ハリネズミの値段は種類や色によって異なります。それぞれのハリネズミの値段と、飼育費用を見ていきましょう。また、ハリネズミの値段だけでなく、飼育するうえでの注意点も合わせて解説します。
目次
ハリネズミはどんな動物なの?
ハリネズミは、アフリカの草原地帯であるサバンナに生息する夜行性の動物です。背中に約5,000本の針を持ち、威嚇するときなどにその針を逆立てます。ちなみに、この針は毛が固まってできたものです。
名前に「ネズミ」とありますが、実はモグラの一種のため、暗くて狭いところを好む傾向があります。ハリネズミを飼育する際は、巣箱やハウスなどの隠れ家になりそうなものを用意してあげるとよいでしょう。
また、ハリネズミは恒温動物ですが、体温を維持することが苦手なため、部屋の温度調節はハリネズミを飼育するうえで非常に重要になってきます。
ハリネズミは、ブリーダー、ペットショップ、ネットショップから購入可能です。その際、英語名の「ピグミーヘッジホッグ」が用いられることがあるため、覚えておくとよいでしょう。
ハリネズミの寿命は最長3年?日本でペットとして飼うときの注意点と気になる値段とはハリネズミの値段は種類・色によって大きく変わる
ハリネズミには様々な種類がいます。それぞれ、特徴や値段が異なるため、自分にあったものを選びましょう。
ソルト&ペッパー(スタンダード)
ソルト&ペッパー(スタンダード)は、ハリネズミの中で最も有名な種類です。名前の通り、塩コショウのようなカラーリングで、黒くて大きな目と、茶色みを帯びた黒い鼻先が可愛らしいハリネズミです。
鼻先の茶色みを帯びた箇所は、広さや形がそれぞれ異なるため、他の種類と比べると個体差が出やすいようです。お気に入りの子を探してみましょう。
■価格:約5,000~25,000円
シナモン
この種類は、背中の針がシナモンのような薄い茶色をしているのが特徴です。鼻先はピンク色がメインですが、スタンダード寄りな子もおり、茶色がかっていることもあります。人気の高いカラーのため、ペットショップでも取り扱っていることが多いです。
■価格:約5,000~25,000円
シニコット
シニコットは、シナモンよりも薄い茶色の身体を持つハリネズミです。背中の針は、50%がオレンジ色がかったベージュで、残りは薄い茶色です。目が黒い「ブラックアイシニコット」と、目が赤い「ルビーアイシニコット」に分けられます。
ペットショップによっては、シナモンとシニコットを区別していないこともあるため、気になった際は店員に確認してみましょう。
■価格:約15,000~25,000円
アプリコット
アプリコットは、シナモン・シニコットよりもさらに薄い茶色の身体が特徴です。鼻先は薄いピンク色で、目がルビーのように赤く、美しい印象を受けるハリネズミです。針の色は杏のようなオレンジ色にも見えるため、アプリコットと呼ばれています。
■価格:約15,000~30,000円
アルビノ
アルビノとは、生まれつき色素を生成する遺伝子情報が欠落している状態をいいます。そのため、針は真っ白になり、皮膚も薄いピンク色となります。目はルビーのように透き通った赤色をしています。
■価格:約15,000~30,000円
パイド
パイドとは、身体の色が一部異なったり、模様があったりと、色のパターンが他の固体とは少し異なったハリネズミのことです。
パイドはハリネズミの全種類に存在しており、珍しいために価格は少し高くなりますが、お気に入りの子を見つけて、お迎えしてみてはいかがでしょうか?
■価格:約25,000~50,000円
ハリネズミの飼い方を基礎から解説!飼育をサポートするおすすめ本も紹介ハリネズミを飼うときの初期費用は?
ハリネズミをお迎えする際に必要な道具と費用は下記の通りになります。
ケージ:約6,000円
ハリネズミを飼育する際には、45cm×60cmよりも大きいケージを準備しましょう。素材は、アクリルやガラスなどの保温効果が高いものがおすすめです。
餌:約1,500円
ハリネズミの餌代は月々約1,500円程度です。偏食の子も多いため、最初は量の少ない餌を買って、様子を見た方がよいでしょう。
餌入れ:約300~1,000円
餌入れには、家にあるお皿や、ペットショップで売っているものを使用しましょう。その際、深すぎるものを選ぶとハリネズミが食べにくいため、浅いお皿をおすすめします。
水入れ:約500~1,000円
水入れも、餌入れ同様、家にあるお皿や、ペットショップの商品を使用しましょう。給水機も使用可能ですが、ケージによっては取り付けられないため、チェックしてから購入することをおすすめします。
巣箱:約1,000~1,500円
ハリネズミはモグラの一種のため、暗くて狭いところを好みます。安心して過ごせるように、ケージの中に巣箱を用意してあげましょう。
回し車:約2,000~4,000円
飼育下のハリネズミは、非常に広いケージを用意しない限り、運動不足に陥りやすくなります。運動不足はストレスや肥満に繋がるため、回し車を設置して、運動させてあげましょう。
床材:約1,000円
ハリネズミはトイレを覚えない子もいるため、水分を吸収してくれるウッドチップや、ペットシーツなどの床材を用意しましょう。
ただし、ハリネズミはモグラの一種のため、ペットシーツを掘ろうとして破いてしまう可能性があります。ペットシーツを使う場合は他の床材と組み合わせるとよいでしょう。
これらのアイテムを全部揃えると、合計約12,300~16,000円程度になります。購入は、ペットショップやインターネットショップなどで可能です。ハリネズミ自体の料金を含めた初期費用は下記のとおりとなります。
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ハリネズミを飼育する際に必要な初期費用の合計
- 約17,300~66,000円
ハリネズミの1ヶ月の飼育代はいくら?
