愛犬の救急病院はリサーチできてる?東京・大阪・福岡など年末年始を含めた万が一に頼れる病院をご紹介

人間と同じように、犬が万が一の事態に陥った際、対応してくれる救急病院があります。夜間や休日、年末年始などの一般的に動物病院が開いていないときに対処してもらえる先を確保しておくことが、飼い主としての安心に繋がりますね。しかし、利用をする際は気を付けなければならないことがいくつかあります。そこで、いざというときのために、救急病院を利用する際の注意点や、全国にある救急病院を紹介します。

犬を救急病院に連れて行くのはどんなとき?

愛犬に異変を感じて不安なときには、早急に対処して欲しいと願うのは飼い主として当然のことです。しかし、急を要さないときにまで救急病院を利用してしまうと、本当に緊急を要している命に手を尽くせなくなるなど、様々な形で迷惑をかけてしまうこともあります。

なかには、受診に行っても緊急性がないということから、その場では診察をしてくれない救急病院もあるでしょう。そこで、どんな場合に救急病院を利用するのが適切なのかを解説します。

容態の急変

通院中の子やもともと体が弱い子などで、体調が急変することがあります。一刻を争うような場合は、診察時間を待っている余裕もありません。その場合は、急いで対応してもらえるよう、救急病院を利用すると良いでしょう。

具体的にどんな症状が見られるのか、服用中の薬があるのかなども、獣医師に伝えてくださいね。

事故による怪我

事故で怪我をした場合も、救急病院を利用することがあります。擦り傷や打撲であっても、見えないところで骨折をしている場合は犬にとって命取りになりかねない可能性があるため、レントゲンを撮るなどの処置をすることもあるかもしれません。

しかし、大抵は応急処置だけを行ない、翌日かかりつけの病院できちんと診てもらうことを勧められます。

動物病院が開いていない夜間

夜間や休日など、動物病院が開いていない時間帯に体調を崩すこともありますよね。そんなときには、夜間の救急病院や、休日などにも柔軟に対応してくれる獣医師のもとを訪れると良いでしょう。事前に電話をすることで、病院に行くまでにできる応急処置を指示してくれることもありますよ。

ペットの救急病院利用理由で多いものは?

アニコム損害保険株式会社は、ペットが救急医療を利用する理由の調査データを公開しています。そのデータによると、救急病院を利用する際の症状としてもっとも多い理由が「異物の誤飲、誤食」によるものだと判明しました。

人間の食べ物のなかには、犬が食べてはならないものがいくつかあります。それらを与えないように注意したり、手が届かない場所に置くように徹底すれば、未然に防げる事故とも言えるでしょう。

しかし、飼い主の知識不足や、不注意などが原因で、犬が食べてはならないものを口にしてしまうことがあります。なかには、食べ物ではないよりリスクの高いものまでを口にしてしまう子もいるようです。

そんな些細なことに思える理由で、場合によっては命にかかわることもあるため、救急病院に駆け込む事態になることがあるようです。

参考:アニコム損害保険株式会社

全国各地にある犬の救急病院8選

動物たちの万が一に備え、全国各地にはたくさんの救急病院があります。どんな対応をしてくれるのか施設によってその内容は様々ですが、今回は特徴ある8ヶ所の救急病院を紹介します。

東京動物病院24【品川区】


画像引用:東京動物病院24公式

救急病院では、応急処置を行なった後に、かかりつけの動物病院へ行くことを勧められるのが一般的です。しかし、内容によっては一刻を争う場合もあり、すぐに手術をしなければ、命が危ない危機的な状況も考えられます。

そんな緊急事態に対応できるよう、東京動物病院24では、動物手術センターとの連携を行っています。動物手術センターに搬送後、すぐに手術が受けられる体制が整っているため、万が一の場合にも安心ですね。

基本的に、24時間365日対応してくれますが、学会などがあると休診になる場合があります。そのため、救急を利用する場合は、事前に電話確認をする方が確実でしょう。

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DVMsどうぶつ医療センター横浜【横浜市】


画像引用:DVMsどうぶつ医療センター横浜公式

2002年まで、横浜市には夜間専門の動物病院がありませんでした。愛犬に万が一のことがあった際、頼れる場所が近くにないというのは、飼い主にとって非常に不安なことでしょう。

そこで、地域の獣医師たちが力を合わせ、設立したのがDVMs(献身的な獣医師集団)です。夜間専門の救急センターは、19時~翌朝9時まで、年中無休で対応してくれます。経験豊富な開業獣医師が揃っているので、安心して相談できますね。

