猫はなぜ爪とぎをするの?その原因やしつけ方法・防止グッズを伝授

猫はなぜ爪とぎをするの?テーブルの脚などに爪とぎされて困っている飼い主さんへしつけ方法教えます!

猫を飼うことになったとき、気になるのは爪とぎのことではないでしょうか。爪とぎは、猫の習性で欠かせない行動ですが、家の中にある家具や壁などで爪とぎをされたら困りますよね。猫はどうして爪とぎをするのか、犬のようにしつけはできるのか、猫の爪とぎについて詳しく解説していきます。

猫の爪はどうなっているの?

猫はなぜ爪とぎをするの?テーブルの脚などに爪とぎされて困っている飼い主さんへしつけ方法教えます!

猫の爪は二層構造になっています。内側の部分はクイックと呼ばれる部分に血管と神経が通っています。猫は爪とぎをすることで、外側の古くなった爪を剥がして新しい爪を使えるようにしています。剥がれ落ちた爪は三日月の形をしています。また、猫が爪とぎをするのは前脚だけで、後脚の爪は歯で噛み剥がします。

猫が爪とぎをする理由

野生の名残で狩りのためにとがらせている

猫はなぜ爪とぎをするの?テーブルの脚などに爪とぎされて困っている飼い主さんへしつけ方法教えます!
猫が爪とぎをする一番の理由は爪を手入れするためです。狩りをして獲物を獲って暮らしていた野生の名残で、今でも鋭い爪を保つためにお手入れしているのです。前脚は特に狩りをするときには重要で、いつでもとがらせておきたいため爪とぎをします。

頻繁にガリガリやっているのは、爪とぎをすることで古い爪が取れて鋭く新しい爪にするためです。

マーキング・縄張りを主張している

猫は縄張り意識が強い動物です。爪で引っかいて傷をつけるとともに肉球から自分のニオイを出してマーキングし、ここは自分の場所だというアピールをしています。猫にとっては重要な意味がある行動なのです。

リラックス・気分転換

人間が気分転換したいときに、身体を大きくのけぞらして伸びをするように、猫は爪とぎをすることで気分転換しています。リラックスしたい時に身体を伸ばしながら爪とぎをするのです。

また、寝起きのときやストレスを感じた時、気持ちを切り替えるために爪とぎをすることがあります。多頭飼いで数匹猫がいるときなどは、猫同士で追いかけっこや遊びをすることがありますが、その中で気に入らないことがあったときなど、突然爪とぎを始めることがあります。それは一旦気持ちを落ち着けようとしているためです。

自分のほうが強いとのパフォーマンス

猫は野生として暮らしていた頃、自分の縄張りを持って暮らしていました。その縄張りを他の猫に取られないように、自分の身体を大きく見せてできるだけ背伸びをして壁などで爪とぎをし「自分は大きくて強いんだぞ」とパフォーマンスをしていました。その名残で今でも背伸びをしながら自分は大きいのだと見せるのです。

飼い主の気を引くため

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猫が爪とぎをするのは、自分に注目してほしいからという理由もあります。飼い主さんがなにかに夢中で自分に目を向けてくれないとき、ストレスを感じて爪とぎをします。爪をといだ後に飼い主さんのところに寄ってきたら、構ってほしいのだということかもしれません。猫との信頼関係を築くためにも、毎日ふれあいの時間を作ってげましょう。

犬のように猫にもしつけはできるの?

猫の習性に合わせてしつけることが必要

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猫には犬と同じようなしつけはできるのでしょうか。犬は元々集団で生活していたため、群れのリーダーに従う習性があります。その習性を活かして飼い主がリーダーになり、指示を与える方法でしつけをすることができるのです。

一方、猫は単独で生活しているため、リーダーに従う習性がありません。ですから、犬と同じような方法でしつけることはできないのです。猫にしつけをするためには、指示を与える方法ではなく、猫の習性をよく理解して猫に合わせた方法でしつける必要があります。

爪とぎを始めたら声をかける

猫を迎えた時に先住猫がいない場合は、飼い主さんが爪とぎの仕方を教える必要があります。猫の前で爪とぎをする真似をして見せます。実際に猫の前脚を持ち爪とぎをさせてみると、爪とぎはここでするものだと認識していきます。先住猫や親猫がいる場合は教えなくても、他の猫が爪とぎをしている姿を見て覚えます。

そして、爪とぎしてほしくないところで爪とぎをした場合、大きな声で叱ったり追いかけて捕まえることは絶対にしてはいけません。猫はそのようなことをされると飼い主さんへの不信感を持ってしまい、信頼してくれなくなります。

もしも猫が家具などで爪とぎを始めたら、テーブルの下など猫が見えないところで手を叩いて大きな音をたてます。飼い主さんがやっているのを見られると、この人は自分のことを怖がらせる人だと思われてしまうので気をつけましょう。

また、低い声で「ダメ!」と言うのも効果的です。この時、猫の名前を呼んで注意するのはやめましょう。自分の名前イコール怖いことがあると思ってしまうようになります。

猫は大きな音が嫌いですし、飼い主さんの声ではないような声を聞くと驚いて爪とぎをやめます。このやり方を繰り返していくと、猫はここでは爪とぎをしてはいけないのだと理解してやらなくなります。

爪とぎを始めたら爪とぎ器を与える

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猫は家の中の目立つ場所で爪とぎをしたがる場合が多く、爪とぎの素材も好みがあります。革や布のソファが好きな猫や、テーブルの脚などの木材が好きな猫などさまざまです。

