が巣立つ夏には鳥が増え、爬虫類が冬眠に入るとトカゲや蛇などは減ることが分かっています。
虫
家の中で飼っている猫は、鳥や小動物を持ってこないのですが、部屋の中に入ってきた虫を捕まえて持って来ることがあります。虫を捕まえようとして、部屋に入ってきたコバエなどを必死に追いかけることがあります。
猫がおみやげを持ってくる理由とは
野生本能で獲物を見せびらかすため
猫は昔、飼い猫でなかった時代は自分で獲物を探して狩りをしていました。野生の本能は今でも行動に残っています。飼い猫となって自分で食べ物を探さなくてよくなっても、野生の本能で狩りをしておみやげを持ってくるのです。
そして、飼い主さんのところへ置いて「見て見て!こんなに大きな獲物が獲れたよ。」と自慢しているのです。
自慢したいとともに、よくやったね、と褒めてもらいたいため、おみやげを置いて飼い主さんの顔をじっと見るでしょう。また、猫はお腹が空いていないときでも本能によって狩りをします。
飼い主さんを仲間だと思っている
猫がおみやげを持ってくる理由に、飼い主さんのことを仲間だと思っているからだという理由があります。
猫から見ると、狩りを全くしない飼い主さんは自分で狩りができないのだと感じます。
そのため、自分が狩りをしてご飯を分けてあげないとお腹をすかせちゃうと思って、おみやげを持ってくるのです。
これは、自分がなんとかしてあげないと、と飼い主さんのことを心配してくれているからこその行動なのです。
狩りを教えてあげるよ!
猫は母猫が子猫に狩りをする様子を見せて、獲物を完全に殺さないで子猫にトドメを刺させることがあります。
このようにして狩りの仕方を教えるのです。猫が飼い主さんにおみやげを持ってくるのは、飼い主さんに狩りを教えようとしていると考えられます。
飼い主さんのことを狩りができないと思っているので、自分が見本を見せないといけないと思っておみやげを持ってくるのです。
獲物を保管するため
猫は狩りをして獲ってきた獲物を安全な場所に保管しておくことがあります。他の猫に横取りされないように、安心できる場所を保管場所に選ぶので、おみやげを持ってくるということは飼い主さんのことを信頼している証拠です。
猫がおみやげを持ってきた時の猫の気持ち
飼い主さんに甘えている
猫が飼い主さんのところにおみやげを持ってくるときは、飼い主さんに褒めてほしくて甘えた気持ちです。
獲物を持ってくるときと同じように、飼い猫は大好きな飼い主さんのところへおもちゃを持って、遊びに誘ってきます。そんなときは相手をしてあげてください。そして、おもちゃを持ってきた時には褒めてあげましょう。
野生の本能
野生だった頃の本能が現在でも遺伝子に残っているので、飼い猫でも本能でいろいろな行動をします。その例として、以下のような行動があります。
- 動くものにじゃれる
- おもちゃに向かって腰を落としてそっと近づく
- 獲物との距離を考えお尻を振って飛びかかる
- 爪とぎ
- 夜に活発に行動する
- 高い場所が好き
飼い主さんの服についている紐や、揺れるおもちゃなどを見ると走り寄って来てじゃれついてきます。これは野生だった頃に獲物が逃げるとき、必死に追いかけていた名残です。
おもちゃを獲物に見立てて、腰を落としてゆっくりにじり寄るような行動をします。これも野生だったときに、獲物に気付かれないようにゆっくり近づく行動です。
獲物に気付かれないように腰を落として、そっと近づき飛びかかれる距離を測っています。ちょうどいい距離に来たら、お尻を振って獲物に飛びかかるのです。この行動を飼い猫になってもおもちゃを相手に行ないます。
猫が日頃からよく爪をとぐのは、爪を鋭くして獲物を捕らえやすいようにするためです。このような行動が飼い猫になっても遺伝子の中に刷り込まれているのです。
猫は夜行性で昼間は寝ていることが多く、夜に活動します。これは、猫の獲物となる小動物が夜行性で夜に活動するからなのです。
猫は高い場所が好きで、キャットタワーの一番高い場所やタンスの上で眠るのが大好きです。高い場所を好むのは、そこからまわりの様子を観察できるからで、上からだと獲物を見つけやすいという理由があります。
猫がおみやげを持ってきた時の対処法
決して叱らず軽く褒めてあげる
猫が虫などを捕まえて飼い主さんのところに持ってきたとき、思わず「こんなもの持ってきちゃダメ!」と叱ってしまったことがある人もいるでしょう。
しかし、猫にとっては悪いことをしている意識はなく、むしろ良いことをしていると思っています。