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公益財団法人 日本小動物医療センター【所沢市】


画像引用:公益財団法人 日本小動物医療センター公式

様々な診察科目がある大きな病院です。夜間救急にも対応しており、21時~翌朝5時まで相談可能です。基本的に応急処置のみを行なっているため、ワクチン接種や内服薬の処方などの一般的な診療は行なっていません。

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千葉動物医療センター【袖ヶ浦市】


画像引用:千葉動物医療センター

24時間365日対応の救急病院で、迅速な処置を行なうことで、ペットの精神的安定に尽力してくれます。犬はもちろん、猫やうさぎなどの小動物、爬虫類なども対応可能で、ペットを飼っている人の心強い味方となるでしょう。

夜間診察料が8,000円を超える病院が多いなか、この病院では5,000円で診察が受けられるため、比較的良心的な価格設定である部分も嬉しいですね。

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堀江動物病院【古河市】


画像引用:堀江動物病院公式

基本的には、犬や猫の一般診療を診療時間を設けて行なっている病院です。予約制ではないため、診察時間内であれば、いつでも対応してくれます。それに加え、診療時間外については留守番電話になっており、そこに連絡先とメッセージを入れ、獣医師からの折り返しを待つ、という形になります。

しかし、場合によっては折り返しが来ないこともあるため、10分程度待っても返事がない場合は、別の病院をあたった方が良いかもしれません。その際に、同県で夜間救急に対応している病院の電話番号などを公式サイトで案内してくれており、ペットに対する真摯な対応が感じられますね。

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三重動物医療センターなるかわ動物病院【四日市市】


画像引用:なるかわ動物病院公式

犬を家族の一員として大切に思っている方々の気持ちに寄り添い、丁寧で安心できる治療を心がけている病院です。そのため、大きな病院ですが、命にかかわる大病だけでなく、小さな怪我に対しても快く対応してくれます。

設備も整っているので、犬自身も安心して診察に向かえるかもしれませんね。夜間診察の際は、まず電話口にて診察番号、名前、電話番号、内容を伝えます。その後、10分以内に折り返しがあれば、指示に従って診察を受けましょう。

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大阪どうぶつ夜間急病センター【東成区】


画像引用:大阪どうぶつ夜間急病センター公式

2015年、大阪市獣医師会の有志を中心に開院したのが「大阪どうぶつ夜間急病センター」です。夜間専門で、診察時間は21時~翌朝5時まで(最終受付4時半)となっています。レントゲン室や手術室もあるため、しっかりと治療をしてもらえます。

そのため、症状によってはそのまま手術を行なう場合もあるでしょう。「もし手術をするとなった場合、どれくらいのお金が必要になるか不安」だと思っている方は、公式サイトに診察料金の目安が掲載されています。事前に大まかな金額が分かるのは、飼い主にとっては非常にありがたいですよね。

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福岡夜間救急動物病院【福岡市】


画像引用:福岡夜間救急動物病院

2004年に開院した、九州初の夜間動物病院です。救急専門のため、一般的な病気の相談は基本的に受け付けていません。治療室や手術室などの設備が整っており、しっかりとした治療を受けることができますが、翌日かかりつけの動物病院を受診することを前提に処置をしてもらうことになると覚えておきましょう。

診察時間は、21時~翌朝5時までで、年中無休です。来院前は、必ず電話をしてから利用するようにしましょう。

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愛犬を救急病院に連れて行く場合に気をつけたいこと

一般的な動物病院を利用する際にも言えることですが、特に救急病院を利用する際は、いくつか気を付けなければならないことがあります。スムーズに診察が受けられるよう、以下のポイントを覚えておいてください。

愛犬の症状を観察・記録しよう

救急病院を利用するのは、一般的な診察時間外や急を要する場合がほとんどです。獣医師は、適切な処置を素早く行なうため、電話口で必ず症状を尋ねてきます。

それに答えられるよう、飼い主は愛犬の様子をしっかり観察し、獣医師に伝えられるよう準備をしておくことが大切です。救急病院で聞かれることはいくつかありますが、以下の4つは必須事項だと思っておいた方が良いでしょう。

  1. 症状が出始めたのはいつからか
  2. いつ頃から症状が出始めたのかを知れば、病気の進行具合が分かります。適切な処置を施すため、症状が出始めてから経過した時間は非常に重要となるので、愛犬の様子が変だと感じ始めたら、その時間をメモしておきましょう。