効果的なのは、猫が家具などで爪とぎを始めたらすぐに爪とぎ器を与えることです。また、猫は一箇所でなく部屋のさまざまな場所で爪とぎをしたがりますので、猫の好みの爪とぎ器を部屋の何箇所かに置いてあげます。猫を飼い始めるときはどの素材が好きなのかわからないので、数種類の素材のものを揃えて置いてあげるようにしましょう。

そして、爪とぎ器は消耗品の場合が多いので、猫の爪が引っかからなくなったら新しいものと交換してあげることが大事です。もしも、古いものをそのまま置いておいたら爪とぎの研ぎ心地が悪いため家具などで爪とぎをしてしまうかもしれません。

爪とぎする場所に障害物を置く

猫が家具など、やってほしくない場所で爪とぎをしてしまったら、その場所の前に爪とぎできないように物を置いてしまうのもいいでしょう。爪とぎできないと分かるとそこではやらなくなり、爪とぎ器を使ってくれるようになるでしょう。

猫が爪とぎしないようにする防止グッズ

壁やソファーに防止シート

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家の壁や柱を爪とぎしてしまう場合、その場所に爪とぎ器を置いてあげるとそこでやるようになります。また、最近では壁や柱に貼れる爪とぎ防止シートという保護シートが売られています。表面につるつるの加工がされているため、猫が爪とぎしなくなります。また、ソファーを覆うタイプのものもあるのでこのようなグッズを活用するといいでしょう。

猫が嫌いな匂いのスプレー

猫が嫌いなニオイを出すスプレーが売られていますので、それを爪とぎしてほしくない場所に吹きかけるのも爪とぎ防止にいいでしょう。猫が嫌いなニオイを発しますが、健康に害ががあるものではありません。ただ、中にはスプレーしていてもあまり気にせず爪をといでしまう猫もいるようです。

爪キャップ

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猫の爪に接着して使用するプラスチック製のカバーがあります。これは月に1回程度交換する必要があるので、手を触っても平気な猫にしか使えません。そして、猫は自分の身体を爪で掻くことがあります。爪キャップをしていたら、猫自身に不便を与えることになります。

爪切りを頻繁にする

猫の爪とぎは爪を整える意味もありますので、こまめに爪切りをすることも爪とぎ予防になります。また、猫の爪は伸ばしっぱなしにしていると先が丸まり、肉球に食い込んでしまうことがあります。その他にもカーテンやカーペットに引っかかり猫がケガをしてしまうこともあるため、事故を防ぐためにも爪切りは重要です。

爪切りを嫌がる子の場合、寝ている時に少しずつ切るのがいいでしょう。いっぺんに切ろうとせず、何本かずつ切るようにしましょう。

猫に人気の爪とぎの素材

麻縄

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朝縄はキャットタワーの柱や円柱のポールに巻かれている事が多く、丈夫で研ぎクズが出ることがありません。猫が体重をかけて力強く爪とぎすることができるタイプのものです。

段ボール

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爪とぎ器の中では比較的安く手に入るのが段ボールです。段ボールの爪とぎ器は猫に人気があるので、いろいろな形のものや大きさのものが売られています。他の素材と比べると研ぎクズがでてしまうことが多いので、掃除する手間はありますが軽くて持ち運びもしやすく、使っている人が多いのが段ボールタイプです。

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和室がある家の人は、猫が畳で爪とぎをしてしまって困ったことがあるでしょう。畳の感触が好きな猫もいるので、ゴザのような爪とぎ器も売っています。

木材

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木材の素材のものは長持ちして耐久性があります。ダンボールや麻縄の爪とぎ器に興味を示さなかった猫に与えてみてもいいでしょう。木材を使用する場合はペット用品店で売られているものを使いましょう。自然の木には害虫などがついている場合があるので、家の中に持ち込むのはやめましょう。

爪とぎの形あれこれ

猫が爪とぎをする時には、それぞれに好きな体勢があるようです。これも飼い始めたばかりの頃は好みがわからないため、数種類のものを用意してあげることをおすすめします。

ポール

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ポール型の爪とぎは、伸びをしながら爪とぎできるので身体を伸ばしながら爪とぎするのが好きな猫にぴったりです。上半身をあずけて力を入れて爪とぎできるのでストレス解消にもつながります。キャットタワーの支柱がポール型の爪とぎになっている場合が多いので、キャットタワはーは遊んで寝てストレス解消にもなるため、おすすめなアイテムです。

置き型


カーペットや畳で爪とぎをする猫には、置き型タイプの爪とぎがいいでしょう。持ち運びが便利でいろいろな所に置けるのはいいのですが、固定してあげないと動いてしまい猫が爪とぎしづらいので気をつけてあげましょう。

スタンディング型

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壁に立て掛けたり、L字型になっていて爪とぎ部分が立っているタイプの爪とぎもあります。これも伸びをしながら爪とぎすることができるので、猫のストレス解消になります。

ソファ

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最近はダンボールの爪とぎがソファの形をしていたり可愛いデザインのものが多く売られています。ソファの形をした爪とぎは、カーブがあるので猫が上半身をもたれかかるようにして爪とぎすることができます。

猫のために手作りの爪とぎ器を作ってあげる!

市販の爪とぎはいろいろなものが売っていますが、手作りが好きな人は猫のために自分で作ることもできます。木の筒を買ってきて麻紐を巻いてポール型の爪とぎを作ることができますし、いらないダンボールを切って重ねて張り合わせるとダンボールの爪とぎができます。自分の家の猫ちゃんの好みに合わせて手作りしても楽しいですよ。