ドライヤーが嫌いな猫にとって、シャンプーの後はストレスのたまる時間といえます。しかし、ドライヤーを使用せずに濡れたまま自然乾燥はできません。今回は、猫がドライヤーを嫌いな理由やドライヤーの使い方のコツ、またドライヤーの時間が手軽になるおすすめアイテムも合わせて紹介します。
目次
猫にドライヤーは必要なの?
猫にとってドライヤーは必要なのでしょうか。猫は多少の濡れ具合であれば上手に毛繕いをして乾かしますし、自然界であればドライヤーは不要のため苦手な子がほとんどです。
嫌がっているのに無理にかけるのも・・・と思ってしまいますが、体調を崩したり毛並みがバサバサになってしまう原因にもなるためドライヤーは必要です。
毛が濡れたままは風邪をひいてしまう
お風呂に入りシャンプーをした後に、そのままだと毛が濡れたままになってしまいますよね。その状態でいると、冬場は風邪をひくこともありますし、ひどい場合には肺炎を起こしてしまうこともあります。
また、夏には皮膚や毛が濡れた部分が蒸れて細菌が繁殖し、皮膚炎になることがあるほどです。そのため自然乾燥で大丈夫かと思わずに、しっかりと乾かしてあげることが大切です。
長毛猫は必ずドライヤーをしよう
特に毛が長い猫は、濡れた後にはドライヤーが必要です。濡れたままだと風邪をひいてしまうということもありますが、長毛の猫だと濡れた毛ががっちり固い毛玉になってしまいます。そのため、ふわふわした綺麗な毛を保つためには、ドライヤーとブラッシングが欠かせません。
猫がドライヤーを怖がる理由
ドライヤーの音が怖い
猫はドライヤーの音が嫌いです。猫の聴力は人間の3倍以上優れているといわれており、人間にとってはなんでもない音が猫にとっては激しい音に聞こえるのです。猫は、高音域の音を好み、低音域の音を避けます。ドライヤーは低音域となるため、猫は嫌がるのです。
熱風が嫌い
ドライヤーから出る熱風は一箇所に当たり過ぎると、火傷などの熱い思いをすることもあります。ドライヤーの風圧も自然界にはないものなので、苦手ということもあります。
ドライヤーで猫の毛を乾かす4つのコツ
ドライヤーの前にタオルドライする
まず、ドライヤーをかける前にタオルドライをして、できるだけ体の水分を拭き取りましょう。短い毛の猫は、暖かい空間だとタオルドライだけで乾きます。長い毛の猫も、タオルドライをすることで、ドライヤーの時間を短くできるので、ストレスも少なくなっておすすめですよ。
ドライヤーをかける順番に注意する
ドライヤーをかける時は、背中からかけていき、横腹、胸へと移動して乾かしておきます。そして、お尻、お腹、足、尾とかけていきましょう。
背中、横腹、胸を乾かしているうちに、お尻やお腹の部分も乾いてくるので、そこまでドライヤーの時間も長くありません。お尻にドライヤーをかけるのを嫌がる猫もいるので、その場合は一番最後にしてあげましょう。
ペットドライヤーを使用する
最近では、ペット用のドライヤーも多くのメーカーから販売しています。人間用は片手を使いますが、ペット用のもの多くはスタンド式で固定できるため、飼い主は両手を使いながらドライヤーを使用することができます。
またペットに配慮して、音も小さく、風量も少ない設計となっています。そのため、音や風を嫌がっていた猫もこれなら大人しくしてくれるかもしれません。ペット用ドライヤーには、自宅で便利なコンパクトタイプのものから業務用のものまで販売しているので、ぜひチェックしてみてください。
キャリーバッグを使用する
猫にドライヤーをするときに、飼い主も楽にできるおすすめの方法があります。それは、キャリーバッグや洗濯カゴなど、穴があいているものを使う方法です。毛が濡れた猫をキャリーバッグの中に入れて、外側からドライヤーをあてることで、猫の身体を乾かすことができます。
キャリーバッグや洗濯カゴの中だと、猫が逃げ出す心配もありません。少し可愛そうに思いますが、ドライヤーの熱風が直接当たらず、音も少し緩和されるため、猫にとってもストレスが緩和されるといえます。
猫の毛をドライヤーで乾かす時のおすすめアイテム
タオルドライ用の超吸収タオル
【Sinland】マイクロファイバー超吸収ペット用タオル
吸収力が抜群のマイクロファイバータオルです。シャンプーの後や、雨の日や濡れたペットの体拭きにおすすめです。速乾性にも優れており、寒い冬の日でも快適に使用することができます。
タオルが汚れたら洗濯機で洗濯して、いつでも清潔な状態を保つことができます。購入直後は、使用前に一度洗濯して水に鳴らしておくことで、より吸収力も高まります。
【アイオン】超吸収ペットタオル
濡れた毛を軽く押さえるだけで、水分を吸収してくれるペットタオルです。胴周りを包み込めば、短時間で気軽に水滴を拭きとることができます。
水切れも良く、たくさんの水分を吸収した後でも、絞るだけで吸収力が回復します。タオルの表面もフラットなので、抜け毛が絡んだり、爪が引っ掛かる心配もありません。
【アイリスオーヤマ】超吸収ペット用タオル
吸水力に優れたタオルです。犬の体をタオルで包むようにして、濡れた皮膚を軽く押さえるだけで、水分をサッと吸収してくれます。水を含んだ後は、タオルを絞れば元の吸収力に戻るので、何度も繰り返して使用することができます。
ペットドライヤー3選
【ドギーマン】フリーハンドドライヤー
コンパクトで可愛らしいペット用のドライヤーです。スタンド式なので、両手を使って毛を乾かすことができます。吹き出し口の角度も3段階に調節することができ、とても使いやすくおすすめです。