    救急病院を利用するまでの様子をしっかりとメモしておけば、獣医師に症状を説明する際、スムーズに話しができます。

  3. 具体的な症状
  4. 病気や怪我の内容によって様々ですが、進行することで症状が変化することがあります。また、軽度か重度かによっても症状の内容が変わるため、具体的な症状や、異変を感じ始めてから症状に変化があったかどうかなど、愛犬の様子を明確に獣医師に伝えることが大切です。

    例えば、嘔吐や下痢はどれくらいの頻度で見られるか、血尿や血便があるかどうかなどです。そこから、事態の緊急性を把握し、適切な処置へとつなげることができます。

  5. 現段階で行なった処置
  6. 「骨が折れているかもしれないと思ったので、副木を当てた」「砂糖を大量に食べてしまったので、水を飲ませた」など、愛犬の緊急事態に応急処置を施す方もいるでしょう。

    その初期対応がその後の医療内容に影響を与える場合もあるため、必ずメモしておき、獣医師に伝えておいてください。特に、独断で常備薬を服用させたという場合は、何時ごろにどんな薬を飲ませたのかを説明できるよう準備しておきましょう。

  7. 本当に救急か見極める
  8. 救急病院は、緊急性のあるペットを対処するのが一般的です。症状が重い子の治療を優先させるため、軽度の場合は、かかりつけの動物病院に行くまで様子を見るよう言われることもあるでしょう。

    つまり、救急病院であれば、なんでもすぐに対処してもらえる、というわけではないのです。そのため、愛犬の様子に緊急性があるかどうかを、第一段階として飼い主が見極めることも必要な場合があるでしょう。

服用中の薬があれば持って行く

服用中の薬があれば、薬の詳細が書かれた紙を持って救急病院に行きましょう。もし、応急処置として自宅にある常備薬を飲ませた、という場合は、その箱ごと持って行くのがおすすめです。

医療関係者でないかぎり、薬の詳細を口で説明するのが難しいため、説明書や実物を持って行くことで、スムーズかつ確実に伝えることができるでしょう。

救急病院にも休みがある

年中無休で診察を行なっている救急病院もありますが、獣医師の都合により、臨時休診となる場合も考えられます。「24時間年中無休だから大丈夫」と油断していると、いざというときに診てもらえない可能性もあるので、念のために駆け込める病院を、最低2ヶ所以上は見つけておいた方が安心です。

提携病院があるかも確認しよう

夜間に連絡が通じない場合、提携病院に連絡をするよう促している救急病院もあるります。そのため、提携病院の位置や、どのような条件で救急対応をしてもらえるかなどを事前に確認をしておきましょう。

入院設備があるとは限らない

救急病院は、施設が整っているところであれば、手術などのしっかりした治療を受けられます。しかし、応急処置しか対応していないところも多く、入院設備までは整っていない可能性もあります。

「病院に預けられるから安心」というわけではないので、万が一の場合に入院を希望するのであれば、犬舎のあるところを選びましょう。

できるだけ一報を入れてから行こう

散歩中に事故に遭い、そのまま救急病院に駆け込む、というような緊急の場合もあるかもしれませんが、基本的に救急病院を利用する際は、電話連絡が必須となります。

ある程度電話口で症状などを伝え、病院に来るまでの間に獣医師たちが処置の準備をする、という流れとなるので、まずは電話をすることを覚えておきましょう。

夜間は別途料金がかかる場合も

夜間の診察は、通常の診察時間とは異なるため、別途料金がかかるところがほとんどです。金額は病院によって様々ですが、診察代だけで8,000~10,000円程度が相場のようです。

検査や手術をするとなると、もっと高額になるでしょう。一括で払うのが難しい金額になることも珍しくないため、ほとんどの救急病院がクレジットカードを持ってくるようすすめています。

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救急病院にお世話にならないよう家庭で対策をすることも大切

救急病院は、診察時間外や急を要する事態でも対処してくれるため、飼い主としては万が一に備えた非常に安心できる場所と言えるでしょう。しかし、治療費が高額になることが多く、一般的な動物病院に比べると、数も多くはありません。

身近に救急病院がなく、いざというときに困った、という経験を持つ方も多いでしょう。そのため、救急病院にお世話にならなくて済むよう、家庭でもできる対策は徹底して行なうことが大切です。

犬が食べてはならないものを確認して与えないようにしたり、丸飲みの危険性があるものを身近に置かないように注意したりするなど、身近にリスク険がないかを、この記事をご覧になったのを機会に、今一度見直してみてはいかがでしょうか。