ハリネズミを飼育するために毎月かかる費用は下記のとおりです。
餌:約1,500円
餌やりは1日1~2回がおすすめです。ペットショップやインターネットショップでハリネズミ用のフードを購入して与えましょう。
また、ハリネズミは食虫目に分類されるため、こおろぎや、ミルワームなどの虫を与えると喜ぶようです。虫が苦手でない方はぜひ、与えてみましょう。
温度調節代(24時間付けっ放しにする):普段の電気代+約1,000〜1,500円
ハリネズミは自分で体温を維持することが苦手なため、飼育している部屋の温度調節は非常に重要です。室温は常に約24~29度に保つようにしましょう。
また、湿度が高いと、ハリネズミの身体に悪影響を及ぼす恐れがあります。室内の湿度が40%以下になるようにエアコンを設定しましょう。
エアコンに湿度を調整する機能がない場合は、除湿機を用意するとよいでしょう。
床材:約1,000円
ハリネズミはトイレを覚えることが得意ではないため、床材にふんや尿をします。ハリネズミのふん・尿は、強く臭うことはありませんが、汚れた部分は毎日交換してあげることをおすすめします。したがって毎月約1,000円程度の費用が必要になります。
これらを合計すると、ハリネズミを飼育するために毎月必要な費用は、約3,500〜4,000円程度になります。
ハリネズミを飼育する際に気をつけること4つ
ハリネズミと一緒に暮らす際に、注意する点を4つお伝えします。
過度なスキンシップは避ける
ハリネズミは非常に臆病な動物のため、急に触ったり、大きな声で話しかけると驚いてしまいます。人間を怖いものと認識してしまうと、懐かせるのが難しくなるため、様子を見ながら、適度なスキンシップを図りましょう。
「フシュー、フシュー」と鼻息のような音を立てているときは、威嚇しています。触らずに、そっとしておきましょう。なついてくると、針を寝かせてくれるため、身体を撫でることができるようになります。
快適な室温を常に保つ
ハリネズミは自ら身体を適温に保つことができません。室温が20度以下になるか、29.4度以上になると、徐々に動きが鈍くなり、最終的には丸まって動かなくなります。この状態を冬眠・夏眠と言います。
これは仮死状態であり、そのまま命を落とす可能性もあるため、大変危険です。冬眠・夏睡眠を防ぐために、室温は常に約24~29度に保つように心がけましょう。
ハリネズミを飼育する部屋の広さにもよりますが、一日中エアコンを入れっぱなしにしても、料金は1,500円ほど高くなる程度で済むようです。
掃除をしすぎない
ハリネズミは、臭いに敏感なため、すみかから自分の臭いがしなくなるとストレスを感じるようです。ストレスは様々な病気に繋がるため、ケージを掃除しすぎないように注意しましょう。
掃除を行なう際は、一箇所ずつ行ない、臭いが残るようにしてあげるとよいでしょう。ただし、ふん・尿で汚れた床材だけは毎日掃除してあげることをおすすめします。
適度な運動をさせる
ハリネズミは本来、1日約3~5kmの移動をする動物です。ケージの中で十分な運動ができないことはストレスに繋がるため、回し車や、ハリネズミ用のトンネルを用意して、運動できる環境を整えてあげましょう。
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ハリネズミの飼育は約17,300円から始めることができます。犬や猫などのペットに比べると初期費用が低いため、一人暮らしの方でも手を出しやすいでしょう。また、鳴き声が静かで、回し車を用意すれば大きなケージが必要ないこともメリットです。
ハリネズミは臆病な性格の子が多く、なかなか懐かせるのが難しいですが、その分、懐いたときの喜びは大きいでしょう。懐いた相手には針を寝かせて撫でさせてくれるようです。ぜひ、撫でられるようになるまで親密度を高めましょう。
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