【Andis】プロフェッショナルペットドライヤーイロニア式スタイル
1875Wの強力ドライヤーで、温風冷風の切り替えが簡単に行なうことができます。風量は3段階で切り替えができ、温風とともにマイナスイオンが一緒に出てくるので、毛に潤いを保つことが可能です。
ドライヤーの熱による毛へのダメージを減らすこともできます。スタンド付きなので両手を使ってケアできるのはもちろん、ドライヤーの角度を5段階で調節できるのもポイントです。
【アイリスオーヤマ】置き型ドライヤー
コンパクトで可愛い置き型ドライヤーです。ペットだけでなく、家族全員で使用することができます。
音もとても静かで、ペットも嫌がりません。吹き出し口の角度は4段階に切り替えができ、たっぷりのマイナスイオンで毛に潤いを与えてくれますよ。低温なので、熱による毛の傷みも防止することが可能なうえに、ハンドドライヤーとしても使用できて便利ですよ。
どうしてもドライヤーが嫌いな猫にはこれ!ドライヤーをしない方法
タオルドライをする
吸収性の高いタオルを使ってタオルドライをすることで、短い毛の猫ならドライヤーを使用しなくても、毛が乾くことがあります。ペット用のタオルも販売されていますし、水泳用の速乾タオルもおすすめです。
「水不要のシャンプー」を使う
最近では、ドライヤーを嫌がる猫のために水を使わない便利なシャンプーも販売されています。一般的なシャンプーのように毛が濡れることもなく、短時間で乾すことが可能です。これならドライヤーをする必要がなく、猫の毛を清潔に保つことができます。
【ジョイペット】水のいらない泡シャンプー猫用
無着色、無香料タイプの「水のいらない泡シャンプー」です。食品にも使用されている成分100%でできているため、舐めても安心です。
クリーミーな泡が毛になじみ、べたつくことなく、ふんわりサラサラに仕上がります。ヒアルロン酸配合なので、皮膚や毛にも潤いを与えてくれます。また、洗い流す必要がないので、猫も水やドライヤーにストレスを感じることなく、綺麗な状態をキープすることができるでしょう。
【ペットキレイ】水のいらないリンスインシャンプー
泡を付けて吹くだけの、簡単リンスインシャンプーです。低刺激なので、肌のやさしく、デリケートな肌をいたわりながら、毛についた汚れやにおいをすっきり拭きとってくれます。
静電気防止効果も期待でき、花粉やハウスダストなどが毛につくのを防ぎ、毛玉の歯性も抑えてくれます。弱酸性で無着色、防腐剤も無添加です。愛猫用には、超微香性のやさしいフローラルの香りで、子猫用には無香料のものもあります。
【ピーエヌ】水のいらないニャンコの泡シャン ペット用
洗い流さず、拭きとるだけのお手軽シャンプーです。安心の天然成分、無香料なので、毛つくろいの際に、舐めてしまっても大丈夫です。
泡に含まれる洗浄成分が毛についた汚れを浮かして、抗菌成分が皮膚や毛を清潔に保ってくれます。また、フコイダンやベタイン、オリーブスクワランといった保湿成分も含まれており、乾燥やフケの予防にも期待できます。シャンプーだけでなく、トイレの後やお出かけで汚れたところにも使用することができますよ。
「シャンプータオル」を使う
最近では、メッシュシートに洗浄剤が付いているペット用のシャンプータオルも人気です。コンパクトで持ち運びしやすいので外出先でもサッと取り出し、簡単に拭きとることができます。
【ジョイペット】アミノリンスイン シャンプータオル
メッシュシートで体をサッと拭いてあげるだけで、汚れや抜け毛を綺麗にしてくれます。アミノ酸系の洗浄剤が配合されているので、シャンプー後のように汚れをしっかり拭きとってくれます。舐めても安心ですし、ノンアルコールなのも皮膚を激することが無いのでポイントですね。
【アイリスオーヤマ】ボディタオル
厚型タイプのボディタオルです。ノンアルコールなので、舐めても安心です。温泉成分を配合しており、拭きとった後はしっとりした仕上がりとなります。
茶葉エキスや柿タンニンといった天然消臭成分を配合しており、毎日の汚れ落としにも大活躍します。持ち運びしやすいので、外出先の汚れにも便利ですね。
ファンヒーターで毛を乾かす
冬に大活躍のファンヒーターも、ドライヤーの代わりに猫の毛を乾かすことが可能です。ファンヒーターは暖房器具のひとつで、静かな音ながらファンを使って風を送り出して部屋を暖めてくれます。
そのため、弱いドライヤーのような役割になります。猫は暖かい場所が好きなので、ファンヒーターの前で毛繕いしていると、その間に乾いてきますよ。
布団乾燥機を使う
ドライヤーより静かな布団乾燥機も毛が乾きます。音がそこまで大きくないため、ドライヤーの音が苦手な猫におすすめです。
ドライヤーに比べて熱くなりませんし、蛇腹部分を固定することができるため、猫の身体全体に当てることも可能です。
猫にドライヤーを慣れさせることが肝!
多くの猫は水やドライヤーが苦手ですよね。ドライヤーを嫌がる姿を想像して「シャンプーの後がしんどい」と感じる飼い主も多いでしょう。でも自然乾燥では風邪をひいてしまったり、皮膚病の心配もあります。
まずは、猫がドライヤーに慣れることが大切です。ペット用のドライヤーを使用するなど、風量や音の面でも配慮してあげましょう。
また、どうしても難しい場合には、ドライヤーを必要としない水を使わないシャンプーや拭きとりタオルを使うなどし、いずれにしても愛猫の毛や皮膚を綺麗に保てるようにしてあげてくださいね。