狩りができない飼い主さんのことを心配して、ご飯を持ってきてくれているのですから決して叱らないようにしましょう。軽く褒めて、猫の気持ちを満足させてあげることが大切です。
猫にわからないように処分する
猫にとっておみやげは飼い主さんへのプレゼントです。喜んでくれるだとうと思って持ってきているのですから、叱ったり目の前で捨ててしまうことはやめましょう。
大声で叱ると飼い主さんとの信頼関係が壊れてしまいますし、猫からのおみやげをそのまま放置していたら、猫は飼い主さんはおみやげが気に入らなかったのだと思って他のものを持ってくるでしょう。
猫からおみやげをもらったら、軽く褒めて猫を満足させてから猫が見ていない時にそっと処分しましょう。猫は持ち帰るおみやげに執着することはほとんどありません。
飼い猫は食事には困らないので、自分が食べるものとしておみやげを持ってくるのではないのです。そのため、時間が経てば自分が持ってきたおみやげのことは忘れてしまうものでです。
猫におみやげを持ってくるのをやめさせるには
室内飼いに移行する
猫がおみやげを持ってくるのは本能からの行動なので、無理やりやめさせることはできません。飼い猫を外に出している場合は、完全室内飼いにすることで獲物を持ってくることが減ります。
家の外から鳥やネズミを持ってくることはなくなり、部屋の中にいる虫を捕まえるくらいになるでしょう。
猫の飼育方法は変化してきていて、外の世界には病気や事故があることから、動物愛護法でも室内飼いを推奨しています。
外の世界を知っている猫は、室内飼いに移行するとき時間がかかるかもしれません。急に外に出れなくなったらストレスで夜鳴きをしたりすることがあるでしょう。
そのため、ベランダに網を張ってベランダで外気分を味わえるようにするなど、工夫してストレスをためないように注意してあげましょう。
おもちゃを用意する
猫の本能を満たしてあげるために、狩りをしている気分を味わえるおもちゃを用意するのもひとつの方法です。追いかけたり捕まえるようなおもちゃはたくさん市販されています。
鳥の羽根のようなものがついていて、電動でくるくる回るおもちゃは猫が羽根を必死においかけて、運動不足の解消とともに猫の狩猟本能を満足させてくれます。
また、ゼンマイで走るネズミのおもちゃなども、猫が一生懸命追いかけて遊びます。
また、飼い主さんと一緒に遊ぶのも猫にとっては楽しい時間です。猫じゃらしを使うなど、猫が好きなおもちゃで相手をしてあげましょう。猫との遊び方は、飼い主さんが工夫してあげるといいでしょう。
おもちゃを影に隠してみたり、おもちゃを追いかけるような遊び方をしてあげると猫が狩りをしているように、欲求を満たす遊び方をしてあげるといいでしょう。
猫がおみやげを持ってくるのを減らすために、おもちゃで遊んで狩りをしている気持ちにさせることは大切です。その際、おもちゃをローテーションで使うといいでしょう。
いつも同じおもちゃばかりだと猫が飽きてしまいますので、定期的におもちゃを変えるようにします。
おもちゃを選ぶ時の注意点は、着色料が落ちて舐めてしまうようなものは避ける、小さな部品がついているものは外れて飲み込んでしまう危険があるので避けることです。
猫の好みに合わせて手作りのオモチャを作ってあげてもいいでしょう。中に鈴を入れて作る毛糸のネズミの形をしたオモチャや、ダンボールでもぐらたたきのようなオモチャを作ったらきっと猫は大喜びするでしょう。
遊ぶ時間は最低1日15分程で、1日5分を3回程度遊んであげましょう。猫が寝そべったり毛繕いを始めたら遊びに満足した合図です。そして、猫の狩猟本能が高まるのは食事前なので、餌を上げる前に遊びに誘うと効果的です。
猫と遊ぶのは猫の狩猟本能を満たしてあげるとともに、運動不足解消にもなりますので毎日遊んであげましょう。
猫がおみやげを持ってくるのは飼い主さんのことが好きだから
猫が飼い主さんのところにおみやげを持ってくるのは、飼い主さんのことが好きだからです。飼い主さんが自分で狩りができないから、自分が狩りをしてあげないとと思っていたり、ご飯を持ってきてあげないとお腹がすいて大変、と思っているのかもしれません。
また、飼い主さんのことを大切な存在だと思っているので、自分が狩りを教えてあげないとと思っている可能性もあります。
猫がこのような理由でおみやげを持ってきているとわかると、これまで以上に愛猫が愛おしく思えるのではないでしょうか。
おみやげには驚いてしまいますが、工夫しておみやげよりも飼い主さんと遊ぶほうが楽しいと思ってもらえるようにすると、より絆が深まるのではないかと思います。